June 21, 2009
日時:2009年6月27日(土) 19:00開演(18:00開場)
場所:京都コンサートホール・大ホール
曲目:ベートーヴェン/交響曲第2番
ラフマニノフ/交響曲第2番
指揮:井村誠貴
入場料:1,000円
ホームページ:http://nagomiorch.blog108.fc2.com/
<補足>
2年前に結成された新しいオーケストラです。
井村さんの指揮のもと熱い演奏を聴かせてくれると思います。
その指揮者の井村さんより、ご招待のお誘いを受けました。
興味ある方は安田まで連絡をください。
当日受付にてお渡しできるよう手配いたします。
残念ながら安田は伺えそうにありませんが・・・
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March 04, 2009
日時:2009年4月25日(土) 18:30開演(18:00開場)
場所:橿原文化会館・小ホール
曲目:ホルスト/セントポール組曲
ヴィヴァルディ/ヴァイオリン協奏曲集「四季」より「春」
指揮:塩谷峰子
入場料:無料
ホームページ:http://www.eonet.ne.jp/~9876543210/
<補足>
奈良県立医科大学アンサンブル部、部員は少ないけれどクラシック音楽を愛し、親しめるコンサートつくりをこころがけておられるそうです。 小さなお子さまも入場可能です。
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January 31, 2009
2009年1月13日(火) 19:00 横浜みなとみらいホール・大ホール
ベートーヴェン: 「エグモント」序曲 op.84
ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」 op.73
(アンコール)リスト: ラ・カンパネッラ
ベートーヴェン: 交響曲第7番イ長調 op.92
(アンコール)吉俣 良: NHK大河ドラマ「篤姫」よりメインテーマ
独奏: アリス=紗良・オット(p)
指揮: 井上道義
<感想>
OEKのニューイヤー・コンサート、井上道義さんの指揮は、以前見たときよりもアグレッシブな動き、パフォーマンスも含めて見応えありました。 また、OEKの演奏も響きの隙間を作らないし、個人がソリストになるようなことのない全体が一つのオケというような上質なものでした。
でも、このニューイヤー・コンサートは全国11箇所のツアー、その第5回目の横浜公演だったこともあるでしょうか、巧い、確かに巧いし、面白いんだけども、それが感動に繋がらない・・・そんな感じかな。 良い意味でも○○な意味でもプロの演奏だったと思います。
なお曲目は、オール・ベートーヴェン・プログラム。 エグモント序曲、ピアノ協奏曲「皇帝」、交響曲第7番・・・ニューイヤーコンサートのプログラムらしくないのは何か意味があったのでしょうか。
皇帝の独奏は、20歳のアリス=沙良・オットという美人ピアニストさん。 技巧が勝っている感じかな。 テクニックはあるのでしょうが、あまり想いが伝わってこない・・・皇帝の第3楽章ではパワー不足なのでしょうか、井上さんの指揮も抑え気味で付けていたようで、個人的にイマイチ乗り切れませんでした。
またアンコールのラ・カンパネッラ、こちらも湧き上がってくる情熱が感じられなくて・・・会場がなんでこんなに沸くのか不思議でした。
一番自分の想いとマッチしたのは、交響曲第7番の第2楽章。 この葬送行進曲は、井上さんの繊細な感覚による指揮とOEKの妙技が加わって、惹きこまれました。 最後の一音まで集中した演奏が素晴らしかったですね。
いずれの演奏も響きを丁寧に繋ぎ、隙間を作らない演奏をしていたようです。 なお座席が3階席で、ホール最高峰。 しかも後ろから2列目だったのですが、この場所では響きの抜けがよくないなぁ~などと思ったりもしたのですけれど、アンコール曲のNHK-TV大河ドラマ「篤姫」メインテーマではよく分離して聴こえてきましたしね。
色々な意味でプロらしい演奏を聴かせてもらいました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20090113.htm
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December 07, 2008
2008年11月23日(日) 14:00 高槻現代劇場・大ホール
グリーグ: 組曲「十字軍の兵士シグール」 op.56
シベリウス: 組曲「カレリア」 op.11
ニールセン: 交響曲第3番ニ短調 op.27
(アンコール)グリーグ: 組曲「ホルベアの時代」より第2曲「サラバンド」
独唱: 林ゆうこ(S)、工藤和也(Br)
指揮: 谷野里香
<感想>
谷野里香さんの意図が行き渡り、丹念に仕上げられ、かつ迫力・覇気ある演奏に大いに感じ入りました。
中でも、シベリウスのカレリア組曲、柔らかさを基調にしながらも覇気を感じる演奏は絶品でした。 間奏曲での肩の力を抜いた盛り上がりに秘められた熱さ、行進曲のフィナーレでのトロンボーン、チューバの柔らかな響きと軽やかなトランペット、ソフトな音圧で押し寄せてきて、幸せな気分になりました。 この曲をこんな風に聴いたのは初めてではないでしょうか。 素晴らしい時間でした。
また冒頭に演奏されたグリーグの組曲「十字軍の兵士シグール」、初めて耳にした曲だと思いますが、親しみやすいメロディが満載ですね。 楽器の響きの角をとったまろやかな演奏は谷野さんらしいところ。 またオケの分奏もよく、高音弦と低音弦による左右の響き、そして中央から届けられる管楽器の響きでのステレオ効果もあり、曲の面白さをよく表現していたと思います。 パンフレットに書かれてあったように、戻ったらCDでまた聴いてみたい、と思えた演奏でした。
そしてメインのニールセンの交響曲第3番、シンフォニストであるニールセンらしく金管楽器が活躍していますが、ここでも谷野さんの意図は行き渡っていて、強靭で熱い音楽としつつも、丁寧に響きを重ね、耳当たり柔らかさを失うことがありません。 見得を切ることなどもなく、音楽への奉仕者としてしっかりとこの曲の良さを伝えていたように思いました。 また第2楽章、2階席よりバリトンとソプラノのヴォカリーズが流れてきたのもじつに素晴らしい演出でしたね。 行ったことはありませんが茫洋とした北欧の風景を眺めるような心境になりました。
場内には就学前の小さなお子さん連れも多くいらっしゃいましたが、上質な響きによる演奏に子供たちが騒ぐこともありません。 素晴らしい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20081123.htm
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December 01, 2008
2008年11月22日(土) 14:00 伊丹アイフォニックホール
ドヴォルザーク: 交響曲第9番ホ短調「新世界より」 op.95
メンデルスゾーン: 劇付随音楽「真夏の夜の夢」より
「序曲」「スケルツォ」「間奏曲」「道化師の踊り」「夜想曲」「結婚行進曲」
アイヴズ: 交響曲第1番ニ短調
指揮: 中村晃之
<感想>
創立20周年のかぶとやま交響楽団の定期演奏会、今回もまたサウスポー中村晃之さんの指揮による先鋭的な演奏を堪能。 期待を裏切らない気持ちの引き締まった演奏会でした。
まずプログラムの筆頭に据えられたドヴォルザークの新世界交響曲、集中力の高さを持続させた引き締まった演奏。 特に第2楽章では遅めのテンポ設定で整然と進めてゆき、じっくりと聴かせたエンディングには拍手が湧き起こりました。 どの楽章も軽く音楽を流すことなど皆無、耳慣れた曲ながら斬新さをも感じさせて、新しいドヴォルザーク像を見たようでした。
続くメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」より抜粋された6曲、これらの曲もまた高い集中力で丁寧かつ強靭に演奏されていました。 恰幅が良く、鳴り響いた「結婚行進曲」もまた切れ味鋭く艶やかな響き。 いずれも尖った演奏を楽しみました。
そしてメインのアイヴズの交響曲第1番、実演は初めてで、録音で聴いたかどうかも思い出せません。 でも中村さんの指揮は見ていて判りやすくて、また先ほど聴いたドヴォルザークの新世界交響曲が用いられていることもあり、楽しませてもらいました。ただまだ個人的にはアイヴズはやはりゴチャゴチャとしているなぁ、なんていう印象には変わりはないですが、音楽のパッチワークとしてすっきりと纏められたこの演奏に接し、また聴いてみたいと感じたしだいです。
アンコールはなし。 いつもながらの意味を持たせたちょっと変わった選曲、耳新しい響きで日頃使わない脳ミソに刺激を受け、こちらもちょっと気持ちが引き締まった感じもして会場を後にしました。 素晴らしい演奏会でした。 創立30周年、40周年と、執念を重ねていって欲しいと思います。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20081122.htm
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November 16, 2008
2008年10月26日(日) 14:00 八尾市文化会館プリズムホール・大ホール
ベートーヴェン: 「エグモント」序曲 op.84 (-*)
ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番ハ短調 op.18
(アンコール)プーランク: 「3つのノヴェレッテ」より第2曲
ドヴォルザーク: 交響曲第9番ホ短調「新世界より」 op.95
(アンコール)エルガー: 「弦楽のためのセレナード」より第2楽章
独奏: 吉田衣里(p)
指揮: 河崎 聡、藻川繁彦(-*)
<感想>
対抗配置に据えられた豊かな弦の響き、これらが自然に流れる充実した響きに酔いました。
指揮者は河崎聡さん、2001年よりこの方の指揮による演奏を聴いていますが、オケの自主性を発揮させた演奏を聴かせてくださる、そんな印象が強くあります。 そして今回もまた、オケの各セクションが積極的に響き合った素晴らしい演奏を届けてくださいました。
特にラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、指揮者の河崎さんがソリストの吉田衣里さんを巧みにリードしながら、ゆったりとしたテンポで歌わせた素晴らしい演奏でした。 想いが湧き上がってくるような演奏に惹き込まれてしまいました。 しかも要所を決めつつ進めてゆき、またエンディングをスパっと切り上げて都会的なカッコ良さも光っていたように思いました。
そして新世界交響曲、緩急を巧くつけながらも自然体の演奏を展開、耳馴染みのある名曲ながら、充実した響きを充満させて客席を惹きつけていました。 弦楽器の響きがここでも巧くブレンドされ、そしてそれを突き抜いてくる金管楽器群。 こららが渾然一体となって進んでゆくのだから惹きつけられるわけですね。 個人的な好みを言わせてもらうなら、振幅を大きくとった第1楽章をとても面白く聴かせてもらいました。
また団内指揮者、藻川繁彦さんによるエグモント序曲。 前回の第九演奏会での経験が十二分に発揮されていたのではないでしょうか、集中力を高く保って堂々とした演奏でした。 フィナーレでは壮麗さも感じさせた演奏に、露払いとしては勿体ない演奏だと強く感じました。 しかも、演奏が終わって藻川さんの腕が降り、響きが完全に消えてから暫くして湧き上がってきた拍手もまた素晴らしくて、演奏会全体のクオロティの高さを感じました。
とにかくいずれも充実した演奏の数々、とても素晴らしい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20081026.htm
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October 19, 2008
2008年9月28日(日) 14:00 長岡京記念文化会館
モーツァルト: 歌劇「劇場支配人」序曲 K.486
エルガー: エニグマ変奏曲(自作の主題による変奏曲)op.36
シューマン: 交響曲第2番ハ長調 op.61
(アンコール)エルガー: 行進曲「威風堂々」第4番
指揮: 森口真司
<感想>
聴くたびに真摯で素晴らしい演奏を聴かせて下さる紫苑交響楽団、今回もまた、いやそれ以上、森口さんの指揮のもとでの素晴らしい演奏に感激しました。
今回のお目当ては、大好きなシューマンの交響曲第2番でしたが、しかしその前のエルガー「エニグマ」変奏曲にまず衝撃を受けるほどの感動。 力強さはもちろんのこと、美しくもあって、ファンタスティック。 充実した響きが満載された第8~9変奏、言葉もありません。 第9変奏の最後ではあまりに美しい演奏に涙が出そうになって困りました。
そして休憩後、お待ちかねのシューマンの交響曲第2番。 こちらもまた覇気に満ちて輝かしくもあって、素晴らしい演奏に感動。 終楽章まで集中力が漲っていて、フィナーレのティムパニのキリっとした打音、堂々とした終結にシビレました。
大好きなシューマンの曲を見事に演奏してくださったこと、そしてまたエルガーをこのように感動を持って聴かせてくださったこと、単身赴任先へ向う前のひとときの時間、とても幸せな時間を過ごすことができました。 紫苑交響楽団、今回もまた素晴らしい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20080928.htm
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October 05, 2008
2008年6月29日(日) 14:00 茨木市市民総合センター・クリエイトセンター・ホール
ヘンデル: 合奏協奏曲 ニ短調 op.6-10
モーツァルト: アイネ・クライネ・ナハトムジーク ト短調 K.525
早川正昭: バロック風日本の四季より「秋」
チャイコフスキー: 弦楽セレナーデ ハ長調 op.48
(アンコール)レスピーギ: 古風な舞曲とアリアより「イタリアーナ」
指揮: 木村俊明
<感想>
このオケを聴いて3年目、「春」から始まった早川正昭作曲による「バロック風日本の四季」も「秋」になりました。 ほっとするような暖かなアンサンブルがよく溶け合って聴こえるのは共感があるからでしょうね。 この演奏を聴きたくて、単身赴任先への帰路に茨木へと足を伸ばして正解でした。 大いに満足しました。
このオケの特徴は、太い筆で描いたような滋味溢れる弦楽アンサンブルですが、今年は堂々とした風格も感じました。 とくに前半プログラム、ヘンデルの合奏協奏曲ニ短調op6-10とモーツァルトの名曲アイネ・クライネ・ナハトムジーク。 いずれも指揮者の木村さんがリズムをしっかりととり、アンサンブルを巧みにリードしていたのも印象的でした。 とにかく安定感がありましたね。
そして後半、先にも述べた「バロック風日本の四季」が秀逸。 全てのパートが溶け合って響いてきました。 懐かしいメロディに虫の鳴き声も散りばめられた第1楽章、「荒城の月」をシチリア風の伴奏で静かう歌った第2楽章、第3楽章は「村祭り」を軽やかに演奏されて、十二分に楽しませていただきました。 いつかまたどこかで全曲を演奏してくださらないかしら。
メイン・プログラムは、チャイコフスキーの弦楽セレナーデ。 弦楽アンサンブルの名曲中の名曲ですが、ここでも太い響きを基調にし、深いけれど重くなりすぎず、しみじみとさせるけれど暗くならず、そして熱くなっても流されることのない演奏。 気合、というか、演奏に賭けた並々ならぬ意気込みも感じた次第です。 完全無欠の演奏ではなかったかもしれませんが、気持ちのよく伝わってきた演奏に大きな拍手を贈らせていただきました。
外は生憎の雨模様、しかも蒸し暑い一日でしたが、清々しい気持ちになれた演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20080629.htm
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August 03, 2008
2008年5月25日(日) 14:00 枚方市民会館・大ホール
(追悼演奏)モーツァルト: ディヴェルティメント K.136 より第2楽章
フンパーディンク: 歌劇「ヘンゼルとグレーテル」前奏曲 (*)
グラズノフ: 交響詩「ステンカラージン」op.13 (*)
メンデルスゾーン: 交響曲第3番イ短調 op.56
(アンコール)J.シュトラウス: アンネン・ポルカ
指揮: 谷村 浩(*)、寺坂隆夫
<感想>
スコットランド交響曲。 この曲をこんなに感激しながら聴いたことはなかったように思います。
構成感をしっかりと持ちつつも、木管を始め各声部がロマンティックによく歌っていたのが印象的。 メンデルスゾーンが古典派からロマン派の橋渡しであったことを実証するような演奏でした。 第1楽章の主題を繰り返したあたりからワクワクしながら聴いていました。
途中、客席が騒がしくなるというオケとは関係のないアクシデントもありましたけれど(2階席では空き缶も転がりましたが)困難に出会っても心を一つにした演奏に聞き手も惹き込まれました。 2階席から見ているので、オケのそのような高い集中力が垣間見え、こちらの感動もより深くなったのかもしれませんが、最後まで演奏しきったときの感激もまたひとしおでした。
なお前半プログラムは、今回初めて定期演奏会の指揮台に立った谷村さん。 大手電器メーカーに勤務されているとか。 フンパーディンクの歌劇「ヘンゼルとグレーテル」前奏曲、そしてグラズノフの交響詩「ステンカラージン」をしっかりと誠実に指揮されていました。
フンパーディンクでは慎重に進めていたせいか、かえって手探りな感じに思えた部分もありましたけれど、グラズノフでは大きな身体を利用した動きから金管をしっかりと鳴らし、打楽器を強打させたりもしてスペクタクルな演奏として聴き応えがありましたね。
でもこの日の収穫はやっぱりスコットランド交響曲。
場内が騒がしくなっても、演奏にたとえキズがあったとしても、奏でられた音楽の感動が少しも損なわれない素晴らしい演奏。 大きな拍手を贈りました。 技術はもちろん大切だけれども、演奏にかける気持ちが伝わってくる枚方フィルの演奏、今回もそれがよく分かった演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20080525.htm
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July 27, 2008
2008年5月6日(祝・火) 14:00 吹田市文化会館メイシアター・大ホール
メンデルスゾーン: 序曲「美しいメルジーネの物語」 (*)
シベリウス: 交響曲第7番ハ長調 op.105 (*)
プロコフィエフ: 交響曲第5番変ロ長調 op.100
(アンコール)プロコフィエフ: 歌劇「3つのオレンジへの恋」より「行進曲」
指揮: 米山 信(*)、新谷 武
<感想>
すっきりと明快に纏めたシベリウスの交響曲第7番、パワフルでリッチなサウンドで邁進したプロコフィエフの交響曲第5番、それぞれの指揮者のカラーがよく出た意欲的な演奏会でした。
副指揮者の新谷さん、わずか3ヶ月前の前回演奏会ではチェリビダッケばりの遅いテンポで歌い上げたチャイコフスキーの交響曲第5番を披露してくださいましたが、今回はパワフルでリッチなサウンドで迫力満点でした。 朗々と吹く金管、明快な打楽器、すきっとした木管も見事でしたが、分奏の良い弦楽器が全体を支え、一丸となって瞬発力のある音楽で会場内を惹きつけていました。 中でも7本揃えたコントラバスに8本のチェロ、底流をゴウゴウと流れていたのが素晴らしく、強く印象に残りました。
常任指揮者で芸術監督の米山さん、難解なシベリウスの交響曲第7番を明快に振り、躍動感を持った音楽として分かりやすく伝えてくれました。 米山さんの振りはいつもながらの省エネ指揮法で縦振りが基本。 聞き手の自分もその縦振りに知らずに合わせ、首でリズムを取りながら聴き進めていました。 そして次第に熱気も増し、中盤以降は弦と管の呼応したクライマックス。 熱さも十二分に出ていて痺れました。
そしてこれらに先立って演奏されたメンデルスゾーンの序曲「美しいメルジーネの物語」、こちらも米山さんの指揮。 耳馴染みのない曲ですが、古典派とロマン派の中間、橋渡しのような印象を持ちました。 淡々としていながらも美しい旋律が出て、クライマックスも落ち着きがありました。 トランペットが抑制されつつも主張した響きを出していて印象的でした。
アンコールはプロコフィエフの「3つのオレンジへの恋」から行進曲、こちらも新谷さんによる豪快な演奏で締めくくり。 充実した演奏会でお腹いっぱいになりました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20080506.htm
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July 21, 2008
2008年4月6日(日) 14:00 高槻現代劇場・中ホール
ベートーヴェン: コリオラン序曲
モーツァルト: 交響曲第40番ト短調 K.550
ベートーヴェン: 交響曲第8番ヘ長調 op.93
指揮: 森 香織
<感想>
森香織さんの指揮のもと、切れの良い整った響き、どの楽器の音もよく聞こえてくるバランスの良い演奏で耳を奪われました。
冒頭のベートーヴェンのコリオラン序曲。 決して大きくない編成(8-7-5-5-2)のこのオケから密度の高い強靭な響きを醸し出してきたのに驚きました。 このような小編成なのに底鳴りがするようようにも感じるのですね。 無理に大きな音を出し、豪快に演奏する指揮者もいますが、全くもってそのようなことはなく、充実した響き、といっても過言ではありません。 この曲を存分に堪能しました。
つづくモーツァルトの交響曲第40番、こちらも集中力を高く保った密度の濃い演奏でした。 先でも思ったのですが、バランス良く響かせていて、どの楽器もよく聞こえています。 でもモーツァルトの場合、それらが整然と一気に流れて続けてくると・・少々単調にも思えてくるものですね。 もっと研ぎ澄まして現代音楽風でストイックな演奏になったらまた別なのでしょうけれど・・ 少々ゴシック建築風な堅牢な感じもして、すみません、巧い演奏でしたけれど個人的には少々飽きてしまった感もありました。 これも巧いオケならではなので、許してください。
しかしメインのベートーヴェンの交響曲第8番。 やはり森さんの今回のアプローチはベートーヴェンに似合ってましたね。 構成感をしっかりと持った演奏、瞬発力、緻密さ、そしてに先にも書きましたがバランス感覚の良さが光った素晴らしい演奏でした。 第1楽章を聴いたとき、「アポロ的」という言葉も浮かんできました。 明るい感じもしましたものね。 そして終楽章、緊張と緩和もきちんと制御、計算されているような感じ。 これも繰り返しになりますが、無理に大きな音を出して豪快に演奏するのとは全く違いますね。 ここでも 7-7-5-5-2 の編成とは思えない重厚感に溢れた演奏は見事の一言。 それを実現したオケの皆さんにも大きな拍手を贈りました。
相当練習を積まれたのでしょうね、アンコールなしでお開き。 そのケレン味の良さもまた清々しい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20080406.htm
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2008年3月23日(日) 14:00 吹田市文化会館メイシアター・大ホール
ドヴォルザーク: 序曲「謝肉祭」
スメタナ: 連作交響詩「我が祖国」
(アンコール)ドヴォルザーク: スラヴ舞曲第2番
指揮: 江田 司
<感想>
堂々として落ち着いた音色の中にも躍動感をもった「我が祖国」、江田司さんの指揮のもと統一された響きが見事でした。
分奏のしっかりとした弦楽器、抑制のよく聴いた管打楽器、ほんと、巧いオーケストラですね。 毎回エントリーされる、悪い言葉で言うと寄せ集めなんですが、個々人のポテンシャルの高さが合奏能力にもよく現れていて、集中力の高さもまた印象的でした。
江田さん、構成感をしっかりと持って振っているのですが、単に縦の線を合わせるのではなく、オケの中から湧き上がるものを巧みにリードしているようです。 オケもそれをしっかりと応えて見事。 決して感興に任せることなく、深みのある堂々とした演奏が展開されましたが、時に縦ノリのリズムで推進力を持たせてワクワクもさせてくれました。
なおこれに先立って演奏された序曲「謝肉祭」、瑞々しい音色で勢い良く進みつつも、こちらも落ち着いた演奏だったとの印象を持ちました。 ここからオケのポテンシャルの高さを示していたようです。 厚みのある響きで堂々とした演奏でした。
しかしながら今回のメインは連作交響詩「我が祖国」の全曲。 初めて実演で全曲を聴くという機会に恵まれました。 前半3曲と後半3曲の間に休憩を挟んだことも良かったように思います。 聞き手としても集中力を維持できましたね。 素晴らしい体験ができた演奏会でした。 ありがとうございました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20080323.htm
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May 17, 2008
2008年3月22日(土) 14:30 森ノ宮ピロティホール
第1部 グリーンブラスオルケスタ (指揮:井上 学)
■音楽でつづる平成の歴史
美空ひばりメドレー
おどるポンポコリン
ラブストーリーは突然に
ジャズアップKOBE
男はつらいよ
タイタニック
夜空ノムコウ
(アンコール)千の風になって
第2部 男声合唱団「ネクスト」 (指揮:阿部良行、伴奏:松浦亜季)
草野心平作詞、多田武彦作曲:男性合唱組曲「富士山」
河島英五作詞・作曲:「酒と泪と男と女」
第3部 グリーン交響楽団 (指揮:高谷光信)
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」
<感想>
2004年以来、4年ぶりのグリーンコンサートはほぼ満員、熱気のあるコンサートでした。 それぞれに面白かったのですが、個人的にはブラス・オケによる歌謡曲に痺れちゃいました。
最近、歌謡曲というジャンルは無くなってしまったようで、まるで懐メロみたく感じてしまいますが、お客さんのノリはこれが一番良かったのではないでしょうか。 特に「美空ひばりメドレー」、リンゴ追分 → お祭りマンボ → 愛燦燦 → 川の流れのように の順番だったと思います。 前2曲は1952年の作品なので、生まれる前なんですけれどね、この程度は分かります。 トロンボーンのグリッサンドがまるで歌うようで、よかったなぁ。 グッと来るものを感じました。 ブラス・オケ、あまり聴く機会はありませんが、今回も堪能しました。
あまり聴く機会が無いといえば、男声合唱団。
音楽を聴き始めた頃など、ドン・コサック合唱団などが活躍していましたけれど、現在、男声合唱団は珍しい存在になってしまったのではないでしょうか。 そして今回、採り上げられたのは男性合唱曲の大曲・組曲「富士山」。 平均年齢が60歳を超えるとのことで、押し出しの強さなど素人っぽさを感じた部分もありましたけれど、柔らかなハーモニーは年輪を感じさせ、歌の奥行きの深さなどなかなかのものでした。 こちらもまた堪能しました。
そしてお目当ての高谷光信さん指揮によるグリーン交響楽団、今回の演奏は「くるみ割り人形」。
「くるみ割り人形」は、バレエで唯一観たことのあるプログラムですが(マリインスキー劇場の公演だったはず)、今回は組曲版ではなく、全15曲のうち「雪片のワルツ」を除いた全14曲がナレーションにそっての演奏。 高谷さんらしく華を感じさせるゴージャスで熱い演奏を繰り広げていました。 スタイリッシュで要所をカッコ良く決め、スキッとさせつつも熱気を孕んでいます。 超有名曲以外はすっかり忘れていましたが、ナレーションとともに聴き進むと場面を思い出したりもし、新鮮な気持ちで楽しませていただきました。 ロシアで勉強された高谷さん、その聴かせ上手もあったと思いますが、そんな高谷さんとがっぷりと組み、素晴らしい演奏を繰り広げたオケに大きな拍手を贈りました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20080322.htm
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May 11, 2008
紫苑交響楽団 第11回定期演奏会
2008年3月2日(日) 14:00 長岡京記念文化会館
ブラームス: 悲劇的序曲ニ短調op.81
モーツァルト: 交響曲第31番ニ長調K.297「パリ」
ブラームス: 交響曲第1番ハ短調op.68
(アンコール)モーツァルト: 交響曲第31番第2楽章パリ初稿(異稿)
指揮: 平田昭浩
<感想>
しっかりとした構成感と躍動感、これらをともに持った熱いブラームスの交響曲第1番に感動しました。
指揮者の平田昭浩さん、相当に研究されたのだと思います。 またパンフレットに書かれていたようにオーケストラとも緻密な練習を重ねられたようです。 とても熱いブラームスの演奏に、目の前のうろこがポロポロと落ちるようでした。
そしてこれまでも真摯で熱い演奏を提供してくれた紫苑交響楽団。 今回もやってくれるとは思っていましたが、ここまでとはちょっと想定外。 平田さんの解釈によるところも大きいと思いますが、オーケストラもまた素晴らしい演奏で応えて見事でした。 なかでも第2楽章、コンマスのソロは、この交響曲の白眉。 ホルンのソロとも柔らかく絡んで時の経つのを忘れて聴き入りました。
またこれに先立って演奏されたブラームスの悲劇的序曲、ハガネのような響きでタイトな音楽でした。 アタックの強い演奏で、音量もかなり大き目でしょう。 少々驚きました。 前半、前のめりな感じもしていましたが、後半は改善され、堂々とした感じも出て、きちっと纏めたと思います。 熱い息吹を感じた演奏でしたが、正直ちょっとヤリ過ぎやな、なんて思ってしまいました。 交響曲のときように熟成された響きになる手前のような感じだったかな。
あとパリ交響曲も明快なモーツァルト。 大オーケストラなのにスッキリとした響きが特徴的でした。 モーツァルトはこのように即物的に演奏しても面白いのですね。 客席では、えっ(これがモーツァルト)と思われた方も多いのではないでしょうか。 個人的にはとても面白く聴かせてもらいました。
とにかくこの日の演奏は、考え抜かれた熱いブラームスの交響曲第1番。 これにすべてもっていかれたように思います。 とても熱い演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20080302.htm
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May 10, 2008
2008年2月24日(日) 16:00 兵庫県立芸術文化センター・大ホール
ワーグナー: 歌劇「リエンツィ」序曲(*)
ベートーヴェン: 交響曲第9番ニ短調op.125「合唱付き」
(アンコール)エルガー: 「威風堂々」第1番(*)
独唱: 牧野宏子(S)、西村規子(MS)、小餅谷哲男(T)、松岡剛宏(Br)
合唱: オーケストラ千里山特別合唱団
指揮: 河崎 聡、北野洋平(*)
<感想>
地響きにも似た熱い響きにアッチェランドがかけられ、一心不乱に駆け込んだあとの弾力ある終結、素晴らしい演奏に感動しました。
指揮は河崎聡さん。 河崎さんらしく、オケの自主性を引き出しつつ、リズム感よく、実に流れの良い第九。 各パートがきりっと引き締まり、渾然一体となった響きで進んでいった第1楽章から「今日は素晴らしい演奏会になる」と直感しました。 そして第2楽章、やや早めのテンポだったかしら、要所でのインパクトも充分。 第3楽章は爽やかに流れる優しい音楽として、タイトな響きで終楽章に突入。 引き締まった響きに磨きがかかり、また合唱の迫力もあいまった熱い演奏に心奪われっぱなしとなりました。
これに先立ち、団内指揮者である北野さんの指揮による「リエンツィ」序曲もまた堂々として立派な演奏。 冒頭のトランペット、厳かな響きもして素晴らしい演奏でしたね。 そしてこれが全体にも行き渡り、しっとりとして落ち着いた音色で纏められていました。 落ち着きながらも覇気を持った演奏で、熱くフィナーレを締めくくりました。
パンフレットに書かれた「誕生の軌跡」。 なんと3年越しの準備のすえ、何のツテもないアマオケが、手探りのスタートからようやくたどり着いた第九演奏会であったとのこと。 不覚にも、当日までそのことに全く気付いていませんでした。 単に10周年を兵庫県立芸術文化センターという立派なホールで演奏するのか、程度の貧困な発想。 これを反省し、聴き手としてもより気を引き締めて演奏会を楽しませていただきましたけれど、そんなバイアスを取り除いても素晴らしい演奏会でした。 これからの活動もまた期待しています。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20080224.htm
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April 29, 2008
2008年2月17日(日) 13:30 奈良県文化会館国際ホール
イベール: バッカナール
シューマン: ピアノ協奏曲イ短調op.54
(アンコール)ベートーヴェン: ピアノソナタ「悲愴」第2楽章
ベルリオーズ: 幻想交響曲op.14
(アンコール)ベルリオーズ: ラコッツィ行進曲
独奏: 韓 伽揶(p)
指揮: 小崎雅弘
<感想>
底光りのするシューマンのピアノ協奏曲、韓 伽揶 (ハン・カヤ)さんの圧倒的なピアニズムに酔いました。
思索的で、熱く、そして底光りのするシューマンのピアノ協奏曲、スナップの効いたパワフルな打鍵はクリアで、心の中にびんびんと響くピアノ演奏に思わず涙が出そうになりました。 冒頭こそちょっとこじんまりとしているかなぁ、なんて思いましたが、次第に深みを増してぞくぞくっときた第1楽章、重厚でありながらも柔らかくて暖かさを感じた第2楽章、そして大きなスケール感を持ったフィナーレ。 ストレートに盛り上げるオーケストラとがっちりと組み、圧倒的なピアニズムに酔い、感動しました。
そして奈良交響楽団第50回記念定期演奏会のメインとして演奏された幻想交響曲。 小崎さんの指揮のもと、若々しい感じで纏まりの良さが特徴的、端正でストレートに盛り上げた演奏でした。 個人的には終楽章の前で止まらないで欲しかったのですが、これも引き締まった演奏するための施策だったのかもしれません。 フィナーレのアッチェランドがかかっても、タイトで熱い響きは引き締まったまま。 熱い響きでホールが満たされていました。
なおこれに先立って演奏されたイベールのバッカナール。 始めて聴く曲ですが、こちらも引き締まったリズムがしっかりとしていて、ノリノリで駆け抜けていった、そんな感じでした。 どこかガーシュインのアメリカンミュージックのような印象も受けた演奏でした。
奈良交響楽団の第50回記念定期演奏会、オーケストラ演奏よりもピアニストに注目してしまった感があって申し訳ありませんでしたが、今回の演奏会では、奈良近郊のピアノ教室に通い、熱心に練習されている子供さんたちを招待されたようです。 地元に根付いた老舗アマチュアオーケストラ・奈良交響楽団、このような音楽を根付かせる活動にも期待したいと思っています。 いい演奏会をありがとうございました。
<詳細>
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April 27, 2008
2008年2月16日(土) 14:00 アクア文化ホール
ロッシーニ: 歌劇「セビリアの理髪師」序曲
チャイコフスキー: 弦楽セレナーデ op.48
ベートーヴェン: 交響曲第5番ハ短調「運命」op.67
指揮: 大塚佑馬
<感想>
若々しくも堂々とした運命交響曲、奇をてらわず正攻法で攻めた演奏に熱い感動を覚えました。
韶フィルハーモニーオーケストラ、関西大学交響楽団と甲南大学交響楽団のメンバーで構成されているのでしょうか。 かなりの猛者を集めたようで、どの曲もしっかりとして整った演奏を繰り広げていました。 そして指揮者の大塚佑馬さん、関西大学交響楽団の学生指揮者として活躍されていた現役の4回生(この演奏会当時)。 これまでに何度か指揮された演奏会を聴かせていただいていますが、今回はその中でも出色の振りでした。 この両者ががっちりと組んだ演奏会、なかでも運命交響曲の素晴らしさが飛びぬけていました。
スポーツカーに乗ったような運命、軽快でぐいぐいと走ってゆく・・なんて演奏前に勝手に想像していましたが、確かにそんな要素もありましたけれど、スポーツセダンじゃなかったでしょうか。 若者らしいストレートさはそのままに、奇をてらわず、堂々と真正面から立ち向かった演奏に好感を持ちました。 タイトに強奏するホルン、太い響きのクラリネットやファゴットに彩られ、深い打音のティムパニと締まった低弦。 これらががっちりと曲の輪郭を描いていましたし、この曲に賭けた自信・信念、そのようなものもこの演奏から感じました。 そして全員一丸となってたっぷりと歌い上げたフィナーレ、爽やかで熱い感動が止め処なく湧き上がってきました。
これに先立って演奏された、ロッシーニの歌劇「セビリアの理髪師」序曲、学生らしく筋肉質で引き締まった演奏でした。 大塚さん、要所をタイトにかつスピード感を持って決め、きびきびとした音楽。 この要素はどの曲でも同じだったのですが、ここでは少々オケの響きがストレートに伝わってきた感じだったかな。 もうちょっとこなれた感じが欲しかったのは、練習量の差かもしれませんね。
ストレートな響きといえば、チャイコフスキーの弦楽セレナーデも同様。 真摯な演奏で、分奏がよく、若々しくスッキリと歌い上げていましたので、余計にスッキリと感じたように思います。 ま、当方のような草臥れた中年にとっては、この曲の中に人生の悲哀のようなちょっとドロっとした感情も求めてしまうので・・・ね。 でも、真正面から曲に立ち向かっている姿に若者らしい自信を感じましたし、音楽的な纏まりの良さは素晴らしいものがありました。 いい演奏だったと思います。
このころ仕事が佳境にさしかかっていて帰宅は24時前が定常化、この日もまた休日出勤してからの参戦。 正直、少々疲れが溜まっていましたけれど、若々しくもしっかりとした考えをもった演奏から元気を頂きました。 若いっていいですね。 ありがとうございました。
<詳細>
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April 05, 2008
2008年2月11日(祝・月) 17:00 伊丹市文化会館・いたみホール
シベリウス: 交響詩「フィンランディア」 (*)
ドビュッシー: 牧神の午後への前奏曲
ドビュッシー: 小組曲
ラフマニノフ: 交響曲第2番op.27
指揮: 寺岡清高、渡辺夏希(学生、*)
<感想>
クールでしかも熱くカッコ良く、関西学院らしいラフマニノフの交響曲第2番に、 満員の会場も熱く渦巻いていました。
今回の演奏会は、やはりラフマニノフの交響曲第2番の熱演でしょう。 熱演といっても、甘美なメロディ満載のこの曲を、理知的でクールに纏めた指揮者の寺岡さん、それを余計な感情移入を廃して真摯に演じきった関学オケの皆さん、この競演による都会的な演奏でした。 終楽章のフィナーレ、ティムパニの強打からぐいぐいと盛り上がってゆき、寺岡さんが瞬時アッチェランドをかけたと思いきや、すぐに締めてタイトで分厚い終結。 終始きちんと制御された巧いオケらしい見事な着地でした。 カッコ良い音楽でした。
これに先立って演奏されたドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」と「小組曲」。 こちらも巧い演奏でした。 透明感の高い弦楽器が軽やかなステップを踏み、管楽器はチャーミングな響きを聴かせます。 暖かさと明るさを持った音楽が滑るように流れてゆく。 ただ、これほど巧いとなると、予定調和みたいでもっと自由度を高く・・なんて思っちゃいました。
そして冒頭は、学生指揮者の渡辺夏希さんの指揮によるシベリウスのフィンランディア。 きりっと引き締まった響きの中に、若々しさが滲み出たような演奏でした。 オケの分奏もよく、整った演奏で指揮者を盛り立てていました。 渡辺さん、冒頭のフレーズの最後、ちょっと巻き込むのように伸ばしたりもして、実に落ち着いた指揮姿。 こちらもカッコ良ったですね。
とにかく満員のホールには若者の熱気が渦巻いていました。 自分の大学時代ってどんなのだったのかな・・などと思ってみたりもした熱い演奏会でした。
<詳細>
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February 03, 2008
2008年2月2日(土) 18:00 吹田市文化会館メイシアター・大ホール
グリンカ: 歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18
チャイコフスキー: 交響曲第5番ホ短調op.64 (*)
(アンコール)チャイコフスキー: バレエ「眠りの森の美女」より「ワルツ」(*)
独奏: 石田 綾
指揮: 米山 信、新谷 武(*)
<感想>
遅いテンポでたっぷりとしたチャイコフスキーの交響曲第5番、スキッと引き締まった盛り上がりの対比も見事。 とても面白く聴けて大満足でした。
今回の演奏会は、何といってもチャイコフスキーの交響曲第5番。 でも正直言って、演奏会が始まる前までは、昨年末から3度目の実演で食傷気味だったし、勢い付けて盛り上げるだけの演奏なら願い下げやな・・などと偉そうなことを思っていたのですが、指揮者の新谷さんの解釈はとても面白くて楽しませていただきました。
何より遅めのテンポが全体を支配していて、大きくたっぷりと歌わせる。 オケもこれに応えて、緩むことなくすっきりとしたサウンドで流麗。 木管楽器が、弦の響きの合間から透けて見えてきたりもして、こんなフレーズがあるのか、などの発見もありました。 幾度となくやってくる盛り上がりも要所のみ引き締まった盛り上げ。 金管楽器が一つになった響きのなかで、トランペットの艶ののった響きがすっと届く。 迫力はあっても、いたずらに騒がない演奏に唸りました。 毎楽章わくわくしっぱなし、良い意味で期待を裏切られて大満足でした。
なおこれに先立って演奏された、米山さん指揮によるグリンカの「ルスランとリュドミラ」序曲は、中音弦の頑張りが魅力的でしたけれど、ちょっと雑然とした感じもときにあって・・・というのも・・・ライナー指揮シカゴ交響楽団で刷り込まれているので、すみません、違うアプローチとは分かっていながらも、もうちょっとこなれた演奏にして欲しかったというのが実感。
違うアプローチといえば、石田綾さんをソリストに立てたラフマニノフのピアノ協奏曲第2番もそうでした。 柔らかなタッチのピアノは室内楽風だったでしょうか、流れゆく演奏はバイロン・ジャニスの強靭な演奏で刷り込まれている自分にとっては少々物足りなさを感じ、それが最後まで拭えませんでした。 すみません。 米山さん、幾度となく精力的に振ってオケを引き締めていましたけれど、音量が大きくなるとかえってピアノのスケール感が小さくも感じられて、ラフマニノフは難しいなぁ、などと思ってみたりもしていました。
それもこれもチャイコフスキーにかけた時間との差かもしれませんね。 個人的にはチャイコフスキーを面白く聴けて大満足の演奏会でした。
<詳細>
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January 27, 2008
2008年1月26日(土) 19:00 ザ・シンフォニーホール
ドヴォルザーク: 序曲「謝肉祭」 op.92
フォーレ: 組曲「マスクとベルガマスク」
サン=サーンス: 交響曲第3番ハ短調「オルガン付き」
オルガン: 高橋聖子
指揮: 籾山和明
<感想>
籾山和明さんのリードのもと、いずれの演奏もスマートでお洒落な演奏でした。 サン=サーンスのオルガン交響曲では、さらに熱気を伴ってしなっていましたね。 圧倒的なパワーで押し切るのではなく、華やかさを散りばめて、しなやかに演じきった上質な演奏に酔いました。
シンフォニーホールは超満員。 開演30分前に到着したのに、座席を引き換えたら、なんと補助席で、しかも1階席後方で後ろから3列目。 1階の後方には立ち見の方も鈴なりとなり、開演が定刻よりも15分ちょっと遅れるというハプニングも。 立ち見はオケ関係者でしょうね、若い人が多くて熱気が渦巻いていました。
演奏は、そんな熱気ももちろん孕んでいますけれど、スマートで上品な響き、そんな印象のほうが強かったですね。 冒頭のドヴォルザークの序曲「謝肉祭」、コンパクトに振って進める籾山さんの指揮のもと、軽やかで活き活きとした旋律が滑るように流れてゆきました。 しかもどの楽器も柔らかく響きます。 中盤のコンミスのソロも静謐な感じで見事でした。 このあたり、素敵な響きが醸し出されて、ほんと素敵だったなぁ。 そしてフィナーレ、ここでは低音金管楽器の艶のある響きをシャープに畳み掛けてお洒落でカッコよく決めた着地。 うん、と唸りました。
そして中プロのフォーレの組曲「マスクとベルガマスク」、フランス音楽のエスプリが漂うしなやかな演奏は、とても馴染みやすい演奏でもありました。 正直、フランス音楽って苦手なのですけれど、推進力もあって、実に分かりやすくて、すっ~と身体に入ってくるよう。 ちゃんとツボを抑えているので集中力が途切れないのでしょうね。 これも指揮者の籾山さんによるところ大でしょう。 上体のみをしなやかに使ってコンパクトに振る棒は、素人が見ていてもとても分かりやすい感じがします。 当然、オケもこれにしっかりと応えていて、軽やかな響きを連綿と連ね、お洒落で素敵な演奏として応えていました。 素敵な時間が流れていました。
休憩を挟み、いよいよメインのサン=サーンスのオルガン交響曲。 息を飲むような清楚な序奏に続き、さっと振って入った主題はしなるよう。 そして強弱の響きをフェードさせて進める演奏は、これまでと同じくスマートなのですが、熱気を多く孕んでいます。 そして横に拡がるような上品な響きは最後まで失われません。 丁寧に振って進める籾山さん、クライマックスになってもオルガンとオケの響きを見事に調和。 落ち着いた色彩感による華やかさも散りばめ、祝祭ムードを醸し出します。 力で強引に押し切るようなところは微塵もなく、最後の最後まで手綱をしっかりと保ち、オケをしなやかに歌わせていました。 響きの隙間を綺麗に埋めた演奏は、とても上品で美しいものでした。
<詳細>
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January 26, 2008
2008年1月19日(土) 15:00 なら100年会館・中ホール
小六禮次郎: Fantasia NARA“ファンタジアなら”『幻想曲 奈良』
モーツァルト: ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488
ベートーヴェン: 交響曲第7番イ長調 op.92
(アンコール)ベートーヴェン: 交響曲第7番第4楽章フィナーレ
独奏: 若井亜妃子(p)
指揮:今村 能
<感想>
今年初めての演奏会は、ならチェンバー
室内楽的な纏まりの良さと見晴らしの良さ、それに息遣いまで聞こえてくるような想いも載せた演奏を楽しみました。
まずは奈良市の市制100周年を記念して小六禮次郎さんに委嘱された「Fantasia NARA“ファンタジア なら”『幻想曲 奈良』」。 小六さんは大河ドラマのテーマ曲の作曲も手がけられているとおり、懐かしい風景を一大スクリーンで見るような錯覚にもとらわれるような作品でしたが、今村さんとならチェンバーは、旋律や響きの中に、想いの深さまでも感じさせる演奏として、感動を呼び起こしました。 今回が3回目の演奏とのことですが、分かりやすくて、もっと演奏されても良い曲でしょう。
そして2曲目、オーディションで選ばれた若井亜妃子さんをソリストに据えたモーツァルトのピアノ協奏曲第23番。 こちらも想いのよく載った演奏に目を見張りました。 岩井さん、京都市立芸術大学4年在学中とのことですが、しなやかなタッチはモーツァルトにぴったりで、また演奏している姿は内田光子さんを思い出させるような入魂の表情。 ただし内田さんのような鬼気迫るような怖さではなく、若い女性らしい真摯な想いを込め、きちっとした演奏で会場を魅了していました。 演奏終了後の初々しさと演奏中の想いの深さ、そのギャップもまた魅力的。 素晴らしい才能にも酔わされた演奏でもありました。
メインは友の会メンバーのアンケートによって選曲されたベートーヴェンの交響曲第7番。 のだめブームを受けての選曲となってしまいましたが、演奏はそんなこととは全く無関係で、室内楽的にキリッと引き締まったストイックな演奏。 奏者の方々は、関西を中心にした腕達者なフリーランスの方々なので巧いのは当たり前ですが、ソリストとしての自主性を保ちながら、きちんと全体を纏めあげた指揮者の今村さんの力量も相当のもの。 熱い演奏を堪能しました。 特に終楽章のフィナーレ。 熱く響きあった音楽が展開、ぐっと溜め込んで、弾けるような終結も感動的でした。
演奏終了後、奏者の方々の笑顔も垣間見えるほどの充実した演奏、惜しみない拍手を贈りました。
以前は年に4回も開催されていた演奏会も、前回はなんと1年前。 年に1回のペースにまで落ちてしまいました。 20周年記念特別演奏会とのことで舞台挨拶もし、このような感動的な演奏を目の当りに聴いていらした市長さん、もっと演奏会の回数を増やしてください・・・そんな奏者の方々の想いも伝わったのではないでしょうか。 今後に期待したいと思います。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20080119.htm
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January 06, 2008
2007年12月24日(休・月) 14:00 長岡京記念文化会館
山田耕筰: 交響曲ヘ長調
ハチャトゥリアン: 組曲「仮面舞踏会」
シベリウス: 交響曲第7番ハ長調
(アンコール)シベリウス: 叙情的ワルツ
指揮:清水史広
<感想>
指揮者の清水史広さん、全曲を暗譜で振り通し、またオーケストラも共感溢れた演奏で応えていて、どの曲も大きく波打つような素晴らしい演奏の数々。 1年を締めくくるのに相応しい演奏会でした。
まずは、1912年、山田耕筰がドイツ留学中でまだ20歳台半ばで作曲した交響曲へ長調。 この「日本人が最初に書いた交響曲」を聴きたくて長岡天神まで足を伸ばしたのですが、才気溢れる若者らしく溌剌としていて、また山田耕筰らしい馴染みやすい旋律、心の襞をそっとすくうような郷愁も感じさせた交響曲に魅せられました。 演奏もまた、オーケストラの各楽器が波を打つように響きあい、想いのよく乗った素晴らしい演奏でもあって、大いに満足しました。
なおパンフレットによると、楽譜代金で大いに苦労されたとのこと。 もっと知られて良いこのような曲が、著作権料のために阻まれていると思うと、著作権にも関わっている者として複雑な心境になります。 が、それを乗り越えて今日ここで演奏されたこと、大きく評価されて良いと思ったことを付け加えておきます。
休憩を挟み、ハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」、重厚な響きがまろやかでもあって、妖艶でかつゴージャスな演奏に心躍らされました。 とても集中力が高かったのも印象的で、指揮者の清水史広さんのもと、音量のコントロールも見事。 全5曲、この組曲をこんなにも楽しく聴けたのは初めてではないかな。 とても素晴らしい演奏に大きな拍手を贈りました。
最後はシベリウスの交響曲第7番、厳かであり、時には暖かく悠然と響き、そしてまた時には熱くもなる、凝縮した響きで満たされた演奏。 パンフレットに書かれたガイドを頼りに聴き進めましたけれど、ここでもオケの響きが常に呼応しあい、よく纏まっていたのが印象的でした。 そして最後まで素晴らしい集中力、難解なこの曲をきちんと纏めあげた指揮者、それを演じたオケの勝利でしょう。 フィナーレ、地の底から湧き上がってくるような響きに金管が入って雄大となったのをすっと切って落としたのも見事ならば、その後の静寂もまた素晴らしい演奏となっていました。
ちょっと疲れ気味、喉の奥にも痛みを感じて風邪をひきそうな感じでしたが、長岡京まで足を伸ばして正解。 いい演奏会で1年を締めくくることができました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20071224.htm
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January 05, 2008
2007年12月23日(祝・日) 16:00 天理市民会館・やまのべホール
<第1部>(*)
グリーグ: 「ペール・ギュント」組曲より「朝」「山の魔王の宮殿にて」
エルガー: 「威風堂々」第1番
<第2部>
ベートーヴェン: 交響曲第9番「合唱つき」op.125
(アンコール):「ふるさと」「蛍の光」
独唱: 木澤佐江子(S)、野間直子(MS)、根木 滋(T)、片桐直樹(Br)
合唱: 天理第九合唱団、合唱指導:千葉宗次
管弦楽: <第1部>天理シティーオーケストラ
<第2部>天理第九管弦楽団
指揮: 船曳圭一郎、安野英之(*)
<感想>
熱い感動が今年もまた甦ってきました。 熱い声・声・声・・・気持のよく乗った人間の声のパワーに圧倒されました。
毎年この日のために相当の練習を積まれていらっしゃるのでしょうね、各声部がとてもしっかりとしていて、掛け合い、響きあう合唱はじつに感動的です。 CDやDVDでは決して得ることが出来ない迫力はもちろんのこと、いっしょに歌いたくなるような共感を持ち、そして聴いたあとの清々しさもまた1年を締めくくるのに相応しい素晴らしい演奏でした。
船曳さん、ちょっと指揮スタイルを変更されたのでしょうか。 指揮棒を持たず、しっかりと開いた両足はほとんど不動、上体のみを使って堂々とした音楽を創り出していました。 第3楽章まではやや遅めのテンポだったでしょうか、じっくりとした響きを紡ぎ出し、終楽章の行進曲を過ぎたあたりから温めたエンジンを吹き上がらせるようにオーケストラをドライブ。 熱い合唱とともに弦楽アンサンブルにも熱気が溢れていました。 合唱とオーケストラが一体となって高らかに歌い上げた力強いフィナーレは迫力満点。 熱い拍手がホールを埋め尽くしました。
これに先立って演奏されたのは、安野英之さんの指揮によるグリーグの「ペールギュント」組曲より「朝」「山の魔王の宮殿にて」と、エルガーの「威風堂々」第1番。 どちらもスッキリと纏められた演奏でした。 丁寧に進めた「朝」、まだ何となくざわつく会場内を落ち着かせましたし、キリっと引き締まって底力のある「山の魔王の宮殿にて」で聞き手の集中力を高めていたようです。 そして若々しくケレン味のないオーケストラの響きで満たされた「威風堂々」。 最初は、アレっと思った選曲でしたけど、第九への期待感も巧く高めていたのではないでしょうか。
昨年は長男を同行、今年は一家4人での鑑賞となりました。 そして今年もまた熱い音楽に心が満たされた演奏会のあとに見た駅前のイルミネーションがとても綺麗。 演奏会の余韻を楽しみながら家路につくことができました。 とても気持ちのいい演奏会。 ありがとうございました。
<詳細>
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January 03, 2008
2007年12月15日(土) 18:30 神戸国際会館こくさい大ホール
ブラームス/大学祝典序曲(*)
ビゼー/歌劇「カルメン」より抜粋
チャイコフスキー/交響曲第5番ホ短調
指揮:船曳圭一郎、上間康弘(学生,*)
<感想>
熱い盛り上がりの中にもしっかとした造形をきちんと保った大人の演奏。 学生オケの定番ナンバー、チャイコフスキーの交響曲第5番などもっとハジけた演奏を想像していましたが、良い意味で裏切られました。
大人の演奏は、冒頭の学生指揮者上間康弘さんによるブラームスの大学祝典序曲から。 落ち着いた響きがブレンドされていて、特に後半、フィナーレにかけての充実感は見事。 チェロのピチカートが心地よく響き、柔らかな木管アンサンブルにまろやかな金管楽器、そしてしっとりとした粘り気を感じさせるアンサンブルで纏められた高揚感に酔いました。 この粘り気、学生指揮ではなかなか出ないように思いました。
指揮者を地元神戸出身の船曳さんに交代し、まずはビゼーの「カルメン」より抜粋。 いつもながらの縦ノリのリズム、要所を鋭く決めて進めますが、ここでも落ち着いてしっかりと纏めたオーケストラを評価したいと思います。 多少思い通りにいかない部分もあったようですが、パンフレットにもあったように最後まで緩むことのない演奏でした。 ラストナンバーを第2幕冒頭のジプシーの踊りで締めましたが、スピードアップしてもまろやかな響きをきちんと保っていたのがとても素晴らしかったですね。
そしてメインのチャイコフスキーの交響曲第5番、冒頭のクラリネットの奥深い響き、うごめくような弦楽アンサンブルの中にもまろやかさをも感じさせる上々の滑り出し。 そして終楽章の偽終始からアッチェランドがかけられたフィナーレまで落ち着いたサウンドで統一されていました。 この曲でも指揮棒を持たない船曳さん、学生オケ特有のソリッドな盛り上がりと覇気のある響きをしっかりとまとめ、堂々と進めてゆきました。 もっと熱気を前面に出し、抑揚を大きく付けてゴテゴテっとした演奏になるのかなぁ~なんて勝手に思っていましたが、裏切られました。 しっかりとした大人の演奏を楽しませてもらいました。
客席からの熱い拍手は途切れることがなく、カーテンコールが繰り返されていました。 4回生の女性は頭に白い髪飾り、男性は胸に白いチーフだったでしょうか。 この演奏会をもって社会に巣立っていかれる方々、社会人になってからの演奏活動は大変でしょうが、この日のことを忘れずに演奏活動を続けていって欲しいと思いつつ拍手を贈り続けました。
<詳細>
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January 02, 2008
2003年12月9日(日) 12:00 森之宮ピロティホール
J.シュトラウス2世: 喜歌劇「こうもり」全3幕(日本語上演)
演出:向井楫爾
アイゼンシュタイン:金丸七郎
ロザリンデ:山田維久子
アデーレ:蘆田まり子
ファルケ:近藤修平
アルフレート:角地正直
フランク:澤 一孝
オルロフスキー:河嶋紀子
イーダ:木矢晃子
ブリント:音在弘之
フロッシュ:和田垣 究
パーティに招かれた客:樽本裕子、久米真澄、奥山保子、長野由紀子、細川典子ほか
合唱:喜歌劇楽友協会合唱団
管弦楽:エウフォニカ管弦楽団
指揮:井村誠貴
<感想>
「20回目のこうもり」と題された公演、しかも3回公演の中間、マチネということもあってリラックスした雰囲気が漂うなか、手馴れた演出とオケ伴奏で楽しみました。
この公演では、アイゼンシュタイン役の金丸七郎さんの演技と歌、それと、こうもり博士ファルケ役の近藤修平さんの演技と台詞回し、とても素晴らしかったですね。
金丸七郎さん、細かな動作や表情までも、一つ一つがツボを得ていて、さすが巧いなぁ、と感心させたりもしながら、大いに楽しませていただきました。 そして近藤修平さん、歌舞伎役者ばりの堂々とした台詞回しがとても見事。 舞台をきりっと引き締めて存在感がありました。 パンフレットによると近藤さんは音大出身ではなく法学部出身、大阪ガスセキュリティサービス勤務と書かれていましたけれど、まったくもって落ち着いた歌と演技にそんなこと忘れて見入っていました。
女声陣もまた奮闘していました。 ロザリンデ役の山田維久子さん、アデーレ役の蘆田まり子さん、ともに第1幕は少々硬さも感じられたものの、徐々に調子を乗せていったようです。 第3幕では伸び伸びと楽しんでおられたのではないでしょうか。
そしてこの第3幕での楽しみは、和田垣さん。 今回も看守フロッシュ役での登場で、こてはハマリ役ですね。 いつもどおり時事ネタをたっぷりと入れてスパイスの効いた台詞まわし。 笑わせてもらいました。 それと刑務所長フランク役の澤一孝さんもまたサービス精神旺盛。 第2幕ともども金丸七郎さんとの絡みがハマっていましたね。 アルフレート役の角地正直さん、この方は美声も持ち主ですけれど、女声の方々と同様に第3幕に向かうにしたがってのびのびとされていたように思いました。
最後にこの公演を支えた井村さん指揮によるエウフォニカ管弦楽団。 プロオケに言うのも失礼ですが、よく纏まった演奏がとても素晴らしく、中でもまろやかな金管の響きに魅了、柔らかな打楽器とともに舞台に華やかさを添えていたことを記しておきます。
副題の「2大オペレッタを同時に楽しめる」とは、第2幕の舞踏会で「メリー・ウィドウ」を出し物として挟み込んでいたからで、副題のとおりの華やかな舞台をたっぷりと楽しませていただきました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20071209.htm
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December 16, 2007
2007年12月8日(土) 19:00 吹田市文化会館メイシアター・大ホール
ウェーバー/歌劇《魔弾の射手》序曲(*1)
チャイコフスキー/組曲《白鳥の湖》(*2)
チャイコフスキー/交響曲第4番ヘ短調op.36
指揮:竹本泰蔵、松本裕太(学生,*1)、平尾真江(学生,*2)
<感想>
関大オケらしい熱気に満ちた演奏会を楽しみました。 なかでもチャイコフスキーの交響曲第4番のフィナーレ、指揮者の竹本さんがアッチェランドをかけると、物凄い勢いで弾くヴァイオリンに目を見張りました。
冒頭のファンファーレから、落ち着きと迫力、きりっと纏まった弦楽器、十分に熱い演奏でありながらもしっかりと纏まっていて、これは素晴らしい演奏だ、と思いながら聴き進めていたのですけれど、このフィナーレで完全にノックアウト。 金管ファンファーレの纏まりの良さは最後まで全く崩れることなく、打楽器の迫力、それに負けない弦楽器の熱い演奏を目の当りにして興奮しました。 言葉がありません。 あの場所、あの時間に居た者だけが共有できた素晴らしい時間でした。 演奏終了後に見せた奏者方々の屈託のない笑顔、関大オケらしい熱い演奏に大きな拍手を贈りました。
学生指揮による演奏もいつも楽しみにしていますが、こちらもいつもながらの学生とは思えない見事な演奏。 どちらも超有名曲なのに、堂々とした演奏で会場を魅了していました。
まずは正指揮者の松本裕太さんによるウェーバーの「魔弾の射手」序曲、いつもながらのスムーズな動きには迷いを感じさせません。 ちょっと不安定な響きが出た楽器もありましたけれど、全く動じることのない指揮で最後まで纏め上げた手腕。 せめぎあいの表現も見事なら、フィナーレの柔らかな全奏も素晴らしかった。 知らない人が見たらプロの指揮者だと思えるカッコの良い動きは、いつ見ても納得させるものがあります。
そして副指揮者の平尾真江さんによるチャイコフスキーの組曲「白鳥の湖」、小気味良い振りにオケの好サポートも得て聴き応え十分。 こちらもとても納得度の高い演奏でした。 平尾さん、立ち位置を全く変えずに右腕をきちっと上下に振ってリードするのが基本ですが、一見この単調な動きから、驚くほどの表現の豊かさが聴こえてきて、おおっ、と唸らせられました。 弦と管楽器のブレンドも見事、落ち着きのなかにも活気ある音楽には自信も漲っていたように感じました。 そして演奏後に振り返ると、初々しくこぼれるような笑顔も可愛らしくて、このギャップも不思議な魅力でしょうか。
会場は立ち見も出る超満員で、関大オケらしい熱気に満ちた演奏を楽しませていただきました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20071208.htm
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December 02, 2007
2007年11月24日(土) 18:30 伊丹アイフォニックホール
ロッシーニ: 歌劇「シンデレラ」序曲
ストラヴィンスキー: 交響曲 ハ調
チャイコフスキー: 交響曲第5番ホ短調op.64
指揮: 中村晃之
<感想>
かぶとやま交響楽団らしい気鋭の演奏会、人数を刈り込んだオケらしい躍動感とキレの良さ、そして火傷しそうなほどに熱い演奏に疲れを忘れて聴き入りました。
まずはロッシーニの歌劇「シンデレラ」序曲、引き締まった響きに覇気があります。 落ち着いた響きから軽快に進めてゆき、ぐるぐると腕を回した2回のロッシーニ・クレッシェンド。 ここでの推進力が素晴らしい。 思わず身を前に乗り出すようにして聴いていました。 そしてこれまで意識したことはなかった洒脱な旋律も見え隠れ。 何となくモーツァルトを思い起こさせたりもして面白く聴かせてもらいました。
ストラヴィンスキーの交響曲ハ調、普段使わない脳ミソを刺激してくれるような躍動感のある演奏。 中村さんの指揮を見、オーケストラの奏者の方々の動きも眺めながら、無理に音楽を分かろうなんてせず、ただリズムに乗って楽しめればそれで良し、そんな風に思い、見て聴いていました。 小編成のオケなので、時に雑音が聞こえたりもしましたけれど、でもやはり実演が面白い曲ではないでしょうか。 活きた音楽を楽しみました。
そして休憩のあとのチャイコフスキーの交響曲第5番、学生オケの定番ナンバーで全力投球で盛り上がる曲ですが、パンフレットには小編成オケによる少し「大人」の演奏をするのだとか。 でもやはり中村さんのダイナミックな動作、キレが良くて熱い演奏は期待どおり。 確かにパンフレットに書かれたように、小編成のオケ独特の洗練された響き、見晴らしの良さ、特に弦楽器の分奏に素晴らしさを感じましたし、随所に聴かれた管楽器の響きも新鮮でしたけれど、火傷しそうなほどに熱く突き刺さってきた演奏は予想を遥かに超えていて、ノックアウトされました。 やっぱり大人の全力投球だったと思います。 入魂、気合入ってました。
ダブルヘッダーの2試合目でしたが、疲れも何もかも忘れて楽しませていただきました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20071124b.htm
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December 01, 2007
2007年11月24日(土) 16:00 いたみホール
伊福部昭: 交響譚詩
ドヴォルザーク: 交響詩「水の精」(4つの交響詩より)
ベートーヴェン: 交響曲第7番イ長調
(アンコール)ベートーヴェン: トルコ行進曲
指揮: 今西正和
<感想>
覇気ある響きによるベートーヴェンの交響曲第7番、決して勢い込まず、しっかりとした響きで最後まできちんと纏めた今西さん、そしてオーケストラに熱い拍手を贈りました。
超満員で熱気ある客席、補助席を出しても足りず、2階席の通路に座る人もいました。 そしていずれの演奏もまたそんな熱気を受けて熱く渦巻くようでした。
第1曲目の伊福部昭の交響譚詩、パワフルで機動力のあるオケの響きがストレートにぐいぐいと押し寄せてきた感じ。 個人的にはもっと土俗的な響きで演って欲しかったのですけれど、でもこの演奏はゴージャスな響きもして、ドラマティックに進む演奏が面白く、楽しみました。 蛇足ですが、ホールに入りきれなかったお客さんのためでしょう、2階席後方のドアが開いたままで演奏が始まり、最後までドアが開いたまま。 直接音が多くて少々疲れやすい響きがしたようにも感じました。
ドヴォルザークの交響詩「水の精」、活づいた演奏、艶やかに響く弦楽器による、磨き抜かれたインターナショナルなドヴォルザークといった感じ。 しみじみとさせる部分でも熱気を孕んでいたようです。 そしてパワフルで機動力のある響きはここでも健在。 馴染みやすい旋律をくり返しつつ、緻密に響かせては堂々と盛り上げる。 そんな繰り返しがちょっとワンパターンにも思えもしましたけれど、最後まで切れることのない高い集中力を持った演奏が見事でした。
そして休憩を挟んでメインのベートーヴェンの交響曲第7番、常に落ち着いたテンポで進めていた今西さん。 それを受けたオケが、熱気も十二分に醸し出した素晴らしい演奏でした。 しっかりとした構成感を持った堂々とした演奏に大きな拍手を贈りました。 機動力でぐいぐいと引っ張った感じの前2曲と違い、しっかりとした熱い響きが特徴的。 のだめブームですが、それとは全く無縁の堂々とした落ち着き、ハリのある響きに満ちていました。 終楽章でも決して勢い込むことのない丁寧な響きでの高揚感の素晴らしさが印象に残りました。
演奏終了後、木管楽器奏者の方々のこぼれるような笑顔、よく演ったぁ~、そんな満足感を覗かせた表情もまた印象的な演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20071124a.htm
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November 25, 2007
2007年11月18日(日) 13:30 奈良県橿原文化会館・大ホール
ドビュッシー: 小組曲
シューベルト: 交響曲第8番ハ長調「ザ・グレート」
(アンコール)シューベルト: 劇音楽「ロザムンデ」舞踏音楽第2番
指揮: 小西 収
<感想>
気鋭の指揮者、小西収さんのもと、躍動感のある音楽を楽しみました。 これまでの橿響には無かった響きを感じたようにも思いました。
ドビュッシーの小組曲、1曲目の「小舟にて」が始まり、美しく響くアンサンブルにハッとしました。 失礼ですが、橿響からこのような響きが醸し出されてくるとは、ちょっと吃驚。 しかも小西さんの独特の動き、テンポに導かれ、苦手なフランス音楽ながらも上品な昔のディズニー映画を観ているよう。 健康的な明るい響き、流れるアンサンブルがとても素敵でしたし、どの曲もとてもよく纏まって素晴らしく、たっぷりと楽ませてもらいました。 小西さんと橿響、いい組み合わせじゃないでしょうか。
そしてメインのシューベルトのグレート交響曲。 冒頭こそアンサンブルに隙間を感じましたけれど、尻上がりに調子に乗せてゆき、最後は躍動感を持ったダイナミズムの大きな音楽になりました。 小西さん、独特の動きが更に拍車がかかり、フレーズの最後を伸ばしたり、テンポを揺らしたり、緩急つけたりと、9月に聴いたアンサンブル・フロイントを指揮されたグレートも彷彿とさせました。 フロイントでは先鋭的でしたけれど、橿響は時に底力のある暖かな響きで応えて健闘。 堂々とした演奏は立派でした。 大きな拍手を贈りました。
そしてアンコールのロザムンデから舞踏音楽第2番。 この曲ではオーケストラの方々も緊張が取れたのでしょうか、音楽がもっと伸びやかになり、小西さんとともに演奏を楽しんでいらしたのではないでしょうか。 舞踏音楽らしく一緒に踊りたくなるようなワクワク感も受けました。
明るい響きを基調にした心弾む音楽。 今年初めての木枯らしが吹いた寒い1日でしたが、橿響の暖かで熱い音楽が心に残ったいい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20071118.htm
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November 18, 2007
2007年11月13日(火) 19:00 ザ・シンフォニーホール
ウィルヘルム: 同志社カレッジソング
ベートーヴェン: 交響曲第1番ハ長調op.21
ラフマニノフ: 交響曲第2番ホ短調op.27
指揮: 現田茂夫
<感想>
清らかで熱く美しいラフマニノフの交響曲第2番の演奏に酔わされました。
もっと聴いてきたい、終わらないでくれ、と思いつつ終わった演奏終了後、客席に振り返った指揮者の現田さんの精根尽きたような表情もまた印象的でした。
好きな音楽2曲がラインナップ、まずはベートーヴェン。 現田さんらしくスッキリとしていながらも要所をキリッと締めた交響曲第1番は、上質で美しい演奏でした。 ちょっと大きな編成のオーケストラから余裕のある響き。 田園交響楽とかロマン派に繋がるような演奏であるとの印象を持ちました。 聴いていてワクワクするというよりも、丁寧に鳴る音楽に、落ち着いて演奏を楽しんだ、そんな感じですね。 もちろん落ち着いているだけでなく躍動感もあって、聴いていると気持ちが軽くなるような感じも受けました。
そしてメインのラフマニノフの交響曲第2番、清らかで熱く美しい音楽に酔わされました。 耽美的な旋律が続く大曲ですが、青春の音楽、そんな若々しさも随所に感じた演奏でしたが、とくに第3楽章が素晴らしかったですね。 クラリネットの旋律が切々と歌っていたのに痺れましたし、フルートの音色もなんと綺麗なこと。 そしてこの楽章の後半でオーケストラ全体から醸し出される美しくも繊細な響きに、清らか、そんな言葉が頭をよぎりました。 ただただ美しい響きに身を任せました。 そして終楽章では、きちんと制御されていても溢れる熱気、これもまた見事であっという間に全曲が終わったという印象を持ちました。 素晴らしい演奏でした。
もう終わってしまう、もっと聴いてきたい、終わらないでくれ、と思って聴いていましたが、この演奏を限りに卒団される方々にとってもこのように感じて演奏していらしたかもしれませんね。 素晴らしい演奏会に同席させていただいたことに感謝しつつ会場を後にしました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20071113.htm
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November 11, 2007
2007年11月10日(土) 14:00 東灘区民センターうはらホール・大ホール
ベートーヴェン: レオノーレ序曲第1番op138
モーツァルト: ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466
ベートーヴェン: 交響曲第1番ハ長調op.21
独奏: 西玉美絵(p)
指揮: 河崎 聡
<感想>
ベートーヴェンの交響曲第1番、ワクワクするような演奏を存分に楽しみました。
プログラムには「この曲を聴くと思うと期待で胸がワクワクするようなお客様は少ないのではないでしょうか・・・(中略)・・・「1番シンフォニーっておもしろいね」と感じていただけたら・・・」とコンマスの方が書かれていましたけれど、その目的は十分に達っせられたのではないでしょうか。 実はこの数少ない1番シンフォニーがお目当の一人でした。 ブロムシュテットのCDでこの曲の魅力に開眼したのはいつだったかしら・・・ それはともかく、ハイドンやモーツァルトの延長線上にベートーヴェンが存在する、そんなごく当たり前のことに気づかされて以来の好きなシンフォニーです。 そして今回のセント・マーティンの演奏もまたそのことを強く感じさせてくれました。 特に第2楽章、ハイドンのような愉悦の響き、終楽章は疾風怒濤、活き活きとしていて真摯で熱く楽しい音楽を堪能しました。
音楽監督でもある指揮者の河崎さん、他の曲でもそうだったのですが、細かな指示を繰り出すのではなく、常に笑顔を絶やさず、身体をゆすって楽しそうに振り、時にオケに信頼を寄せるように微笑みかけて進めてゆく。 オケもまたそれにきちんと応えていました。
なおこれに先立って演奏された西玉美絵さんの独奏によるモーツァルトのピアノ協奏曲第20番。 西玉さんの淡々としていながらも底光りのするピアノの響きが素晴らしく、この曲のイメージによく合って魅力的でした。 ただ、オケの演奏がキレよく畳み掛けるようでもあって、ちょっと音量が大きかったかな。 西玉さんの音量もそれに負けてはいなくて、真摯で熱い演奏で応え、しっとりと浸るのではなくキリっと引き締まった若々しく真摯なモーツァルトとしていました。
レオノーレ序曲第1番もまたタイトでストレートな演奏でしたね。 冒頭こそ少々落ち着きを得ませんでしたが(ノン・ヴィブラート奏法だったかもしれませんが)、盛り上がるとキレよく畳み掛けるようにぐいぐいと進めて力強い演奏になりました。 小細工なし、ストレートに立ち向かった演奏に思えました。
とにかく、弦楽アンサンブルのふくよかさなど、1番シンフォニーの演奏は一味違っていました。 ソリッドに響く金管にも余裕を感じましたし、木管の柔らかな響きにも魅了されました。 心躍るような楽しい演奏に満足して会場を後にしました。
<詳細>
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October 28, 2007
2007年10月21日(日) 14:00 枚方市民会館・大ホール
第1部 ~名曲いいとこどり~
グリーグ: 組曲「ホルベアの時代から」より「プレリュード」
グリーグ: 劇音楽「ペールギュント」より「朝」
チャイコフスキー: 組曲「白鳥の湖」より「ワルツ」
ジョン・ウィリアムズ: 組曲「スター・ウォーズ」より「ダースベーダーのテーマ」
ドリーブ: 組曲「コッペリア」より「前奏曲」と「マズルカ」
第2部
ニールセン: 交響曲第1番ト短調
(アンコール)ブリテン: 「マチネミュージカル」より「行進曲」
(アンコール)L.アンダーソン: 舞踏会の美女
指揮: 生島 靖
<感想>
今回もまた音楽を聴くことの原点に立ち戻った気分を味わいました。 とても気持ちのよい演奏会でした。
ずいぶん以前より、今回の演奏会ではニールセンの交響曲第1番という珍しい曲が演奏されることを知っていましたが、ちょっと前、団より演奏会のお知らせの葉書を受け取り、第1部の曲目を見て驚きました。 なにコレ? それが正直な思いでした。 そしてどんな演奏会になるのかな、と足を運んだわけですが、枚方フィルの皆さんの音楽を聴かせてもらっているうちに、音楽は虚心に楽しまなくては・・・と、当たり前のことに気づかされました。 自分の中に演奏を聴いてやろうという傲慢な気持ちが芽生えていたようです。 大いに反省したしだいです。
第1部は「名曲いいとこどり」と題して組曲などからの有名曲、しかも過去に演奏したことのある曲を中心に据えたラインナップ。 若者向けの「スター・ウォーズ」の「ダースベーダーのテーマ」なども加え、指揮者の生島さんの解説付きでの肩肘張らない名曲コンサート。 とは言うものの、生島さんいつもよりも気合入っていたのではないかな。 力の入った演奏が展開されていました。
第2部はニールセンの交響曲第1番、こちらは落ち着いた音色で丁寧に曲を進めて堂々としていました。 耳なじみの無い曲ながら、良い曲であることは十分客席に届いたと思います。 隣に座っていた若い男性が楽しそうに首でリズムを取って聴いていました。
枚方フィルは、アマオケでも珍しい団内指揮者による演奏を続けられていて、そして今回もまた無料公演。 未就学の子供さんも歓迎されています。 音楽には色々な楽しみ方があって、プロの演奏家による巧い演奏を聴くことも大切でしょうけれど、生のオーケストラの音楽を身近で楽しめることはもっと大切だとも気づかされました。 2階席におられたお子さんのうち、何人かは第1部で帰ってゆかれましたけれど、第1部に有名な曲を並べ、第2部には知名度は低いけれど佳曲を披露する。 このような試みっていいですね。 そして、もっともっと若いお客さんが増えれば、団そしてクラシック音楽の足腰を強くすることだと感じた演奏会でもありました。
清々しい秋の一日でした。
<詳細>
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October 27, 2007
2007年10月20日(土) 19:00 京都コンサートホール・大ホール
ベートーヴェン: バレエ音楽「プロメテウスの創造物」序曲
シューベルト: 序曲「アルフォンソとエストレッラ」
ラフマニノフ: 交響曲第2番ホ短調 op.27
(アンコール)ラフマニノフ: ヴォカリーズ
指揮: 井村誠貴
<感想>
すべての楽器の響きが同じ色に纏まって熱くラフマニノフの交響曲第2番、波打つような素晴らしい演奏に酔いしれました。
ラフマニノフの交響曲第2番、期待どおり、いや期待以上。 井村さんらしいドラマティックで熱い指揮に応えたオーケストラが見事でした。 1stヴァイオリンと2ndヴァイオリンが織り成す響きの綾、前から後ろのプルトまで綺麗に揃って波打っていて、ことに2ndヴァイオリンの奮闘ぶりが目に焼きつきました。 もちろんヴィオラもチェロもコントラバスも皆一体となっていて、管打楽器もまたそれぞれに響きを合わせて、まさに全員一丸の演奏に痺れました。
特に奇数楽章では連綿と繰り返される甘く美しい旋律にただただ身を任せ、偶数楽章ではキレの良い響きに爽やかな色香を感じました。 ソロを担った皆さんの響きがとても柔らかで素晴らしく、コンミスのソロは美しく可憐。 しかもすべての響きがオケ全体の響きに綺麗に合わさっていて突出することなど皆無。 長い長い交響曲だけれども、一瞬たりとも耳を離させない心を合わせた素晴らしい演奏に熱く大きな拍手を贈りました。
なおこれに先立って演奏された「プロメテウスの創造物」序曲、柔らかくまろやか、スッキリとした演奏。 序曲「アルフォンソとエストレッラ」もまたスッキリとしてキレの良い響きを快活に纏めていました。 いずれもオケの纏まり感が良かったのが印象的でした。
あとアンコールはお馴染みヴォカリーズ、たぶんアンコールするならこの曲、と思っていたとおりでしたね。
とにかくこの日はラフマニノフの交響曲第2番、これに酔ったままホールを後にしました。
<詳細>
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October 20, 2007
2007年10月19日(金) 19:00 ムラマツリサイタルホール新大阪
エルガー: 愛のあいさつ
ヴィターリ: シャコンヌ ト短調
イザイ: 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調「バラード」
ヴィエニャフスキー: 華麗なるポロネーズ第1番ニ長調
メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲ホ短調
マスネ: タイス瞑想曲
パラディス: シチリアーノ
モンティ: チャールダーシュ
(アンコール)ヴュータン: アメリカの想い出「ヤンキー・ドゥードゥル」
(アンコール)アイルランド民謡: ロンドンデリー
伴奏: 片岡美津 (p)
独奏: 伝田正秀 (vn:ガスパール・ディ・ベルトロッティ,1580年)
<感想>
1979年5月5日長野市生まれ、若き仙台フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスター伝田正秀によるヴァイオリンリサイタル。 終演後、隣に座っていた若い女性が、もっと聴いていたい、と興奮冷めない様子で洩らしていたことがすべてを物語っていました。
伝田さんの演奏は、アグレッシブというのとはちょっと違うかもしれませんが、常に前向き。 技巧的なパッセージにおける安定感は言うに及ばず、ヴァイオリンの音色、響きを少しも損なうことなく、真正面から熱く音楽を伝え、客席から何度も嘆息を誘っていました。
特に前半の最後を飾ったヴィエニャフスキーの華麗なるポロネーズをロマンティックに熱く歌い、そして締めとしたモンティのチャールダーシュでは技巧の粋を尽くし、プログラムにも書いてあったとおりの全身全霊で演じ切った迫力。 客席を圧倒していました。
そしてまたメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、大きなホールの生オーケストラで聴くと少々欲求不満を感じることの多い曲ですが、見晴らしの良いピアノ伴奏を従え、艶やかな光沢で堂々と鳴らした演奏にこの曲の新たな魅力を感じました。
個人的には第2楽章ではもっと退いて思索的、ふっとこぼれ落ちるような溜息、そんな枯れた味わいも期待したのですが、艶やかに歌い綴っていったのは若い情熱の迸りと感じました。 人生の折り返し地点を通り越した当方とは違い、枯れた演奏を期待するのは早計と反省したしだいです。
なお使用したヴァイオリンは、1580年にガスパール・ディ・ベルトロッティによって製作されたものとのこと。 素人の耳にも分かる琥珀にも似た落ち着いた音色、そして奥行きを感じさせる響きを目の当りに聴き、酔いしれました。
とにかく伝田さんのヴァイオリンから迸り出た熱い想い、そして大いなる歌、素晴らしい才能に触れた一夜でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20071019.htm
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October 08, 2007
2007年10月7日(日) 14:00 いずみホール
グリーグ: 劇音楽「ペール・ギュント」第1組曲 op.46
ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番ハ短調 op.18
ブラームス: 交響曲第4番ホ短調 op.98
(アンコール)ブラームス: ハンガリア舞曲第1番
独奏: 岡田博美
指揮: 澤 和樹
<感想>
綺麗な弦のアンサンブルが熱を帯びて波を打つ素晴らしい演奏に酔いました。
久しぶりに奥さんと二人でいずみホール、奥さんはラフマニノフがお気に入り、僕は若々しく熱い情熱が迸り出たブラームスが気に入りました。 もちろん折り目正しく引き締まったグリーグのペールギュントもまた素晴らしい演奏でした。
そのペールギュント第1組曲、弱音の美しさに目を見張りました。 特に「オーゼの死」での弦楽アンサンブル。 力をこめても透明感が漂っていますし、何より一音一音が連綿と連なって音楽が奏でられてゆく。 千里フィルならではの名演奏だったでしょう。 「オーゼの死」の素晴らしい演奏に固唾を飲みました。
奥さんのお気に入りのラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、ピアニストはロンドンで活動されている岡田博美さん。 飄々とした風貌ながら、深く張りのある響きによる開始、そして高音域の透明感の高い響きもまた魅力的。 これにオケの濃厚な響きのオケが絡んだ素晴らしい演奏でした。 もちろん演奏のキレの良さもありました。 個人的には第2楽章でのヴァイオリンの綺麗なアンサンブルに酔いました。
休憩を挟んでメインのブラームスの交響曲第4番、若々しく熱っぽい演奏が渦巻いていました。 タイトに響く演奏、もちろんメリハリもつけてたっぷりと歌いますが、ここでは終楽章のフルートの深い響きに痺れました。 その美しい木管、タイトに打つティムパニ、落ち着いた響きの金管で彩られた熱いブラームスに大きな拍手を贈りました。
創立25周年の千里フィルハーモニア・大阪、かつての千里市民管弦楽団が改称して5年目だそうです。 残念ながら千里市民管弦楽団の時代は知りませんが、このオケのイメージは弦の響きの綺麗なこと。 今回も素晴らしい弦のアンサンブルを堪能しました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20071007.htm
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September 30, 2007
2007年9月24日(休・月) 14:00 神戸文化ホール・大ホール
チャイコフスキー: 序曲「1812年」op.49
チャイコフスキー: 組曲 第4番「モーツァルティアーナ」op.61
チャイコフスキー: 交響曲第6番「悲愴」ロ短調 op.74
指揮: 大河内雅彦
<感想>
大河内雅彦さんの指揮によるオール・チャイコフスキー・プログラム。
きりりッ!! と引き締まった演奏は大河内さんの指揮によるものですが、オケから迸るように出てくる暖かな音色はKCOの特色そのものですね。 しかもパワフル。 大オーケストラの魅力を堪能しました。
冒頭の序曲「1812年」、シンセを加えた大太鼓に通常の大太鼓2個も加えたド迫力。 ルミナリエの鐘も鳴り響く派手派手なクライマックスもさることながら、途中で聴かせた豊かな響きのアンサンブルがとても素敵でした。 たっぷりと鳴る大オーケストラの魅力を堪能しました。
組曲第4番「モーツァルティアーナ」、今度は絞り込んだオケによる演奏。 個人的には第3曲「祈り」の木管アンサンブルの柔らかさ、静謐とした弦楽アンサンブルに漂う色香が良かったですね。 もちろん第4曲「主題と変奏」のコンミスのソロ、うっとりとさせる響きも忘れがたいものでしたが、モーツァルティアンな自分にとってこの作品、あくまでもチャイコフスキーのものでしたね。
メインの悲愴交響曲。 大河内さんのキレの良い指揮のもと、きりりッ!! と引き締まった表情。 しかし、オーケストラからは常に暖かで底力のある響きが迸り出てきていたのが印象的。 義理と人情のオーケストラ、KCOの伝統を見た想いがしました。 パワフルでも刺激的にならない。 素晴らしい演奏でした。
そして恒例となっている演奏前の団員の方による解説、これが功を奏して終楽章の前の静寂。 そして終わったあとにも長い静寂。 演奏もさることながら観客も見事でした。 作曲家、演奏者(オーケストラ)、観客、いずれをとっても音楽は成立しません。 いいお客さんに囲まれることもまた伝統の成せる技なのでしょうね。
とにかくKCOの第60回定期演奏会、素晴らしい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070924.htm
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September 17, 2007
2007年9月16日(日) 14:00 豊中・ローズ文化ホール
シューベルト: 交響曲第7番 ロ短調 D.759 「未完成」
シューベルト: 交響曲第8番 ハ長調 D.944 「グレート」
(アンコール)シューベルト: 交響曲第8番「グレート」第3楽章(後半)
指揮: 小西 収
<感想>
初めての指揮者、初めてのオケ、初めてのホール・・と、初めてづくしでしたが、この感動もまた初めて、躍動感のある演奏、ちょっと病みつきになりそうな感じになった演奏会でした。
指揮者の小西収さんは1965年生まれで高等学校の数学の先生とのこと。 大阪市立大学オケの学生指揮者だったそうですが、市立大オケOBらしい気鋭の指揮者。 音楽好きがそのままに指揮をしている、そんな感じがダイレクトに伝わってくるシューベルトの交響曲を楽しみました。
まずは未完成、重厚ながらも躍動的、歌わせながらもインパクトを与える演奏。 テンポもよく動いて、一筋縄ではいかない演奏でしたね。 とても面白く聴かせてもらいました。 個人的な趣味ですが、トランペットが突き抜けるように聴こえてきたところは、ちょっと合いませんでしたけれど、小西さんのやりたいことがよく伝わってきましたし、そのやりたいことも納得でき共感できました。 大きな拍手を贈りました。
グレート、こちらも同様に一筋縄ではいかない演奏でしたけれど、より大きくテンポを動かしていましたね。 指揮者が楽しくないと聴いている人間も楽しくない、やりたいことを思いっきりやっている感じ。 曲に対する想いがビンビンと伝わってくる演奏でした。 そしてこの演奏ではトランペットの抑制もよく効いていましたし、木管ソロも見事、ティムパニの強打もインパクトありました。 そして何より全奏ではオケ全体の響きが渦巻くようでもあって、素晴らしい演奏でした。 パンフレットにも書いてあるとおり「生きた音楽」、まさにそのとおり。 今年聴いた中でも強く印象に残る(もちろん良い意味で)演奏のひとつになりました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070916.htm
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September 15, 2007
2007年9月9日(日) 14:00 長岡京記念文化会館
ベートーヴェン: 交響曲第5番ハ短調op.67「運命」
ブルックナー: 交響曲第6番イ長調(ノヴァーク版)
(アンコール)J.S.バッハ: 目覚めよと呼ぶ声が聞こえ
指揮: 井村誠貴
<感想>
ベートーヴェンの運命とブルックナーの交響曲第6番という重厚なプログラム。
井村誠貴さん指揮による第10回記念定期演奏会は、いつもにも増して熱い演奏会でした。
オーケストラの配置は対抗配置、しかもコントラバス6本はステージ後方に一列に並ぶムジークフェライン流。 低弦の響きがダイレクトに伝わってきました。 金管楽器も左右に振り分けていて、ステレオ効果も満点。 こだわりを感じます。
それはともかく、まず「運命」。 古典派の音楽というよりもロマン派的というか、ヴェルディのような劇的な感じのした演奏でした。
張りのあるオケの響き、引き締まった音楽なのですが、キレやスピードに頼るのではなく、ドラマティックな起伏を感じました。 一列に並んだ低弦の響きが核になり、コンパクトに打つティムパニが小気味良い演奏ですが、何より木管楽器が美しく彩っていたのが印象に残りました。
そしてブルックナーの第6番もまた引き締まった演奏でした。 大柄な井村さんが更に大きく振りかぶってオケを鳴らす豪快さ。 かなり盛り上がってました。
ただ第1楽章の前半など、ミスをしたとかではなく、どことなく掴みどころのない感じがし、唐突に盛り上がるのが繰り返されているような感じも受けました。 きちんと演奏しようという感じがあったのかもしれませんね。 でも次第に良くなり、そして終楽章に入ると完全に吹っ切れたみたい。 とても伸びやかになっていました。 オケもこれが最後の楽章だと思ったからでしょうか。 躍動感にも磨きがかかって、力強くも美しい音楽がとめどなく流れて出てきて、感動的なフィナーレ。 熱い大きな拍手がホールに渦巻いていました。
アンコールはバッハのカンタータ「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」、この重厚さ、粘り気、これらは前時代的な感じもちょっとして面白かったなぁ。
記念すべき第10回の定期演奏会。 客席はほぼ満員、大盛会でした。 これでオケの危機は乗り越えられたように感じましたが、どうでしょうか。 次回は来年3月、更なる発展を願ってやみません。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070909.htm
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September 02, 2007
2007年8月26日(日) 15:00 吹田市文化会館メイシアター大ホール
第1部
ラヴェル: 亡き王女のためのパヴァーヌ(+)
デュカス: 魔法使いの弟子(+)
ドビュッシー: 夜想曲 (*1)(+)
第2部:指揮者体験コーナー
グリーグ: 「ペール・ギュント」より「山の魔王の殿堂にて」
第3部
プーランク(フランセ編曲): 小象ババールの物語 (*2)
(アンコール)シャブリエ: 狂詩曲「スペイン」 (*1)
合唱: 千里山コール・ブリーズ (*1)
語り: 平松春生(*2)
指揮: 米山信、新谷武(+)
<感想>
プーランクの「小象ババールの物語」の愛らしく素晴らしい演奏に、このところの疲れも見事に吹っ飛び、楽しませて頂きました。
ナレーションに平松春生さん(大阪音大声楽科卒)を迎えて進行、ナレーションの一部には指揮者の米山信さんの語りも挟み、すっきりと引き締まったオケの響きの中にウィット、ユーモアもちゃんと取り混ぜたエスプリ、とにかく聴いているだけで楽しくて、面白い、気持ちのいい演奏でした。 時間を忘れて楽しませてもらいました。
そして、アンコールのシャブリエの狂詩曲「スペイン」も、金管楽器の煌びやかさ、ダイナミクスも十分にありましたし、千里山コール・ブリーズの女声合唱も加わっての演奏は珍しいですね。 主題の呈示部をハミングしていました。 とにかく尻上がりに調子を乗せて、惹きつけられました。 そして開放的なフィニッシュ。 楽しいサマーコンサートでした。
でもじつは、前半プログラムは午前中のテスト疲れもあって集中力が途切れっぱなし。 あまり印象に残っていません(すみません)。
「亡き王女のためのパヴァーヌ」は、オケもちょっとまだエンジンがかかりきっていなかったのかな、キズはありましたけれど、前向きな気持ちのよく出た演奏でした。
「魔法使いの弟子」は、新谷さんの精力的な指揮によって息づいた演奏で、ファゴットがいい響きだったのが印象に残っています。 あとは音の洪水を楽しみました。
そしてドビュッシーの「夜想曲」は、16名の女声合唱を加えたシレーヌが素晴らしかったですね。 気負い込んだところはなく、響きが内包されたタメのある音楽でした。
とにかく休憩時間もぐったりとしていて、いつも楽しみにしている指揮者コーナーも惰性で聴いていた状態でしたが、草津からやってきたという最後のおじさんの熱演。 これで覚醒したかもしれません。
このあと尻上がりに調子に乗って聴かせてもらいました。 終演は時計を見ると5時30分を回っていたでしょうか。 用事があったので慌ててホールを飛び出しましたけれど、明るい気分で帰路につくことができました。 皆さんお疲れさまでした。 そして、ありがとうございました。
<詳細>
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August 12, 2007
2007年8月5日(日) 14:00 天理市民会館やまのべホール
モーツァルト: 歌劇「魔笛」序曲
ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲ニ町長op.61 (*)
ベートーヴェン: 交響曲第7番イ長調op.92
(アンコール)J.シュトラウス: ピチカートポルカ
(アンコール)J.シュトラウス: ラデツキーマーチ
独奏: 金関 環(vn)
指揮: 安野英之
<感想>
暑い日の熱い音楽
アンコールのとき、指揮者の安野英之さんが言われた言葉どおりの演奏会でした。
しかもこのあとのデザートとして供された(アンコール曲の)ピチカート・ポルカの美味しいこと。 安野さん、わざとタメを作って客席を見て、くすっと笑いをとったりもしいて、メインディッシュからのお口直しもバッチリと決めていました。 そして最後は恒例のラデツキーマーチ。 これで足取りも軽くさせてのお見送りですね。 コース料理らしい安心感・お得感も感じせたいい演奏会でした。
さてコース料理の前菜はモーツァルトの「魔笛」序曲。 弦楽アンサンブルがしっかりとした演奏でした。 柔らかな和音、チャーミングに奏でる木管、コントラストをつけて金管が入ると溌剌とします。 個人的にはもうちょっと金管の音量を抑えて欲しかったところですが、これはメリハリだと解釈しました。 とても整った料理(演奏)に納得しました。
金関環さんをソリストに迎えたベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。 こちらは繊細で、素材を活かした日本料理の趣きがあったのではないでしょうか。 金関さんの独奏、特に第1・2楽章ではヴァイオリンに自ら語らせようとした感じ。 熱い感情は入れず、淡々と曲と向きあっているように思えました。 楽聖ベートーヴェン、そんな過剰なヴェールをはぎとったかのような演奏で、最初は少々驚きましたけれど、素材の面白さを教えてもらったような演奏に聴き入りました。
そしていよいよのメインディシュ、「のだめ」で一躍有名になったベートーヴェンの交響曲第7番。 覇気を感じさせる演奏で、何よりコンマス席に座った金関さんの動きの大きさに驚きました。 腰を浮かせるほど身体全体で演奏されてましたね、さっきまでとはえらい違い。 第1ヴァイオリンの音はすべて自分が出している、とも思えるような熱演で、しかもよく見ると第2ヴァイオリンのトップの方もまた金関さんに負けじと動く熱演。 このご両人を見ているだけで熱くなってしまいました。 そして終楽章、打ち付けるようなリズムでオケ全体が熱く燃えました。 しかも安野さんの安定したリードは最後まで崩れず、しっかりとした規範のもとでの大熱演。 高揚感のある素晴らしい演奏にこちらも熱い拍手を贈りました。
夏休み、会場には子供さんも大勢いらして、オーケストラ音楽の楽しさを存分に味わったのではないでしょうか。 熱い演奏会でした。
<詳細>
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August 04, 2007
2007年7月29日(日) 14:00 いずみホール
J.シュトラウス: 喜歌劇「こうもり」序曲
メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲ホ短調op.64 (*)
シューマン: 交響曲第2番ハ長調op.61
(アンコール)J.シュトラウス: 喜歌劇「こうもり」序曲 後半部分
独奏: 重岡菜穂子(vn)
指揮: 奥村哲也
<感想>
重厚な響きながら軽快に進めていく演奏の数々、ストレートで熱い演奏には気合が入ってました。
指揮者の奥村哲也さんのリードによるものかもしれませんが、どの演奏もやや即物的な感じでカチっと纏めていたようです。 なかでもシューマンの交響曲第2番、シューマンらしいもやもやっとした感じもよく出ていましたし、全員がひとつの響きにまとまっていた素晴らしい演奏でした。
シューマンの交響曲第2番、実演で聴いたのはこれが2回目でしょうか。 大好きな曲で、なかなか実演では聴けない曲でもあって期待も大きかったのですが、その期待を遥かに上回る素晴らしい演奏でした。 何より全員がひとつにまとまった演奏が素晴らしく、譜面をバサッとめくる音もまた大きく、気合が入っていましたね。 ぐぃぐぃと進めていたのがとくに印象に残りました。 シューマンの交響曲、オーケストレーションが稚拙だといわれますが、そのもやもや感もよく出ていましたけれど、オケの響きの質が均質でしかも重厚。 しかもそれが軽快に駆けていたのにオケの実力を感じました。 満足しました。
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は、そんな奥村さんがバックについて重岡菜穂子さんのキリっと引き締まった独奏を支えていました。 そして重岡さん、安定したテクニックで見事にこの曲を聴かせました。 巧かった。 もうちょっと感興に任せて弾くような柔軟性や自由度が欲しいなぁ~ などと偉そうに思っていましたけれど・・・でも事前にきちんと計算して組み立てた安定した演奏なのですが、これを支える抜群のテクニック、難しいパッセージも軽やかに弾きこなして進めます。 そして何より素晴らしいのは、技巧だけではなく響きの質。 テクニックが立っても決して冷たい響きにならないことですね。 まろやかさやコクのある響きがするのがとても印象的でした。 フランドル地方の響きに似ているかなぁ、と思っていたら、プログラムをよく読むとベルギー王立音楽院の大学院に留学が決定されているそうですね。 この響きの質にはベルギーが合っていると思います。 亡くなってしまったけれどローラ・ボベスコのような魅力的なヴァイオリニストになって欲しいなぁ。 今後に期待。
冒頭のJ.シュトラウスの「こうもり」序曲もまた重厚な響きを軽快にスパスパと決めながら進めた演奏。 ここでも中低弦がしっかりと曲を支えていました。 また管楽器もよく揃っていて、全体の響きによく溶け合っていましたね。 もうちょっと抑揚つけたりタメを効かせると・・なんてヤボですか。 すみません。 このオケのこと初めて聴かせてもらいましたが、とてもポテンシャルの高いオケなのでそんな欲も出てきました。 許してください。
<詳細>
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July 16, 2007
2007年7月15日(日) 14:00 長岡京記念文化会館
ドビュッシー: 交響詩「海」
ラヴェル: ボレロ(*)
ベルリオーズ: 幻想交響曲op.14
(アンコール):不明
指揮: 伊藤和夫、平松久司(*)
<感想>
全員で演奏することが大切、そんな当たり前のことが判ったボレロの演奏に感動しました。 1年に1回、北海道から九州にいたる全国各地のメンバーが集まって年1回の演奏会に臨んでいる衣笠交響楽団。 第15回目となる定期公演に熱い拍手を贈りました。
ボレロを指揮された首席客演指揮者の平松久司さんは、京響ソロ・トランペット奏者より音楽教諭へと転進、現在では吹奏楽連盟の理事長にもなられたとのこと。 衣笠交響楽団のルーツである1988~1992年頃の立命館大学交響楽団のトレーナーだったのでしょうか(想像ですが)、その平松さんの正確な指揮に皆がきちんと寄り添った演奏でした。 各人がソリストになるこのボレロ、良い意味でそれぞれの個性がうまく出ていて、それが一致団結したアンサンブルに昇華されて白熱。 確かに技量は巧いにこしたことはないけれど、技量だけでは味わえない素晴らしい演奏に感動しました。
そしてメイン・プログラムの幻想交響曲。 学生指揮者時代よりこの衣響で毎回指揮されている伊藤和夫さんによる引き締まった解釈、想いも充分にこめて、オーケストラの全員と演じあげた演奏もまた素晴らしいものでした。 オーケストラのソリストについては、こちらの演奏のほうが余裕ありましたね。 そして終楽章のフィナーレ、ここでの高揚感、キリッとしてこちらもまた白熱した素晴らしい盛り上がり。 見事な演奏でした。 欲を言うならば、もう少し高音弦のパワーが欲しかったところですけれど、十二分に感動的な演奏でした。
冒頭のドビュッシーの「海」もこの伊藤さんの指揮。 浮揚感を漂わせて奥行きの感じられる演奏でした。 短い練習期間のせいでしょうが、ややきっちりと慎重に纏めたようにも思えた演奏でしたが、こちらも全員の気持がひとつになっていました。 実はこの曲、あまり得意ではないのですけれど、オーケストラの皆さんの気持によって最後まできちんと聴くことが出来たように思います。 演奏はやっぱり気持ちなのですよね。
会場にはお子さん連れが多く、また親御さんでしょうね、年配の方も多くいらっしゃいました。 関係者では全くないけれど、このような演奏会を15年も続けていらっしゃるとは脱帽です。
ボレロの演奏では、第1ヴァイオリンに未就学と思われるお子さん(椅子に座っても足が床に着いてません)と、小学生(中学生?)と思われる方も参加されていましたね。 このオーケストラがどのように進化してゆくのか、これから先が楽しみ。 明るい気持で演奏会場を後にしました。
皆さんお疲れさまでした。
<詳細>
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July 08, 2007
2007年7月7日(土) 14:00 尼崎アルカイックホール
ワーグナー: 楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」より第1幕への前奏曲
シューベルト: 交響曲第7番ロ短調「未完成」
シューマン: 交響曲第4番ニ短調op.120
指揮: 金洪才
<感想>
オーソドックスながらも活き活きとした響きに満ちたシューマンの交響曲第4番に感動。 素晴らしい演奏でした。 この曲、大好きなだけにハードルも高いのですけれど、楽々とクリアしていました。
何と言って表現したらいいでしょうか、充実したアンサンブル、この言葉しか浮かびません。 金洪才さんの指揮らしく誠実でいて内面は熱い響きに満ちていました。 オーケストラも分奏がとてもしっかりとしていて内声部が充実。 全体として構成感のはっきりとした表現なのに活気に満ちていたと感じたのはこの内声部の充実によるものだと思います。 終演後、ホルンの第3・4番奏者の方が握手して健闘を称え合っていたとおり、タイトなホルンの響きも全体の響きにマッチしていてとても素晴らしかったですね。
これに先だって演奏されたシューベルトの未完成交響曲もまた落着いた表現ながら活気がありました。 シューマンもワーグナーでもそうでしたが、各楽器の響きの当りがとても柔らかく、刺激的な感じがまったくしないのが素晴らしいところです。 演奏全体としても落着いた色彩を感じさせますが、そこはやはり学生オケらしい活きの良さ、底力も勿論あって、金さんのもとで丁寧な演奏として見事に応えていました。 聴き応えのある未完成交響曲でした。
冒頭のワーグナーの楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲も落着いていながらもパワーの内包された若者らしい覇気ある演奏が素敵でした。 弦楽器奏者の方は弓をいっぱいに使っていましたし、金管ファンファーレはオケ全体の響きのトーンに見事にマッチさせた響きを拡散させ、ともに広大な空間をイメージさせるのに充分。 落着いて雄大な演奏ながらキリッと引き締まった表情が印象的でした。
しかしメインのシューマンの交響曲第4番の演奏には敵わないですね。 今年2月には某オケで1841年版による演奏を聴きましたが、こちらはオーソドックスな版ながらも金洪才さんの指揮での熱い演奏。 大きな拍手を贈りましたがアンコールはなし。 確かに、この素晴らしい演奏の後には曲は不要です。 素晴らしい演奏を胸に会場を後にしました。 皆さんお疲れさまでした。
<詳細>
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July 07, 2007
2007年6月30日(土) 14:00 吹田市文化会館メイシアター中ホール
グリーグ: 組曲「ホルベアの時代から」 Op.40
早川正明: バロック風日本の四季より「夏」
モーツァルト: ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調「軍隊」 K.218
シューベルト: 交響曲第5番 変ロ長調 D.485
(アンコール)シューベルト: セレナーデ
独奏: 池川章子
指揮: 木村俊明
<感想>
人生の諸先輩方による味わい深い演奏会を今年も楽しみました。
冒頭の「ホルベアの時代から」はまだ少々手探りな部分も感じましたけれど、誠実なアンサンブルが味わい深く、とくにアリア。 人生の晩秋も感じさせる静けさに心が沁みました。
続く早川正昭作曲の「バロック風日本の四季より『夏』」を個人的には特筆大書しておきたいですね。 昨年の『春』でも感じたのですが、演奏者の皆さんの共感を感じさせる演奏に胸を躍らされ、心洗われました。 気持ちがよくのった豊かなアンサンブルを聴かせた第1楽章「我は海の子」、短調ながら馴染んだメロディを追いかけてうっとりとさせる第2楽章「雨」、そして艶やかなヴァイオリン・ソロも相俟って爽やかな第3楽章「海」と、いずれも日本の夏の風物をさらっと感じさせる素晴らしい演奏でした。 客席からも惜しみない拍手が贈られていました。 来年は『秋』がかかるとのこと、今からもう楽しみにしています。
そしてソリストに池川章子さんを迎えたモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番。 プログラムに書かれたとおりの「共奏曲」。 池川さん、先日の枚方フィルではベートーヴェンだったこともあって少々気負いのようなものを感じたのですが、ここでのモーツァルトは美しい響きで歌って素敵。 暖かみを感じさせるふくよかな響きでもありました。 オケもまた指揮者の木村さんのもと、雄弁に奏でて競奏して協奏。 興に乗るのではなく、理知的な感じもさせたモーツァルトをたっぷりと味わいました。
休憩を挟んでメインのシューベルトの交響曲第5番。 こちらは覇気を感じさせる演奏が見事でした。 若い管楽器奏者の方々に刺激されたこともあるのでしょうか。 活きのいい第1楽章、落ちついた色合いの第2楽章、誠実に進めた第3楽章に終楽章では力のこもったフィナーレへと結びつけて幕。 常に低弦がしっかりと鳴り、その上に各パートが乗って響きを合わせた素晴らしい演奏でした。 これは指揮者の木村さんの手腕によるところ大なのでしょうが、演奏しきったオケの皆さんも立派。 演奏もさることながら終演後の皆さんの笑顔もとても爽快でした。
昨年「理詰めで音楽を聴いたり演奏するのとは違う音楽の楽しみを感じた」と書きましたけれど、今年もまったく同じ。 うまく年輪を重ねた方々の素適なアンサンブルを楽しみました。 いくつになっても楽器を演奏して音楽を楽しめる、素晴らしいことだと思います。 元気を頂きました。
有り難うございました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070630.htm
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July 01, 2007
2007年6月27日(水) 19:00 吹田市文化会館メイシアター大ホール
モーツァルト: 歌劇「魔笛」序曲(*)
リスト: 交響詩「前奏曲」(**)
ブラームス: 交響曲第4番ホ短調op.98
(アンコール)ブラームス: ハンガリー舞曲第5番ト短調
指揮: 横山俊充、平尾真江(*,学生)、松本裕太(**,学生)
<感想>
関西大学交響楽団の第30回サマーコンサート、いつもながら若々しさを感じさせる引き締まった演奏会でした。
冒頭のモーツァルトの「魔笛」序曲、今回初指揮となる副指揮者の平尾真江さん、きちっと振っているのに堅苦しさは感じさせず、しっかりとモーツァルトの音楽になっていたのが印象的でした。 小気味良い振りは縦振りが基本でキレの良いのが特徴。 特に下から上に振り上げる所作のキレが良く、音楽に張りがありますね。 演奏後、初々しくこぼれるような笑顔もとても素敵でした。
続いて、正指揮者の松本裕太さんの指揮によるリストの「前奏曲」。 学生らしい真っ直ぐなリストの音楽を楽しみました。 松本さんはちょっと半身に構え、斜めに構えた指揮棒を素早く振り下ろす力強い振りが特徴的。 テンポが遅くなる部分などけっこう難しいと思うのですが、これをしっかりと纏めた手腕は立派です。 そしてスピード上げた全奏でのキレ込みの良さなどは余裕。 手綱を締め抑えを効かせてきりっと引き締まった演奏としていました。
そして休憩を挟み、客演指揮者の横山俊充さんによるブラームスの交響曲第4番。 横山俊充さんって初めて聴かせてもらいましたが、かちっと引き締まった若々しいブラームスを作られていました。 個人的にはもうちょっと哀歓漂わせた演奏が好きなのですけれど、そこは横山さん、若者のオケを率いて安定した演奏を展開。 そしてオケもまたよく頑張っていました。 何より低弦がよく締まっていたのが見事でしたし、ホルンやトロンボーンもいい音色でした。 そしてフィナーレ、オケのメンバーが渾然一体なって響きを合わせて駆け抜け、爽快感ある演奏として纏めました。
とにかく関大オケ、いつも学生指揮を楽しみに伺っています。 今回もまた見事な演奏を楽しませてもらいました。 普通なら安全運転に徹して音楽に生気が失われる場面もあったりするのですけれど、これは大学の持つ気風なのでしょうか、いつも熱気を感じさせる学生指揮者の演奏が素晴らしいのです。 今回も熱気に満ちた会場で熱い演奏会を楽しませてもらいました。
<詳細>
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June 24, 2007
2007年6月17日(日) 13:30 奈良県文化会館国際ホール
メンデルスゾーン: 序曲「ルイ・ブラス」op.95
ビゼー: カルメン組曲より抜粋
闘牛士
間奏曲
アラゴネーズ
間奏曲
アルカラの龍騎兵
闘牛士の歌
ジプシーの踊り
シューベルト: 交響曲第8番ハ長調 D.944「グレート」(ベーレンライター版)
(アンコール)ビゼー: 「美しきバースの娘」より「セレナード」
指揮: 高谷光信
<感想>
重厚ながら活気ある演奏の数々、高谷さんの指揮のもと、引き締まった演奏会を楽しみました。
特にメインのグレート交響曲、常に低弦の響きがする安定した演奏。 高谷さん、基本はインテンポで端正に進めていたようですが、要所をバシっと決め、きりりっと引き締めた演奏が素晴らしかった。 とにかく高谷さんに反応するオケが見事で、聴き応えのある演奏を展開。 この曲はその名のとおり長丁場でグレートなのですが、各パートがしっかりと持ち場を守り、響かせあってフィナーレまで崩れません。 そして終演、指揮者の高谷さん、オケの皆さんもまた笑みがこぼれていたのがじつに爽やかでした。 熱い拍手を贈りました。
そしてこれに先だって演奏されたメンデルスゾーンの序曲「ルイ・ブラス」、この演奏もまた荘厳な響きを垣間見せ、しかも活気ある演奏でした。 この演奏もまた低弦の響きがよくブレンドされていて、勇壮な響きを導き出し、しかもすべてに渡ってきちんと整理された演奏で、これは古典派の流れをしっかりと汲んでいるからでしょう。 聴き応えありました。
そして名曲カルメン組曲、落着いた曲の運びで、逆に少し遊びがあってもいいかなぁ、などと思えるほどのしっかりとした構成感を感じさせる演奏でした。 ここでも高谷さん、要所をバシっと良く決めて迫力あるいつものカッコ良い指揮姿。 聴いて、見て、お客さんは大満足でしたね。
アンコール、数度のカーテンコールのあと、コンサート・ミストレスの方がこれが最後だと客席に向って一礼すると、会場からまた一段と大きな拍手が沸き起こりました。 この拍手こそ掛け値なし、ホールにいた皆の意思でしょう。 皆さんお疲れさまでした。 次回演奏会がまた楽しみです。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070617.htm
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June 10, 2007
2007年6月3日(日) 14:00 吹田市文化会館メイシアター大ホール
チャイコフスキー:イタリア奇想曲
プーランク: バレエ組曲「牝鹿」
リムスキー・コルサコフ: 交響組曲「シェエラザード」 (*)
(アンコール)グリーグ: 「ペールギュント」より「ソルヴェイグの歌」 (*)
ゲスト・コンサートミストレス:納庄麻里子(vn) (*)
指揮: 米山信(*)、新谷武
<感想>
パワフルかつリッチ・サウンドを堪能した演奏会でした。
冒頭の「イタリア奇想曲」より、雄大でかつ畳み掛ける迫力満点の演奏に圧倒されました。 新谷さん、いつものながらの精力的な指揮なのですが、落着いた振り。 オーケストラよりたっぷりとした響きを導き出した素晴らしい演奏でした。 この曲、派手に吹いてチャラチャラとした演奏になりがちという印象を持っていますが、この演奏会では悠然と曲を進めてたっぷりとした響きを堪能し、目(耳)を見張りました。
そして同じく新谷さんの指揮によるプーランクのバレエ曲「牝鹿」、 バレエ組曲版ですが、機動力ある演奏として、これでバレエを踊るのはちょっと難しいかな、なんて思えるリッチなサウンドでした。 ゴージャスと言っても良いかもしれませんね。 とにかくここでも新谷さんの精力的な指揮で、楽しく豊かな響きが満載された演奏を大いに楽しませてもらいました。
指揮者が米山さんに交代したメイン・プロ、ゲスト・コンサートミストレスの納庄麻里子さんを迎えての「シェエラザード」は、要所の機動力はそのままですが、楷書で描いたような清潔感の高い演奏でした。 米山さん、いつもの端正なリードでオケを纏め、納庄さんの独奏もまた繊細で透明感の高さが特徴的。 ちょっと淡々と進んでゆくような感じもしましたけれど、迫力は満点、聴き応えのある演奏でした。
もっとも個人的には、米山さんが「牝鹿」を指揮され、新谷さんで「シェエラザード」だとどうだったかなぁ~ などと思いながら聴いていました(余計なことですけれど)。
お客さんの入りも良く、オーケストラサウンドを存分に楽しんだ演奏会でした。
次回のサマーコンサートでのデュカスの「魔法使いの弟子」、プーランクの「子象ババールの物語」にも期待が膨らみます。
<詳細>
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June 02, 2007
枚方フィルハーモニー管弦楽団 第65回定期演奏会
2007年5月27日(日) 14:00 枚方市民会館・大ホール
シベリウス: 交響詩「フィンランディア」op.26 (*)
ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.61 (*)
シベリウス: 交響曲第2番ニ長調op43
(アンコール)ラフマニノフ: ヴォカリーズ
独奏: 池川章子(vn)
指揮: 生島 靖(*)、寺坂隆夫
<感想>
枚方フィルらしい、まろやかな自然体の演奏が満載、ゆったりした気持ちで演奏を楽しませていただきました。
冒頭のシベリウスの「フィンランディア」より自然な流れがとても魅力的でした。 変な力みや、見得を張って・・などとは一切無縁。 長身の生島さんの指揮は、いつもながらちょっと腰高かな、と思えるのですけれど、膝を折って表現する強弱アクセントをきちんと決めつつ進めると、オケも落着いて、堂々とした演奏で応えています。 オケ・メンバーの方と同じ波長で、恰幅の良い演奏を楽しみました。
中プロは、池川章子さんを迎えてのベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。 尻上がりに調子に乗せた演奏でしたね。 第2楽章では静かな時間がホールに流れていましたし、終楽章では清々しさがありました。 個人的には第2楽章の軟らかさを特筆しておきたいところですけれど、オケがぴったりと寄り添って快活な終楽章もとても魅力的でした。
メインプロは、シベリウスの交響曲第2番。 寺坂さんの折り目正しい指揮に、各パート、そして全オーケストラが有機的に絡んだ演奏でした。 テンポはちょっと遅めだったでしょうか。 端正に進めながらも、各パートの想いがこもった演奏が、きちんきちんと繰り出されてきて、それが絡み合った演奏でした。 この曲、拍の取り方など難しいのだと聞いたことがあるのですが、なんとなく雰囲気で合わせて流すような感じでは全くなかったですね。 全員が同じ方向をきちんと向いた演奏に大きな拍手を贈りました。
このところ、団内指揮者によるアマケオ演奏に注目しているのですけれど、この枚方フィルこそ、この素晴らしさに気づかせてくれたオケ。 そして今回もまた、自分達の音楽、これをたっぷりと楽しませていただきました。
また今回も終演後には、ついさっきまで指揮されていた寺坂さん、そして前2曲を指揮しアンコールではファゴットのトップを吹いておられた生島さん、ともにロビーのアンケート箱前に立ち、「ありがとうございました」とお客さまのお見送り・・ こちらこそ頭が下がります。
いつもながら心温まるアットホームで素適な演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070527.htm
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May 27, 2007
2007年5月20日(日) 14:00 高槻現代劇場・中ホール
メンデルスゾーン: 序曲「フィンガルの洞窟」op.26
シュターミッツ: フルート協奏曲ロ長調
ベートーヴェン: 交響曲第2番へ長調op21
(アンコール)マスカーニ: 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
独奏: 関谷弘志(fl)
指揮: 関谷弘志
<感想>
シュターミッツのフルート協奏曲、期待を遥かに上回る素適な演奏に大きな拍手を贈りました。
初めて聴くこの曲が今回のお目当て。 パンフレットにも「ギャラント趣味の典型ともなっている作品」と書かれているとおり、明るく判りやすい曲でしたが、深みを感じさせる関谷さんのフルートにより、落着いた味わい深さも感じました。 人数を絞り込んだオーケストラも前後2曲とは違い、軽やかで洗練された響き。 吹き振りの関谷さんと一体となった演奏はとても素敵で、休日の午後にぴったりの雰囲気でした。 聴いていたら紅茶が欲しくなりました・・・なんて、冗談のようなホントの話しです。
なお冒頭の「フィンガルの洞窟」は、きちっとした構成感を持った演奏。 少々硬い感じやら、力みが聴こえたようにも感じましたけれど、パンフレットに書かれた「コントラバスにとっては16分音符が多くて大変」といったことは全く感じられず、2本のコントラバスの響きのなんと心地良いこと。 潔いティムパニの打音とともにしっかりと曲を支えていたのが印象に残りました。
そしてメインのベートーヴェンの交響曲第2番、こちらもとてもしっかりとした構成感を持たせた演奏でした。 すべての繰り返しを行うのはいつもどおり、しかしきちっとした演奏が同じように繰り返されるのため、少々くどさも感じてしまいました(すみません)。 特にシュターミッツを聴いたあとだから、余計にそんなことも感じたのかなと思います。 しかしながら演奏のキレの良さ、きちっとした演奏でベートーヴェンという巨大な壁に挑戦している、そんな風にも思えたしっかりとした演奏でした。
シュターミッツの軽やかさ、アンコールでの透明感の高さなどから、もっと自由度の高い演奏もできるオケなので、次の演奏会ではもっと軽やかな曲が増えたらいいのなぁ~ なんて思いながらホールを後にしました。 皆さんお疲れさまでした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070520.htm
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May 20, 2007
2007年5月19日(土) 19:00 尼崎アルカイックホール
シューベルト: 交響曲第1番
ブルックナー: 交響曲第7番
指揮: 浅野亮介
<感想>
ブルックナーの交響曲第7番、きりっと引き締まってパワフル、とても素晴らしい演奏でした。
個人的には、第2楽章での弦楽アンサンブルの美しさ、これを特筆しておきたいですね。 大きく弓を使って綺麗な音色で歌い込んだ高音弦も見事なら、引き締まった中低音弦の太い響きに乗った安心感。 美しい音楽の響きに身を委ねる、これがブルックナーの醍醐味ですものね。
もちろん金管の咆哮も見事な重量感でしたし、フィナーレのキレの良さ、畳み掛ける迫力も素晴らしく、ブルックナーの響きを堪能しました。
また最初に演奏されたシューベルトの交響曲第1番、ホールの大きさを意識したのか、ちょっと大柄な演奏になっていましたが、とても楽しい演奏でした。 この曲、大好きなので、最初はもっとこじんまりしたホールで小編成で演ったらどうかな、なんて思いましたし、実際に音がダンゴになって飛んでくるような感じでした。 でも終楽章のフィナーレなど、浅野さん、オケに任せて演奏を走らせ、メロディを口ずさんでおられた様子。 好きな音楽を好きなように演っている、そんな感じでしたね。 お仕着せじゃない音楽、そんな気持ち良さを感じた演奏でした。
こんな素晴らしい演奏会、しかも無料なのに、予想どおりと言っては失礼ですが、客席は2~3割程度かな。 2階席など、子供も含めて20名程だったでしょうか。 もっと小さなホールでも良かったんじゃないかな~ なんて思いつつ会場に足を運びましたけど、やはりブルックナーを充分に鳴らすにはこの位のホールが必要でしたね。 お客さんは少なかったけれど、アットホームな雰囲気、そして素晴らしい演奏を共有できて、皆で熱い拍手を贈りました。 いい演奏会でした。
蛇足ですが、浅野さんの指揮姿、けっこう様になっていましたね。 前回など見ないようにして聴いた、などと失礼なことも書いてしまいましたが、とても判りやすかったことを付け加えておきたいと思います。
次回、いつ演るのか判りませんが、また楽しみにして待ちます。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070519.htm
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May 19, 2007
2007年5月13日(日) 16:00 兵庫県立芸術文化センター・大ホール
ベートーヴェン: 交響曲第1番ハ長調op21
マーラー: 交響曲第7番「夜の歌」
指揮: 黒岩英臣
<感想>
マーラーの交響曲第7番終楽章終結部、それまで冷静に指揮していた黒岩さんがアッチェランドをかけて駆け込んだエンディングは圧倒的。 会場は興奮の坩堝(るつぼ)と化していました。
2000年2月20日の第52回定期、黒岩さん指揮によるマーラーの第9番も感動的でしたが、今回もまたしっかりとした造型を保ち、大きく抑揚をつけて歌わせる演奏が素晴らしかった。
そして第1楽章のテナーホルン、第3楽章のマンドリンとギターだけではなく、前プルトだけやチェロのアウト側奏者だけの演奏、ホルンや木管のベルアップもありましたし、CDでは聞き落としていたような響きも飛び込んできたりして(特に低弦)、見て、聴いて、感動しました。
なお前プロとして演奏されたベートーヴェンの交響曲第1番もまた、16型の編成でコントラバスが9本(16-13-11-11-9 通常配置)。
今どき珍しいスタイルながら、こちらも「さすが芦響」。 まるで大きな一つの楽器ですね。 大型の編成でも解釈はオーソドックス。 何より引締まったオケの響きには爽やかさがあり、そして時に強靭も出して、ベートーヴェン29歳の交響曲を堂々と演じた機動力に目を見張りました。
大編成ながら引締まった響き、音程も揃って曖昧さの無い演奏内容は、さすが芦響、感想文なんてこれだけで充分じゃないかしら・・・
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070513.htm
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May 13, 2007
2007年5月6日(日) 14:00 吹田市文化会館メイシアター・大ホール
ボロディン: 歌劇「イーゴリ公」より「だったん人の踊り」
ビゼー: 「カルメン」組曲より抜粋 (*)
導入曲「運命の動機」
第4幕間奏曲「アラゴネーズ」
第3幕間奏曲
第2幕間奏曲「アルカラの龍騎兵」
第1幕間奏曲「闘牛士」
「ハバネラ(恋は野の鳥)」
ジプシーの踊り
チャイコフスキー: 交響曲第4番ヘ短調
(アンコール)エルガー: エニグマ変奏曲より第9曲アダージョ
指揮: 藻川繁彦(*)、河崎 聡
<感想>
自然体で流れるチャイコフスキーの交響曲第4番に酔いました。
河崎聡さん、2003年から3年間ロシア留学されたそうですが、いわゆる力で押すのではなく、しなやかさがとても魅力的。 わざとらしい見栄を切ることは全くなく、基本はインテンポでしょうか。 しっかりとオーケストラをリードしつつ、自然と高みへと連れてゆきます。
音楽がとうとうと流れて味わいの深い第1楽章。 粘らずに爽やかさも感じた第2楽章。 軽やかな第3楽章に、終楽章は上記で書いたとおりのしなやかさが魅力的で酔いました。 素晴らしい演奏、上質な音楽を聴けて幸せでした。
河崎さんというと、いつも2002年5月の奈良女オケのスプリングコンサートでのシューベルトのグレート交響曲を思い出すのですが、この時も自然体。 オーケストラをどんどんとのせていって、アマオケによる音楽の醍醐味を味あわせて貰った、個人的に記念碑的な演奏となりました。
今回ちょっと違うとしたら、全体的にテンポが遅めだったことでしょうか。 でも噛んで含めるように感じることなどなく、音楽の流れがとても素晴らしい演奏に酔いました。
またテンポが遅いといえば、冒頭のだったん人の踊りも同じでしょう。 余計な力を抜いたしなやかな演奏で、たっぷりとした響きに心躍らされました。 音量も充分で、堂々とした演奏なのですが、急激な盛り上がりでもしなるように盛り上げていたのが印象的。 荒っぽい過激な盛り上げ方ではなく、常にまろやかで、しなやか。 それによってスカっとした爽快感も感じさせた演奏でした。 気持ちの良くなる演奏でした。
なお中プロは、団内指揮者の藻川さんによるカルメン組曲。 藻川さんは約3年ぶりの指揮となりますが、団内指揮者を盛りたてる一致団結したオーケストラによる演奏が印象的でした。 キリっと引き締まり、気持ちのよく伝わってきた演奏は、各ソロの響きもオケ全体の響きにとてもよくマッチしていて、僭越ですが、巧くなったなぁ、そんなことを感じながら聴いていました。
GW最終日。 生憎の雨模様でしたが、充実した演奏内容に気持ちは晴れ晴れとなって帰路につくことができました。 いい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070506.htm
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日時:2007年6月24日(日) 14:00開演(13:30開場)
場所:やまなみホール
曲目:ウェーバー/「魔弾の射手」序曲
ハイドン/チェロ協奏曲第1番
ブラームス/交響曲第1番
独奏:五味敬子(vc)
指揮:河野正孝
入場料:1,000円 小学生以下無料 (全席自由)
ホームページ:http://homepage3.nifty.com/yamanami-g/
<補足>
ここもちょっとご無沙汰してしまってますが、やまなみホールも行ってみたいなぁ。
もちろん関西本線の汽車に乗って。
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May 01, 2007
2007年4月29日(日) 13:30 奈良県橿原文化会館大ホール
シューベルト: 「ロザムンデ」序曲(*)
ビゼー: 交響曲第1番ハ長調
シューマン: 交響曲第1番変ロ長調「春」
指揮: 柴 愛(*)、牧村邦彦
<感想>
来年3月のチェコのプラハ・スメタナホールでの公演も決まっている奈良女オケのスプコン、今回も好調を維持して、とても春らしい活き活きとした演奏会を楽しみました。
中でもビセーの交響曲第1番の爽快さに心踊りました。
シューマンの「春」のときも同じなのですが、中低弦の響きがまろやかに絡んでいて、安定感も抜群。 弾力のある響きもよく出ていました。 第2楽章などちょっと怪しくなりそうな場面もありましたが、牧村さんの集中力で見事に踏ん張り、後半は管と弦のブレンドされた素晴らしい響きを堪能しました。 素晴らしかったですね。
そしてシューマンの「春」、明るい響きながらドイツ・ロマン派の音楽らしい堂々とした部分もしっかりと兼ね備えた見事な演奏でした。 特筆したいのはコントラバス。 常に響きの土台となっているのはもちろんのこと、リズム感があり、この曲に推進力を与えていました。 もちろん牧村さんの明快な解釈によるところ大なのですが、皆さん一致団結して、それぞれにベストを尽くしたと思われる素晴らしい演奏で、聴いていて気持ちがよくなりました。
なお冒頭の副指揮者・柴愛さんの指揮によるロザムンデ序曲、若々しさの溢れた演奏でした。 特に序奏部の切り返しの素早くてなんと力強いこと。 恣意的な感じも受けましたけれど、これも若さの現れですね。 軽やかに駆け出し、調子も出てきたようです。 後半になるとオケの響きも見事にブレンドされ、恰幅良さも感じさせたフィナーレが素適でした。
何度も書きますが、このオケを最初に聴いたときには・・・率直に言って下手でした。
コケまくってて・・・ホントどうなることか、そんな風に思ったこともあります。 学生オケですから、毎年少しづつ入れ替わりがあって、正確には当時とは同じオケではありません。 でも、このオケに伝統というものがあるとしたら、それは当時も今も、単に上手に聴かせよう、としていないことじゃないか、とビゼーの交響曲の第2楽章を聴きながら、ふっとそんなことを感じました。
ミスしないように頑張って演奏するのではなく、技量の多寡はあっても演奏する音楽を通して一生懸命に伝えようとしている、それが今も脈々と伝わっているように思います。 とても春らしい清々しい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070429.htm
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April 28, 2007
2007年4月22日(日) 14:00 宝塚ベガ・ホール
シューベルト: 交響曲第4番「悲劇的」
ドビュッシー(ヴィッセル編): 小組曲
フォーレ: ペレアスとメリザンド
ラヴェル: クープランの墓
指揮: 中村晃之
<感想>
シューベルトの交響曲第4番「悲劇的」の素晴らしい演奏に思わず涙しそうになりました。 感激しながら聴いていました。
今回の演奏会のお目当ては、なんたって、このシューベルトの交響曲第4番。
シューベルトの初期の交響曲が大好きで、約2年前の第32回定期演奏会では交響曲第3番を楽しみましたが、今回のほうが遥かに素晴らしい演奏だったように思います。
ホールの響きのせいかもしれませんが、今回も引き締まった響きで、溌剌としているのは一緒なのですが、オーケストラの落着いた音色、弦楽器と管楽器が一体となった響き、しかも響きの角を綺麗に取って艶やかさを醸し出し、これをアマオケと言ってよいのか、と躊躇するような見事な演奏内容に感動しました。
休憩の後はフランス音楽が3題。 ドビュッシー、フォーレ、ラヴェル・・・実は、いずれも苦手なのですが、中村さんのキレの良い明晰な指揮で楽しめました。
ドビュッシー(ヴィッセル編)の「小組曲」、この曲は馴染みがありましたが、明るくはっきりとした楽しい演奏としていましたね。
フォーレの「ペレアスとメリザンド」、オーボエやフルートの美しい響き、深みも勿論あって惹かれました。
そしてラヴェルの「クープランの墓」、気合入ってました。 2曲目の「フォルラーヌ」の6拍子のリズム、よく締まったオケの響きがかえって眠りを誘ったようで、舟をこぐお客もチラホラいたようですが、打点を明確にした分かりやすい演奏に好感が持てました。
あいにくの小雨模様のためか、お客は半分ほどの入りでしたが、まったく気合を緩めることのない中村さんの指揮のもと、オーケストラは常に清新で潔い演奏で応え、素晴らしい時間が流れていました。
蛇足ですが・・・ ドビュッシーで、オケがフワフワっと演奏しているなか、ティムパニ奏者の方だけは、指揮者をチラっと見ては、ハンドルをぐるぐる回して慌しくチューニング。 間合いを図って、打って、またチューニングと、とても忙しそうでした。
このティムパニ、ウィーンフィルと同じ羊皮の楽器だそうですね。 深い響きを醸し出していました。 勿論ホルンは、ウィンナホルンが4本。 こだわり集団「かぶ響」の響きも堪能した演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070422.htm
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April 14, 2007
2007年4月7日(土) 14:00 京都府立長岡京記念文化会館
ワーグナー: 「ニュルンベルグのマイスタージンガー」より第1幕への前奏曲
シベリウス: ヴァイオリン協奏曲ニ短調op.47 (*)
ドヴォルザーク: 交響曲第9番ホ短調「新世界より」
独奏: 山本裕樹(*)
指揮: 井村誠貴
<感想>
女性だけのオーケストラ・同志社女子大学音楽学科卒業生によるソレイユオーケストラの強靭でしなやか、そして曖昧さのないポテンシャルの高い演奏を楽しみました。
同じ大学の卒業生、しかも音楽学科というプロを目指す人を養成する学科の卒業生によるオーケストラ。 アマチュア・オーケストラに分類すると問題があるかもしれませんね。 技量、アンサンブルとして纏まった響きなど、そこいらのアマオケよりも格段に巧いオーケストラであることには違いありません。
そして、いわゆる同門の人々によって構成されていることの特長でしょう、弦楽器奏者の動きが見事なまでに揃い、管楽器のアンサンブルもまた均質に響きます。 また、各楽器の音色までもが綺麗に統一されていること。 誰かが突出して響くということもまるでなく、1つの楽器としてオーケストラが響いていました。 凄かったですね。
とくに素晴らしいと思ったのは、ニュルンベルグのマイスタージンガーの「第1幕への前奏曲」。 中盤でのトランペットやチューバの旋律など、全体の響きの上で歌い、それがまるでレリーフを見るかのように浮かび上がっていました。 もちろんその響きがとても美しいのに惹かれました。
もちろんこの他の曲も、いずれもキリッと引締まった表情を持った美しさ、これが基調になっていたように思います。
ただ、均質な演奏というのがちょっと気になりました。 もとより技量があるので、我武者羅になる必要はないのかもしれませんが、美しく綺麗に響くことが、湧き上がってくる情熱を殺いでしまった面もあったのではないでしょうか、そんなことも感じた演奏会でした。
もちろん井村さんの指揮は、いつもながらの熱くダイナミックでした。 新世界交響曲でも、大きく伸び上がったり、腰をゆすってダンスしたり・・・ 起伏・強弱をつけてドラマを要求するのですが、これらにも綺麗に揃ったアンサンブルできちっと応えていましたね。 しかもパワーのある強靭な響き、濁って響くことのない筋肉質の美しさを感じるのですが、でもね・・・やはりなにかスパイスがちょっと足りないようにも感じたのでした。
そして山本裕樹さんの独奏によるシベリウスのヴァイオリン協奏曲。 この演奏もまた、山本さんの独奏が艶やかで美しい響きで、実に魅力的でした。 ただし個人的には、もっと踏み込み、体力勝負的に進めた演奏が好きだということもあり、ちょっと線の細さとか、美しいのだけれどもやや一本調子にも感じた部分もありました。 上品で綺麗にまとまった巧さ・美しさをこの曲に求める向きにはよかったとは思いますけれど・・・
と、普段の感想文にはない書き方になっていますが、とにかくポテンシャルの高いオケということには間違いありません。 普通のアマオケではないですしね、こんなことも書いてしまいたくなるような技量を持ったオーケストラです。 これからもこの明確なカラーを持ち、しかも曲に対する共感をどのように表現してゆくのかに興味があります。 そして楽しみでもあります。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070407.htm
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March 24, 2007
2007年3月18日(日) 14:00 高槻現代劇場中ホール
●高槻室内管弦楽団 / 指揮:寺坂隆夫
モーツァルト: 交響曲第40番
●紫苑交響楽団 / 指揮:久米弘一
ドヴォルザーク: 交響曲第9番「新世界より」
●ハーモニック・ソアラ高槻 / 指揮:関谷弘志
ベートーヴェン: 交響曲第3番「英雄」
<感想>
高槻を拠点として頑張っているアマチュア・オーケストラの演奏会。
いずれも若い団体ですが、それぞれの団の特徴がよく出た演奏会を楽しみました。
まずは2006年8月創設されたばかりの高槻室内管弦楽団。 枚方フィルの指揮者でもある寺坂さんによる指揮による演奏は、寺坂さんらしく、折り目正しくきちっとしたモーツァルトでした。 虚飾を配した第1楽章、明るさと若さを感じさせる第2楽章、そして後半の第3・4楽章では更に気力も充実、覇気を感じさせる端正な演奏をきびきびと進め、誠実な響きによるモーツァルトを楽しませていただきました。
紫苑交響楽団は2000年創設ですが、高槻を主な練習場に移して頑張っておられます。 今回の演奏は、高谷光信さんの指揮により1週間前の3月10日の定期演奏会でかかった曲ですが、今回は団内指揮者に久米さんのもと、オーケストラが一致団結した演奏を展開。 定期を上回る熱気を感じました。 ホールが小ぶりということもあるせいでしょうね、対抗配置にしたオケの響きも手に取るよう分かり、きりっと引き締まった演奏がとても見事でした。 今回の方が遥かに演奏にのめり込むことが出来きました。 そして何より迫力満点の演奏に驚きました。
トリは2005年4月から活動を始めたハーモニック・ソアラ高槻。 昨年、大和郡山城ホールでの第1回定期演奏会も聴かせていただきましたが(そのときは高槻の文字はなかったように記憶していますが)、今回も同じ関谷さんの指揮によるアグレッシヴなベートーヴェンの英雄交響曲でした。 前述の演奏会では第5番と第7番を採り上げ、次回定期では第2番だそうで、全曲制覇を目指しているのでしょうか。 それはともかく、今回も凝縮した響きが印象的で、弦楽器は通常配置でしたが、向かって左側の高音弦と右側の低音弦の対比など面白く聴かせて頂きました。 重厚に響く弦楽器を中心に据えた熱い演奏でした。
高槻など北摂地区はアマオケの空白地帯だったと聞いていましたが、つい最近出来たり、引っ越してきた3団体。 いずれの演奏も団の特徴をよく感じ、それぞれに楽しませていただきました。 しかし少し書かせていただくならば、交響曲3曲連続はやはり疲れましたね。 もし次回があるのならば、選曲についてはより団の特徴によく合うものとして変化を付けていただければ、と思ったことを付け加えておきます。
しかし何より、演奏して下さった皆さん、お疲れさまでした。 ありがとうございました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070318.htm
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March 18, 2007
2007年3月10日(土) 18:00 八幡市文化センター・大ホール
ニールセン: ヘリオス序曲
シベリウス: ヴァイオリン協奏曲op.47 (*)
(アンコール)J.S.バッハ: 無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番よりラルゴ(*)
ドヴォルザーク: 交響曲第9番ホ短調「新世界より」
(アンコール)ドヴォルザーク: スラヴ舞曲第8番
独奏: 尾崎 平(*)
指揮: 高谷光信
<感想>
暖かな表情の中に熱い息吹を内包したシベリウスのヴァイオリン協奏曲、引き締まった表情でドライブされたドヴォルザークの新世界交響曲、尻上がりに調子に乗せた素晴らしい演奏。 爽快さを感じさせる気持ちのいい演奏会を楽しみました。
シベリウスのヴァイオリン協奏曲、このオケの弦セクショントレーナーで、大阪センチュリー交響楽団の次席である尾崎平さんによる独奏。 その尾崎さん、奥行きを感じさせる演奏でしたね。 シベリウスらしい透徹した冷たさよりも秘めた熱さを感じました。 オケも集中力の高い演奏でサポート。 高谷さんのタイトな指揮のもと、深い響きを基調にしながらも、ちょっと即物的な勢いをも感じさせた演奏を展開。 聴き応えありました。 この両者の集中力、なかなかのものでした。
ドヴォルザークの新世界交響曲。 耳に馴染んだ名曲ですが、新鮮な感覚を覚えました。 高谷さんの確信に満ちた指揮でリードされ、中低音弦や木管アンサンブルがくっきりと聴こえていました。 この見通しのよさ、各パートともに生気を感じさせた熱い演奏でした。 オケの熱い響き、爽快さを堪能しました。
冒頭のニールセンのヘリオス序曲こそ、ミスは無かった(と思う)ものの、ちょっと焦点の定まらなさを感じましたが、いつもながらの爽やかで熱い演奏を聴かせてくれた紫苑交響楽団。 次回は井村さんの指揮のもとブルックナーの交響曲第6番とベートーヴェンの運命となります。 解散の危機を越え、飛躍を期待したいと願っていますが、そんな予感をも感じさせた熱い演奏会でした。
皆さんお疲れさまでした。
<詳細>
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March 11, 2007
2007年3月4日(日) 14:00 奈良県文化会館国際ホール
ピアソラ: バンドネオン協奏曲
(アンコール)ピアソラ編曲: ロカ ポエミヤ フリオ デ カロ
ブルックナー: 交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」(ハース版)
独奏: 北村 聡
指揮: 齊藤一郎
<感想>
今回が奈良フィルの第20回定期演奏会。
1999年9月15日の第5回定期演奏会より1回も欠かさずに春と秋の定期演奏会に通ってきましたが、これほどまでに引き締まった演奏を聴かなかったように思います。
齊藤一郎さんの指揮のもと、素晴らしいブルックナーのロマンティックを堪能しました。
いつもの12型のオケですから、すっきりと見通しの良いブルックナーになってしまうのですが、ところがどっこい、照りがのって迫力のある金管、凛として芯のある木管、そしてキリっとしてよく歌う弦楽器、そして田中さんらしい冷静で勘所を巧く捉えたティムパニ。 奈良フィルがこれほど鳴るとは・・・きちっと統制かけて鳴らした齊藤さんの手腕を称えるべきでしょう。
齊藤さん、大柄で、けっこう大振りでなんですが、シャープで均整の取れた振りですね。 抑えるべきところは小さく振っていますが、楽器には細々と指示しません。 既に練習でやっているからでしょうが、決して無防備に吼えたりせず、オケが見事に反応していたのに、両者のポテンシャルの高さを垣間見ました。
前半プログラムには、北村聡さんという奈良出身の若い(1979年生)バンドネオン奏者との共演でピアソラのバンドネオン協奏曲。 冒頭こそオケの響きのなかでレロレロ鳴ってて??でしたけど次第に耳も馴染んできたようです。 第2楽章など、コンミス林泉さんの泣くようなソロ、チェロトップの野村朋亨さんの思い入れたっぷりのソロとの絡みには哀愁が漂っていて、とても綺麗な響きを楽しみました。
アンコールではピアソラ編曲の「ロカ ポエミヤ フリオ デ カロ」という小品を演奏されましたが、その響きのなんと多彩なこと。 このナイーブな響きをオケと対抗させるのは、ちょっと、と直感しました。 単に音量的な問題ではなく、楽器の持っている表現スタイルというのかな、ま、これは曲そのものの問題ですけどね。 演奏は素晴らしかったですよ。
ということで奈良フィル定期。 足掛け9年聞いてきたことになりますが、いったんここでお休みしようと思ってこの演奏会に出かけましたが、これほどまでに素晴らしい演奏を聞かせてもらって・・・とても嬉しかったな。 いい経験になりました。
奈良フィル、これからも頑張って今回のような素晴らしい演奏を続けていってください。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070304.htm
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March 04, 2007
2007年2月25日(日) 14:00 奈良県文化会館国際ホール
<第1部> -各団体による演奏-
●奈良女子大学管弦楽団 & 奈良交響楽団 / 指揮:高谷光信
ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」(原典版)
ラフマニノフ:交響的舞曲op.45
●奈良県立医科大学アンサンブル部 & 橿原交響楽団 / 指揮:大村亨寛
イッポリトフ・イヴァノフ:組曲「コーカサスの風景」
●天理大学弦楽部 & 天理シティーオーケストラ / 指揮:安野英之
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番「革命」
<第2部> -出演6団体による合同演奏-
●出演6団体による合同オーケストラ / 指揮:安野英之
ショスタコーヴィチ:祝典序曲op.96
チャイコフスキー:弦楽セレナードより第2楽章
ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲「展覧会の絵」よりバーバ・ヤーガの小屋、キエフの大門
(アンコール):チャイコフスキー:バレエ曲「くるみ割人形」より「花のワルツ」
J.シュトラウス:ラデツキー行進曲
<感想>
奈良県の6団体が結集した「アマチュア・オーケストラ・フェスティバル 2007 in 奈良」、最後に総勢200名がステージに乗り・・・ 寄せ集め?、勢い?、いえいえ、これ程の巨大なオケが一糸乱れずに抑制をかけ、歌わせた演奏に目を見張りました。
第1部は地区別。 いずれも各地区のオケの特色がよく出ていたのではないでしょうか。
まず北部の奈良地区として奈良女子大学管弦楽団と奈良交響楽団の合同演奏。 ムソルグスキーの「はげ山の一夜」の原典版と、ラフマニノフの交響的舞曲という凝ったプログラミングは奈良響の趣味が出てますね。 飛躍著しい奈良女オケと組み、これまた活躍著しい高谷さんの指揮のもと、覇気を持った重厚感のある演奏に唸りました。 特に原典版による「はげ山の一夜」、初めて聴きましたが、原始の響きとパンフレットにもあったように、土俗的な響きが面白いですね。 伊福部を連想したりもしました。
南部の橿原地区は奈良県立医科大学アンサンブル部と橿原交響楽団による合同演奏。 指揮は橿響の団内指揮者である大村さん。 イヴァノフの組曲「コーカサスの風景」も(たぶん)初めて聴く曲ですが、なんとも言えない独特な郷愁を誘う曲を見事に好演。 暖かみのあるアンサンブルは風景が浮かぶようで、とても気持ちのいい演奏を楽しみました。
中部の天理地区より天理大学弦楽部と天理シティーオーケストラ。 天理大にも指導に行っておられる安野さんの指揮のもと、集中力の高いキリッと締まったショスタコーヴィチの「革命」でした。 キレの良さや綺麗な響きが特徴的。 特に終楽章では堂々としながらも楽に駆けているようも感じもさせた機動力が見事。 常に冷静で丁寧に纏める天理シティらしさ、爽やかさも感じた演奏でした。
そして第2部は合同オーケストラ。 冒頭も書いたとおり、これ程の巨大なオケが一糸乱れずに抑制をかけ、歌わせた演奏に目を見張りました。
勝手な想像でしたが、大所帯の寄せ集めなので、勢いでワッ~と進めてチャンチャンでお仕舞い、なんて思っていたのですが、失礼しました。 それとこれだけの大人数のオケ、弦楽器の音圧が凄かったですね。 豪華絢爛たるアンサンブル。 大音量だけでない豊穣なオーケストラの響きをお腹いっぱい堪能させていただきました。
長丁場でロビーコンサートも盛りだくさんでしたが、緊張の糸が全く切れることのない充実したフェスティバル。 皆さんお疲れさまでした。 そして有難うございました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070225.htm
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February 26, 2007
2007年2月24日(土) 14:00 同志社女子大学・新島記念講堂
モーツァルト: 歌劇「フィガロの結婚」全4幕(日本語上演)
演出・音楽指導: 坂口茉里
音楽指導: 中村利男
衣装: 岸井克己
アルマヴィーア伯爵:三原 剛
フィガロ:井原秀人
ドン・バルトロ:雁木 悟
ドン・バジリオ:松岡重親
ドン・クルツィオ:平松実留
アントニオ:伊藤 正
<4回生オペラクラス配役>
伯爵夫人:国分 文(2幕)
岩本夕弥(3・4幕)
スザンナ:岩井志津香(1幕)
村尾 藍(2幕)
矢本未来(3幕前)
沼田温香(3幕中)
大石友美(3幕後、4幕)
ケルビーノ:森 理奈(1・3幕)
淺野靖世(2・4幕)
マルチェリーナ:森 理奈(1・2幕)
江口華紅子(3・4幕)
バルバリーナ:村松真葦
村娘・花娘: 3回生オペラクラス(14人)
(花娘)
望田静香、岩崎志帆
村の若者: 大阪音楽大学有志(8人)
管弦楽: 同志社女子大学音楽学科管弦楽団有志
チェンバロ: 松浦亜季(卒業生)
指揮: 井村誠貴
<感想>
同志社女子大学オペラクラスの卒業公演。 今回が第20回だそうですが、観るようになって今回が3回目。 昨年に続いて充実した公演を楽しみました。
1年かけて作り上げてきた「フィガロの結婚」。 今年も超満員の観客でしたね。 緊張しないほうがウソだと思いますが、関西トップクラスの男声陣の方々と堂々と渡り合い、のびのびとした歌と演技、聴き応え・見ごたえのある公演を今年も楽しみました。 いつもながら思いますが、ちょっとした仕草など演技が巧いのが物語を深くしていますね。 真剣に取り組んでいるレベルの高さを感じます。
出演された皆さんにはそれぞれに良いところがあって、なるほどね、なんて感じながらそれぞれの配役を楽しみました。 スザンナなど総勢5名、第3幕では3人も入れ替わって演じるのですが、その違和感を感じさせないのは、演出の力もありますがやはりしっかりとした演技力じゃないかと思ってみたりします。
いつもはオーケストラの演奏会が主で、声楽はあまり(ほとんど)聴く機会を得ませんが、毎年このオペラ公演が楽しみになってしまいました。 やっぱりオペラもナマが最高(あたりまえ)。 歌・芝居・オーケストラが一体となった同女オペラクラス公演。 モーツァルトの楽しい音楽で今年も大満足。 観て聴いて楽しませていただきました。 皆さんお疲れさまでした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070224.htm
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February 24, 2007
2007年2月18日(日) 14:00 八尾プリズムホール
シューマン: 交響曲第4番(1841年初稿版)(*)
ショスタコーヴィッチ: 交響曲第12番「1917年」
(アンコール)マスカーニ: 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
指揮: 松永健司郎(*、団内)、池田俊明(団内)
<感想>
意欲的なプログラムを真摯に熱く集中力高く演奏した素晴らしい演奏会でした。
シューマンの交響曲第4番の1841年初稿版。 キリっとした表情の演奏を楽しみました。
第4楽章の冒頭、こんなにも違うのですね(CDを持ってますが予習してなかったので覚えてなく改めて驚きました)。 しかしそんな楽曲への興味よりも、プログラムにも書いてあるように、ロマン派というよりもベートーヴェンからの「過渡期」と書かれたのが分かるような真摯な演奏を楽しみました。 ちょっと噛んで含めるように感じた場面もありましたけれど、感情に流されず、構成感を大切にした演奏と理解しました。 大きな拍手を贈りました。
ショスタコーヴィッチの交響曲第12番「1917年」。 物凄い集中力を保ったまま最後まで駆け抜けた熱い演奏でした。 感動しました。
冒頭の低弦、艶と張りのある響きに気持ちが篭もっていて、耳を奪われたまま大音量による革命シーンに突入。 一糸乱れぬ見事な演奏に、否応なく巻き込まれてゆきました。 そして第3楽章もまた身を乗り出さざるを得ないような圧倒的な演奏が展開。 第2楽章や終楽章の前半の静かな場面でも全く集中力が途切れることのない入念な演奏です。 そして終楽章エンディングが更に圧倒的。 どこまで凄いんや、と唖然。 最後はシンバルが2組になるのですね。 満身の力をこめたフィナーレに会場から熱い拍手が沸き起こったとても熱い演奏会でした。
このオケを聴くのは1年ぶりでしょうか。 大学オケOBが立ち上げたオケの例に漏れず、平均年齢30歳を越えてからの団員減が悩みのようですが、踏ん張って継続して欲しいと願っています。
団内指揮者でこれほどの演奏が出来るオケなんてありませんもの。
<詳細>
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February 04, 2007
2007年1月28日(日) 14:00 吹田市文化会館メイシアター・大ホール
シューベルト: 「ロザムンデ」序曲 op.26 (*)
シューマン: ピアノ協奏曲イ短調 op.54 (*)
ブラームス: 交響曲第1番ハ短調 op.68(ヘンレ版)
(アンコール)ブラームス: ハンガリアン舞曲第1番
独奏: 丸山耕路(*)
指揮: 米山 信(*)、新谷 武
<感想>
丸山耕路さんのリリックなピアノ、見事なピアノ・コントールによるシューマンのピアノ協奏曲に感動しました。
1983年生まれのまだ若いピアニスト。 大阪音楽大学では最優秀賞を得て首席卒業した実力の持ち主なのですが、パンフレットに書かれた経歴には、電子オルガン、エレクトーンという文字が。 高校2年生の時にピアノに転向されたそうです。 偏見で申し訳なかったのですが、どうかな、なんて正直思っていたのですけれど、感情を巧く乗せたとても綺麗な響きが特徴的。
第1楽章の終わり、シューマンらしいくぐもった感じも見事に活写されて、素晴らしい演奏に感激しました。 あと、個人的には終楽章。 この楽章をバリバリと弾くのが多いようなのですが、しなやかでリッリクさをもった演奏とするのが好きなのですね。 まさしくそのような演奏が終始展開されて、この曲のこともっと好きになりました。
伴奏もまた、常任指揮者米山さん(大阪音楽大学ピアノ科教授)による指揮のもと、しなやかな表現で見事にサポート。 素晴らしい才能・演奏に大きな拍手を贈りました。
冒頭のシューベルト「ロザムンデ」序曲、こちらも米山さんの指揮でしたけれど、ん?、いつもと違って精力的な演奏でしたね。 大きな音量で畳みかけるような表現に驚きました。 いつもの省エネ運転ならぬ省エネ指揮法、淡々とした味わい深い演奏が好きだったのですけれど。 指揮法そのものは変わっていないようなのに、今回はオケが少々無防備に鳴っていたのでは。 ちょっと戸惑いました。
そしてもっと戸惑ったのがメイン、新谷さんの指揮によるブラームスの交響曲第1番。 マニアックな新谷さんの拘りでしょうね、この曲のみオーケストラを対抗配置に変更。 しかも、コントラバス8本をステージ後方に一直線に並べたムジークフェライン流。 このオケをこの配置で聴くのは初めてです。
冒頭のテンポの物凄い速さ、とにかく吃驚しました。 そして終楽章では、左右に振り分けられた金管、中央に配された低弦、そして両翼のヴァイオリンとが絡み合うとても精力的な演奏。 重厚で張りのある響きでホールが満たされました。
あとで教えてもらったのですが、このブラームスは指揮者の意向による版の指定、そして楽譜に忠実にテンポやダイナミクスを守った演奏を目指したとのこと。
個人的には、ちょっとやりすぎかなぁ、なんて正直思ったりもしましたけれど、このような意欲的な取り組みは大いに評価したいと思っています。 アマオケなんだから、どんどんチャレンジして欲しいですものね。 皆さんお疲れさまでした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070128.htm
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January 27, 2007
2007年1月21日(日) 14:00 京都コンサートホール・大ホール
伊福部昭: 交響譚詩
マーラー: 2部からなる交響曲様式による音詩『巨人』
指揮: 金子健志
<感想>
マーラー、ブルックナーに造詣の深い音楽学者金子健志さんの指揮によるマーラー、学術的な興味もさることながら、魅力的な演奏に感激して帰ってきました。
まずは伊福部昭の「交響譚詩」、土俗的というよりもスマートな演奏といって良かったと思います。 第1譚詩、きちっとしたパワーで制御された音楽が見事でしたし、第2譚詩ではゆったりと進めていますがキリっとした表情。 とにかくオケが巧いんです。 勢いでわっ~と演ってしまうような感じではないですものね。 よく考えて練り込んだという印象を持ちました。 ティムパニの女性奏者が、中央最上段で演奏をキリっと引き締めて、カッコ良かったのもまたとても印象的でした。
そしてマーラーの交響曲第1番・・ではなく、「巨人」と呼ばれていた最後の稿、ハンブルク稿による「2部からなる交響曲様式による音詩『巨人』」。 こちらはとても興味深い演奏でした。
冒頭は聴き手としても緊張してしまいました。 クラリネットで演奏される狩りのファンファーレをホルンが吹きますし、バンダのトランペットも舞台上です。 ああっ、と思いながらの演奏。 この後、いろいろとありましたが、目立ったところでは木管のベルアップ、終楽章でのホルンの起立などもなく、金子さんが意図された純音楽的なアプローチから繰り出されてくる音楽をオケが活写していた、そんな感じでしょうか。
終楽章のコーダでのティムパニ(1組しかありません)、ロールを通常より長くやって、最後にはもの凄い力を込めて叩いたのに吃驚しました。
時に事故もありましたけれど、とても見事な演奏だったと思います。
なおオケの編成は、ヴァイオリンを両翼配置としていましたが、通常第2ヴァイオリンの位置とヴィオラが交代。 低弦は向って右側の通常配置でした。 管楽器もトランペットが中央最上段のティムパニの前。 その向って右側にトロンボーン、ヴィオラ後方にはホルンが7名といった感じで通常的な配置でしょうか。
とにかくこの演奏会、とても密度の濃い演奏会でした。 とても良い経験になりました。 このような経験を与えてくださった皆さんに感謝します。
<詳細>
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January 21, 2007
2007年1月14日(日) 15:00 なら100年会館・中ホール
カルウォヴィチ: セレナーデ op.2
柿沼 唯: <桜に寄す>
滝廉太郎のテーマによる尺八、ヴァイオリンと弦楽のためのセレナーデ
(アンコール)虚無僧: 鶴の巣篭り
ドヴォルザーク: セレナーデ ホ長調 op.22
(アンコール)ドヴォルザーク: セレナーデ 第2楽章再演
独奏: 中村明一(尺八)、五十嵐由紀子(vn)
指揮: 今村 能
<感想>
「中欧と日本のセレナーデ」と題された、ならチェンバーの演奏会、今年初めての演奏会を大いに楽しみました。
選曲が凝っていましたが、これは指揮者の今村能さんによるものでしょうね。
まずは中欧のセレナーデとして、ポーランドの作曲家カルウォヴィチによる「セレナーデ」作品2
マーラーの交響曲第2番と同じ時代の作品だそうですが、とても親しみやすく、中欧のルロイ・アンダーソンみたいな軽やかさがとても素適な曲でした。
演奏もさすがプロ奏者によるアンサンブル、悪ろうはずがありません。 ならチェンバーらしい纏まりの良さ、特に中低弦がしっかりと響いてきて気持ちよかったですね。 うきうきとしました。
続いて、日本のセレナーデとして、柿沼唯さんが1999年に作曲されたという「<桜に寄す> 滝廉太郎のテーマによる尺八、ヴァイオリンと弦楽のためのセレナーデ」
なんでも日本で2回目の演奏らしく、演奏会によるものとしては初めてだろうとのこと。
独奏者の五十嵐さんと指揮者の今村さんが出てこられ、尺八の中村さん抜きでの演奏が始まり、中村さんが尺八を吹きながらホール後ろから階段を降りて登場。 演奏の最後は、「荒城の月」の伴奏とともに中村さんが退場するというのにも驚きましたが、まず尺八という楽器そのものの魅力に感銘を受けました。
アンコールの曲、虚無僧の「鶴の巣篭り」の解説では、管楽器なのに和音を出していましたし、枯れた響きに力が篭っていて、楽器としての奥深さに目を見張ったしだい。 和楽器は凄いなぁと改めて感心しました。
そして最後は、名曲中の名曲ドヴォルジャークの「セレナーデ」作品22。
気持ちのよく乗ったアンサンブルを存分に楽しませて頂きました。 ここでも中音弦が魅力的。 コントラバスがしっかりと曲を支え、五十嵐さん率いる高音弦も濡れた響きで瑞々しく演奏会を締めました。
いい曲、いい演奏で今年の幕開けが出来て幸せでした。
<詳細>
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January 01, 2007
2006年12月24日(日) 15:00 兵庫県立芸術文化センター・大ホール
スメタナ: 連作交響詩「我が祖国」より「高い城」(*)
マーラー: 交響曲第1番ニ長調「巨人」
指揮: 高谷光信、松寺 悠(*:学生)
<感想>
緩急をつけたマーラーの巨人、オーケストラの力を存分に引き出して熱い演奏でした。
若手イケメン指揮者の高谷光信さん、醜男からするとちょっとカッコつけすぎじゃないかとも思えなくもありませんが、若者たちのオケを振って更にカッコ良い演奏としていました。
オケは変則対抗配置(第2ヴァイオリンとヴィオラが入れ替わってます)ですが、金管も左右に分けて配したもの。 終楽章ではこれが炸裂しました。 ステージ左に配したホルン軍団、右に配したトランペット・トロンボーン・チューバ軍団の応酬に、中央のティムパニほかパーカッション軍団も加わっての素晴らしい盛り上がり。 ホルンの起立に対抗し、トランペット・トロンボーン・チューバ軍団までも起立したのに驚きました。
しかし、しっかりとしたインパクトを与えてくれるティムパニを始めとするパーカッション軍団が中央で演奏の要となっていたのがとても好ましかったですね。 切れ味の良いティムパニ、輝かしいシンバル、力強い銅鑼、リズミカルな大太鼓にシンバルの打音などなど、いずれもスパっと切れ込んでくるのですけれども、抑制をうまく効かせて突出しません。
しかしそんな派手さだけではなく、あと第3楽章もそうでしたが、テンポを落とすところではしっかりと落とし、柔らかな響きで包み込むようなオーケストラ・サウンド。 高谷さんの指揮にしっかりと応えて見事な演奏でした。
なおこれに先立って演奏された、学生指揮者松寺悠さんによるスメタナの「高い城」。 こちらもエネルギッシュながらもタイトに纏めた演奏でした。 冒頭こそ慎重すぎたかもしれませんが、統率のよくとれた音楽。 松寺さん、時にはちょっとオーバーアクションかな、なんて思ったりもする盛り上げ方でしたけれど、タメをしっかりととり、常に節度をもった指揮が見事でした。
演奏終了後、涙ぐむ演奏者も多くいて、思いっきり頑張った演奏は一生の記念になったと思います。 とても熱い演奏会を楽しみ、1年を終えることができました。 ありがとうございました。
<詳細>
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2006年12月23日(祝・日) 16:00 天理市民会館・やまのべホール
<第1部>
モーツァルト: 歌劇「ドン・ジョバンニ」序曲K.527(*)
J.シュトラウス: 喜歌劇「こうもり」序曲367(*)
<第2部>
ベートーヴェン: 交響曲第9番「合唱つき」op.125
(アンコール):「ふるさと」「蛍の光」
独唱:老田裕子(S)、西村薫(MS)、松本薫平(T)、晴雅彦(Br)
合唱:天理第九合唱団、合唱指導:千葉宗次
管弦楽:<第1部>天理シティーオーケストラ
<第2部>天理第九管弦楽団
指揮:津田雄二郎、安野英之(*)
<感想>
気持のよく乗った素晴らしい合唱でした。 タイトでよく締まった声が、壁のようにそびえ立った合唱団の席からビンビンと響き渡ってきて、一昨年と同様の感動がまた甦ってきました。
とにかく曖昧さを感じさせない合唱です。 各声部がきちんと聴こえ、かつ響きあっていました。 そして津田雄二郎さんの指揮にも巧く応えたコントロール。 一昨年、第九は「合唱付き」と呼ばれるけれど天理の第九は「合唱」そのもの、と書いた記憶がありますが、今年もまた同じ感想を持ちました。
オーケストラの演奏としては、前3楽章まではどことなく即物的で淡々と進めているような感じではかなったでしょうか。 個人的には、もうちょっとオーケストラを歌わせて欲しいようにも思って聴いていたのですけれど、第4楽章になるとそのようなことはどうでも良くなった、というとオケの方には失礼ですが、そう思ってしまいました。 すみません。
オーケストラのしっかりとした中低弦の響きを芯にして力強い男声合唱が乗り、しゃきっとした女声合唱もまたアルトとソプラノがしっかりと分離してのステレオ効果。 金管楽器が上質な響きで華やぎを加えたクラマックスでは、コントラバスの弓使いのなんと物凄い速さなんでしょう。 熱気が更に高まり、合唱がオーケストラをも包み込んで心が満たされました。
今年は中学1年の長男も同行しての鑑賞となりましたが、その長男もまた、凄かった、と漏らしていましたので、勘違いではないと思います。 熱い感動を覚えました。
なおこれに先立って演奏された安野英之さんの指揮によるモーツァルトの歌劇「ドン・ジョバンニ」序曲とヨハン・シュトラウス2世による喜歌劇「こうもり」序曲。 どちらも落着いてよく纏まった上質な演奏でした。 弾力に富んだ「ドン・ジョバンニ」、しなやかに歌った「こうもり」、いずれも上品で丁寧に纏めていましたね。 ここでも響きの柔らかなコントラバス、とても印象に残りました。
演奏会のあと、長男と二人で駅前のイルミネーションを見ながらの帰路、振る舞いぜんざいも頂き、温かな気持ちを持って帰路につくことができました。 とても気持ちのいい演奏会でした。 ありがとうございました。
<詳細>
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2006年12月17日(日) 14:00 いたみホール
チャイコフスキー: ピアノ協奏曲第1番変ロ短調
(アンコール)不明
ショスタコーヴィチ: 交響曲第10番ホ短調
(アンコール)不明
独奏:山畑 誠(p)
指揮:船曳圭一郎
<感想>
力の入ったショスタコーヴィッチ、交響曲第10番はオーケストラの勝利でした。
ショスタコーヴィッチの代表曲とも言われる交響曲第10番ですが、パンフレットにも書いてあるように、理想と現実、スターリンの死による呪縛からの解放とその混乱による戸惑い、難曲です。 しかし、このとても難しい曲を一丸となって見事に演奏したオーケストラが最後には勝ったのだと確信した素晴らしい演奏でした。
弦楽器も管楽器も打楽器も、皆さんとても上手かったですね。 味わいを感じさせた素晴らしいソロの数々、ここには書ききれません。 というのも実はこの曲のこと(CDはもちろん持っていますが)あまり好きではなかったし、よく覚えていなかったこともあるのですね。 だけれども、この演奏を聴かせてもらい、なんだかこの曲のことをより近くに感じさせてもらったように思います。 復習してみるかな・・・なんて思ってみたりもしています。 とにかく曲はよく知らなくても、素晴らしい演奏は耳にすると分かりますからね。
なおこれに先立って演奏されたチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、華やかさよりも落ちついたスケールの大きな演奏でした。 歯切れもよく上手かったと思いますが、ちょっと意味不明なのですが、この曲のことを実はあまり好きではないこともあって、この演奏でもそのことを再認識した演奏でした。 とてもきっちりとした演奏だったと思いますし、一般的にはとても上手い演奏だと思うのですが・・・だけどあまり印象に残りませんでした。 すみません。
しかしながら、やはりこの日の演奏はメインのショスタコーヴィッチの交響曲第10番。 個人的にもこの演奏に全ての焦点があたっていましたし、また復習してみたくなるような演奏に出会えたこと、幸せでした。 ありがとうございました。
<詳細>
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2006年12月16日(土) 19:00 いずみホール
ウェーバー: 歌劇「魔弾の射手」序曲 (*)
ドビュッシー: 小組曲
シュスタコーヴィッチ: 交響曲第5番ニ短調「革命」op.47
(アンコール)R.アンダーソン: 舞踏会の美女
指揮:井村誠貴、粂 順悟(*:学生)
<感想>
気合の入ったショスタコーヴィッチの交響曲第5番。 圧倒的な演奏でした。
特に、ぐいぐいとオケを引っ張ってゆく井村誠貴さんにオケもよく応えた終楽章が凄かった。 かなり速い速度で駆けだし、そして終結部での打楽器の迫力は凄まじかったですね。 全曲を通じても、常に暗い影が付きまとう曲なのですが、深刻ではあっても、絶望の淵から落とされるようなおどろおどろしさを感じないのは、若々しい情熱のある学生オケだからでしょうね。 井村さんはそんなオケに大きなドラマを与えていたように感じました。
キリリっと引き締まった素晴らしい演奏に会場内も沸きかえり、演奏会終了後、ホールを後にするときでも、あちらこちらより「凄かったなぁ」との声が聞こえてきた熱い演奏でした。
なおこれに先立って演奏されたドビュッシーの「小組曲」。 こちらは暖かな感じがし、とにかく気持ちが明るくなるような演奏を楽しみました。 特に「行進」や「バレエ」など、聴きやすく楽しい演奏だったと思います。 きちんとインパクトを持たせ、聴かせどころを巧く与えてくださるので楽しませてもらえるのでしょうね。 オケもまたとても巧かったのが印象的でした。
また冒頭の学生指揮者である粂順悟さんによるウェーバーの「魔弾の射手」序曲。 しっかりとした構成感をもった演奏を楽しみました。 覇気を感じさせるクライマックス、締まった響きが特徴的でした。 演奏後に袖に下がるとき、背筋をピンと伸ばした姿勢が演奏スタイルも表していたように感じました。
なおアンコールは、R.アンダーソンの「舞踏会の美女」。 井村さんらしい遊び心たっぷりの楽しい演奏で、最後はコントラバスとチェロが楽器を一回転させ、喝采を浴びていました。 厳しい曲のあとの口直しですね。
でもやはりこの演奏会、ショスタコーヴィッチの交響曲第5番にすべての印象を持っていかれたような感じでした。
またこの曲のコンマスの方、4回生なのですね。 何度もお辞儀をし感無量といった表情もまた印象的でした。 4回生の方にはとても素晴らしい思い出になったことでしょう。 見事な演奏に当方も日頃の疲れを忘れ、帰路の足取りが軽くなりました。
<詳細>
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2006年12月15日(金) 19:00 吹田市文化会館メイシアター・大ホール
ブラームス: 大学祝典序曲op.80 (*)
チャイコフスキー: 幻想序曲「ロメオとジュリエット」 (**)
チャイコフスキー: 交響曲第5番ホ短調op.64
指揮:竹本泰蔵、大塚佑馬(*:学生)、松本裕太(**:学生)
<感想>
チャイコフスキーの交響曲第5番、熱くてしなやかな素晴らしい演奏でした。
竹本泰蔵さんの指揮のもと、響きの角を綺麗に落として艶のある弦楽器、抑制の効いた管楽器、弾力ある打楽器が一体となった音楽はロマンの香りが漂っていました。第2楽章でのホルンのソロ。 女性奏者による耳当たりの柔らかな響きがきりっと引き締まっていました。 またこれに絡む、やはり女性奏者によるクラリネットも柔らかな音色でしっとりとからんでいて、とても素敵でした。 じつにしなやかで、この演奏の特徴をよく象徴していたと思います。
でもこの演奏全体の主役は弦楽器でしょう。 深く弾力のある中低弦、艶っぽくて伸びのある高音弦が見事でした。 そしてクライマックスでの熱い行進曲もしなやかでかつ艶っぽい響きが渦巻いていました。 全曲を纏めあげたあと、会場から物凄く熱い拍手が沸き起ってホール内に響き渡った素晴らしい演奏でした。 感動しました。
またこれに先立って演奏された学生副指揮者松本裕太さんによる同じくチャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」。 この演奏もまたしなやかさと強靭さを併せ持った見事な演奏でした。 クラリネットとファゴットによる深い響きによる開始から、芯のあるしなやかなフィナーレまで、学生指揮者とは思えないほどの余裕をも感じさせる堂々とした演奏に聞き惚れました。
そして冒頭は正指揮者大塚佑馬さんによるブラームスの「大学祝典序曲」。 響きがスマートに引き締まっていて意思のよく通った演奏。 膝を使って軽快に進め、軽くジャンプしながら力を込めてゆく熱く雄大なフィナーレ。 その終結部の熱く響く和音が実に素晴らしいエンディングでした。
会場は2階席でも立ち見も出るほどの超満員。 いつもながら学生オケらしい熱気溢れる演奏会でした。 卒業される4回生の方にとっても良い思い出になったのではないでしょうか。 いい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20061215.htm
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December 10, 2006
2006年12月3日(日) 13:30 奈良県文化会館国際ホール
フンパーディンク: 歌劇「ヘンゼルとグレーテル」前奏曲
シューベルト: 交響曲第7番「未完成」
ブラームス: 交響曲第4番ホ短調
(アンコール)ブラームス: 交響曲第4番ホ短調終楽章終結部再演
指揮: 牧村邦彦
<感想>
しなやかで美感漂う演奏の数々でしたが、個人的にはシューベルトの未完成交響曲に感動しました。 失礼ながらこのような素晴らしい未完成交響曲が聴けるなんて・・・正直、思ってもみませんでした。
指揮者の牧村邦彦さん。 未完成の演奏では、指揮する腕を肩よりも上には挙げず、刺激的な響きを極力抑えている様子。 力を込めながらも、柔らかな響きを繋いでゆく上品さ、しなやかさ、奥行きの深さ、そして何より美しい歌が溢れていました。 メンバーを絞り込んだオケより繰り出されてくる美しい旋律が繰り返され、そしてまた主題の再現部、何度も何度も訪れてくる旋律・響きに感激しっぱなし。 ほんと素晴らしい演奏でした。 参りました。
そしてメインのブラームスの交響曲第4番。 この演奏もまたシューベルトと同じくしなやかで美しく更に熱い演奏でした。 牧村さん、第1楽章ではシューベルトのときと違った大きなアクションを繰り出してオケを盛り立てようとしていたように見ましたが、ここでのオケの反応はちょっと鈍かったみたい、でもこのあとはオケもよく奮闘していました。 何より各楽章の終結部、いずれも熱くタイトに決めたカッコ良い終わり方。 ティムパニの切れもまた良かったですしね。 楽章毎に拍手が沸き起こったのも頷けました。 若々しく熱いブラームスを存分に味わいました。
なお、これに先立って演奏されたフンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」前奏曲。 丁寧で柔らかな開始だったのに、会場内がちょっと騒がしく、またカメラのフラッシュも光ったりして可哀想でした。 演奏は落ち着きながらも次第に熱くなってゆきましたが、常に円やかな響きを基調にした上品な演奏を楽しみました。
奈良女オケ、前回は伺えず残念でしたが、好調を持続していて嬉しかったですし、また予想を遥かに超えた未完成交響曲の素晴らしい演奏。 この未完成の演奏に巡り会えて幸せでした。 こういった意外性もこのオケの魅力なんですね。 とてもいい演奏会でした。 皆さんお疲れさまでした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20061203.htm
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December 02, 2006
2006年11月25日(土) 16:00 吹田メイシアター大ホール
ブラームス: ハイドンの主題による変奏曲op56
シベリウス: 交響曲第5番変ホ長調
チャイコフスキー: 交響曲第1番ト短調「冬の日の幻想」
(アンコール)ブラームス: ハンガリー舞曲第6番
指揮: 高谷光信
<感想>
高谷光信さんの指揮によるチャイコフスキーの交響曲第1番、
颯爽としてカッコ良いのはいつもどおりですが、息づいた音楽に心踊らされました。
グリーン交響楽団、毎年聴かせてもらっていますが、統率のとれた巧いオケといった感じを今回も受けました。
冒頭のブラームスのハイドン・ヴァリエーション、柔らかな響きを基調にし、ホルンの斉奏も素晴らしかったですね。 高谷さん、丁寧に振り分け、テキパキと曲を進めてしっかりと纏めあげました。
続くシベリウスの交響曲第5番、この演奏もまた熱くもありましたが基本的にはすっきりと美しく纏めた演奏ではなかったでしょうか。 緻密なアンサンブルは最後まで崩れることなく、響きの美しさ、纏まり感の見事な演奏でした。
さて、これら2曲に比するとメインのチャイコフスキーは更に一味違っていたようです。
さっそうと進めた第1楽章、美しい第2楽章、伸びやかでカッコ良い演奏とした第3楽章、そしてメリハリを利かせて熱く歌いあげた終楽章。 どこをとっても素晴らしい演奏が展開され、さすがロシアで勉強された高谷さん、と唸らされました。
実はこの曲、好きなんですね。 だから、聴いていて嬉しくなったこともありますが、若々しく、しかもとてもカッコよく纏められていて、聴いていてワクワクとする演奏に、このところも疲れも吹っ飛びました。 ありがとうございました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20061125.htm
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October 04, 2006
2006年10月1日(日) 14:00 東灘区民センター・うはらホール
ベートーヴェン: エグモント序曲op84
ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第3番ハ短調op37
ベートーヴェン: 交響曲第3番変ホ長調「英雄」op55
独奏: 安田伸子(p)
指揮: 河崎 聡
<感想>
覇気ある演奏会、集中力も高く、ソリッドに響くベートーヴェンを堪能しました。
河崎聡さんの指揮のもと、覇気のある引き締まった演奏に圧倒されたような感じです。 河崎さんの指揮は、指揮棒を下から上に挙げる動作にキレがあり、必然的にオケもキレの良い響きで反応して覇気を感じます。
今回の演奏会では、やはりメインの英雄交響曲が一番素晴らしかったですね。
流麗に曲を運び、要所をソリッドに決めつつ、ぐぃぐぃと推進力を持った演奏でした。 最初から最後までノリノリっていう感じでしょうか。 起伏や緩急をつけつつも、決して流れが滞らない。 そしてまたオケの巧さもあって、対抗配置にした弦楽器の分奏や、木管、金管、打楽器がそれぞれ持ち場をしっかりと決めているのが手に取るように分かります。 英雄交響曲を皆で支えている風通しの良い演奏でもありました。
もちろんパワーも十二分にあるから見事。 少人数のオケとは思えない音量と雄大さと、引き締まった音楽を堪能しました。 いや、逆にこの人数だからこそ、ここまで纏まった演奏が出来るのかもしれません。 とにかく若々しくスカッとした気持ちのいい演奏に感激しました。
中プロの安田伸子さんのピアノによる協奏曲第3番。
安田さんのピアノは輝かしいタッチ、粒立ちの良い響きがとても印象的でした。 オケの覇気を持ったサポートとあいまって、凛としたベートーヴェン。 軽やかなのですけれど芯の強さもあり、ときにキラキラっと輝くのが素適でした。
冒頭のエグモント序曲は、元気いっぱいでソリッドに響く演奏が全開。
金管楽器が煌びやか、打楽器も強烈な打音で盛り上げていて、ぎゅっと纏まってはいるのですけれど、やや騒々しさを抑えきれないような感じだったかな。 でも音楽としてはとてもよく纏まっていて、やる気とポテンシャルの高さを十分に感じました。
とにかく若々しくて気持ちのいいベートーヴェンの演奏会、雨をもろともしない熱い演奏を楽しみました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20061001.htm
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September 18, 2006
2006年9月17日(日) 13:00 天理市民会館・やまのべホール
グリーグ: ペールギュント組曲より「朝」
楽器紹介コーナー
J.シュトラウス: 雷鳴と電光
ヴィヴァルディ(安野英之編曲): チェロソナタ第5番より第2楽章 -*1
指揮者体験コーナー
サウンド・オブ・ミュージック・メドレー
ベートーヴェン: 交響曲第6番「田園」より第1楽章
ボロディン: 交響詩「中央アジアの草原にて」
メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲より第1楽章 -*2
ホルスト: 組曲「惑星」より「火星」「木星」
(アンコール)チャイコフスキー: 「眠りの森の美女」より「ワルツ」
独奏: 孫工恵嗣(vc)-*1、奥谷睦代(vn)-*2
指揮: 安野英之
<感想>
天理シティオーケストラらしく隅々にまで統一された音色、前半はやや抑え気味でしたけど、後半は底力も感じさせた素晴らしい演奏の数々を楽しみました。
また天理在住の高校生による演奏もお世辞抜きで立派でした。
特にメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲第1楽章を弾いた奥谷睦代さんの演奏は、初めてのソロとは思えないほど堂々としたもの。
度胸良く踏み込んで楽器を鳴らし、また、ふっと溜息をつくようなニュアンスもとても見事。
そして何より演奏全体に華がありましたねぇ。 とても素晴らしい演奏に感動しました。
孫工恵嗣さんによるヴィヴァルディのチェロソナタ第5番第2楽章(安野英之編曲)も落着いた音色ながら覇気を感じさせた素適な演奏。
演奏前と終了後こそ緊張した面持ちでしたけど、演奏中は堅さなど感じさせず伸びやかで端正に纏めた誠実さが見事でした。
オケもそれに奮起した(事は無いと思いますが)、ホルストの惑星から「火星」「木星」の2曲はオケの底力を見せつけるかのような機動力にあふれた演奏。
しかも全奏で畳み掛けるようにしても刺激的な響きに全くならないのが凄いですね。 統率のよく取れたオーケストラ・サウンドに、来ていた子ども達も驚いたのではないでしょうか。
オーケストラによる音楽の醍醐味をたっぷりと味あわせていただきました。
最近、しかめっ面して○○の交響曲を聴くよりもファミリーコンサートが最近のお気に入りなんですが、今回もまたそんな思いをより強くした演奏会でした。 皆さんお疲れさまでした。
<詳細>
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September 16, 2006
2006年9月10日(日) 13:30 奈良県文化会館・国際ホール
モーツァルト: 交響曲第39番変ホ長調K.543
モーツァルト: 交響曲第40番ト短調K.550
モーツァルト: 交響曲第41番ハ長調「ジュピター」K.551
(アンコール)モーツァルト: 交響曲第41番「ジュピター」第4楽章終結部
指揮: 北原幸男
<感想>
北原幸男さんの風貌そのものと言っても良く、スマートで精悍さを感じた演奏でした。
余計な感情を入れず、純度の高い音楽。 でも、けっして冷たくはありません。 熱く美しく磨きあげたような感じでしょうか。
第39番、堂々として美しく、しかもよく引き締まった演奏は即物的な感じさえする純度の高いもの。 曖昧さなど微塵もありませんでした。
第40番、しなやかさの中に鋼のような芯を持ち、美しく磨き上げたような感じ。 媚びない演奏なのでともすると冷たくも感じそうな感じなのですが、熱さがありました。
第41番、シャープかつストイック、そして緻密に構成された演奏でした。 重心を低くして打点を明確にした熱い響きなのですが、その響きには濁りがなく清潔感を感じました。
いずれも、さすがプロオケ、と思わせる演奏で、北原さんの指示にも集中力高くかつ的確に反応していたオーケストラの技量の高さにも賛辞を贈りたいと思います。
しかしながら、モーツァルトの後期交響曲3曲を連続し、しかも(たぶん)繰り返しをすべて敢行した熱意は買いますが、同じアプローチで3曲立て続けに聴いていると、聴き手として疲れてきました。 金管楽器を派手に鳴らしていた部分が散見されたのも、ちょっと個人的な趣向とズレていたからかもしれませんけれど・・・途中から、ご馳走さま、といった感じもしたことを打ち明けておきます。
<詳細>
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September 09, 2006
2006年9月3日(日) 14:00 神戸文化ホール・大ホール
ウェーバー: 歌劇「オベロン」序曲
R.シュトラウス: 交響詩「死と変容」(*)
ベートーヴェン: 交響曲第5番ハ短調「運命」
(アンコール)モーツァルト: 歌劇「フィガロの結婚」序曲
指揮: 松井真之介、森 康一(*)
<感想>
集中力が高く引き締まった演奏の数々、自分達の音楽をまい進して気持ちのいい演奏会でした。
2~3分遅刻したでしょうか。 2階席への階段を登るとき、「オベロン」序曲のホルンとトランペットによるカール大帝の登場の場面。 タイトに引き締まった響きがロビーにも朗々と聴こえてきて、その覇気のある音楽にワクワクながら、そっと扉を開けてホールに入りました。
通路脇の席に座り、最後まで身を乗り出すようにして聴かせてもらいました。 松井さんの指揮はとにかく元気いっぱい。 オーケストラの弦楽器の分奏がとてもしっかりしてたのが印象的。 ただし聴いていたのがホール隅だったからでしょうか、金管楽器がややダンゴ状態になって届いてきた感じもしましたけれど。 しかし覇気があり推進力のある演奏を堪能しました。
座席を中央付近に移動し、今度はR.シュトラウスの「死と変容」。 こちらは森さんによる指揮ですが、森さんは動き廻りはしないけれど、しなやかで大きな動き。 集中力を高めたオケから美しい音楽を導き出して見事でした。 素晴らしい演奏に感動しました。 この演奏、オケの機動力は勿論のこと、爽やかな色香を漂わせた美しさがとても魅力的でした。 堂々としたオーケストラ・サウンドはオルガントーンか、と思える場面もありましたものね。 大きな拍手を贈らせてもらいました。
そして15分間の休憩時間、これまで対抗配置だったコントラバス8本をステージ正面奥に一列に配置。 ムジークフェライン流ですね。 さすが松井さん、名曲中の名曲「運命」をこんな趣向で聴かせてくださるとは、期待が膨らみます。 そしてその期待を上回る迫力・気力の充実した演奏。 すべての繰り返しを行い、これでもか、これでもか、とタイトかつ豊穣な音楽の嵐。 ここでも松井さんの指揮は踊っていて、時に片足でケンケンをするような仕草でオケを乗せ、ぐいっと引き締めてからすっと開放してと、指揮台上狭しと動きまわってました。 自分のやりたいのはコレ、主張のはっきりした音楽。 とにかく音楽が好き、そんなオーラの感じる演奏に惹き込まれました。
<詳細>
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August 26, 2006
2006年8月20日(日) 14:00 メイシアター・大ホール
第1部
モーツァルト: 歌劇「魔笛」より「序曲」
パパゲーノのアリア「オイラは鳥刺し」
夜の女王のアリア「我が心は怒りに燃え」
パパゲーナとパパゲーノの2重唱「パッパ、パパゲーナ、パパゲーノ」
モーツァルト: 交響曲第39番より第1楽章
第2部
指揮者コーナー
モーツァルト: アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク
ブラームス: ハンガリー舞曲第6番
第3部
芥川也寸志: 交響管弦楽のための音楽
(アンコール)プッチーニ(編曲/新谷武):
歌劇「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」
独唱:晴 雅彦(Br)、角地直子(S)、木村直未(S)
指揮:米山 信、新谷 武
<感想>
高校野球の決勝戦があるのにここに集まった人たちは本当の音楽好きである、と指揮者の米山さんが言われていましたけれど、今年も音楽を好きになるコンサートを楽しませていただきました。
今年はモーツァルト・イヤーということであり、まず第1部は歌劇「魔笛」の序曲とアリアなど3曲。 晴雅彦さんの軽妙な演技と耳あたりのよい歌声で「オイラは鳥刺し」、角地直子さんとの2重唱で「パッパ、パパゲーナ、パパゲーノ」を楽しみました。 じつは昨年10月に中古レーザディスク(今時なのでなんと1,000円)で捕獲して以来、「魔笛」は数少ないお気に入りの歌劇になったのでした。 実演でも聴けて本当に良かったと思います。 とにかく楽しい演奏でした。
ちょっと段取り悪かったのもご愛嬌で、第1部は交響曲第39番第1楽章で締め。 コントラバスにのって金管が吹き、また木管アンサンブルも輝くようでした。 後半は滑るような弦楽器とも相俟って、堂々としながらもモーツァルトらさしさを感じた演奏で前半を幕。
第2部は恒例の指揮者コーナー。 ここもちょっと段取り悪かったけれど、クスクス笑いもまたモーツァルトにはよく似合ってますね。
第3部は芥川也寸志の「交響管弦楽のための音楽」。 モーツァルトをテーマとしたこのサマーコンサートとしては、とても意欲的な試みだったと思いますけれど、最後にオーケストラ音楽の醍醐味を味合わせてもらいました。 オーケストラから発っせられるリズム感の良い響きが届けられ、しかもキレやコクもあってとても気持ちの良い音楽。 機動力のあるオーケストラ音楽に心奪われたひとときでした。
吹響のサマーコンサート、気楽に楽しめるけれど、いつも何か新しい発見をさせてくれる演奏会ですね。 今年もまた大いに楽しませていただきました。
蛇足ですが、今年のパンフレットのデザインについて。 少女が指揮をする周りで猫ちゃんが、ヴァイオリンを弾いたり、フルートやラッパを吹いたり、シンバルやタンバリンを叩くような図案でした。 帰りがけ、ロビーで小さな女の子が、猫ちゃんがいっぱい、と嬉しそうにお母さんに話す声が聞こえてきました。 こんなことでも身近に音楽を楽しめた演奏会だったと思います。 とてもいい気持ちになって会場をあとにできました。 皆さん、お疲れさまでした。
<詳細>
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August 13, 2006
2006年8月6日(日) 14:00 灘区民ホール
リスト: メフィスト・ワルツ第1番
バルトーク: ヴァイオリン協奏曲第2番
(アンコール)モンティ: チャルダーシュ
ブラームス: 交響曲第4番
(アンコール)J.シュトラウス:ハンガリー万歳
独奏:馬渕清香(vn)
指揮:浅野亮介
<感想>
気鋭の演奏の数々、外の暑さに負けず劣らずとても熱い演奏会でした。 若々しく曖昧さのない演奏を楽しみました。
冒頭のリストのメフィスト・ワルツから全開。 指揮者の浅野さんの軽いハナ息とともに切れ味鋭い演奏が飛び出しました。 機動力のあるオケをドライヴしたわくわくする演奏。 実演で聴くのはたぶん初めてだと思いますが、いきなりの素晴らしい演奏にゾクゾクっときて汗もひきました。
つづく馬渕清香さんの独奏によるバルトークのヴァイオリン協奏曲第2番。 馬渕さんのヴァイオリンは深い響きにコクが感じられました。 長くこの曲を聴いてませんので、こんな曲だったかな、なんて思いながら聴いていたせいでしょうか、少々単調に感じられた場面もあったようですが、きりっとして纏まり感のある演奏でした。 そう、ここでもオケが見事に統率されていたのが印象的でした。
そして圧巻はブラームスの交響曲第4番。 擬古典ともいえるこの曲を、ストイックかつダイナミックに演奏して感動的でもありました。 若々しく曖昧さのない音楽なんですが、中低弦の響きがよくブレンドされて安定感抜群。 堂々とした第1楽章、ゆったりと構えた第2楽章に、そして第3楽章は快速。 いやぁ~速い速い、吃驚しました。 そして終楽章は力強く熱く感動的に歌い上げた終結。
若さの漲ったブラームスってのもいいもんですね。 音楽が息咳きって進むのではなく、安定感もありましたし、練習でかなり練り込まれたのでしょうね、充実感のある演奏でした。
強いて言うならば、どの演奏もそうなのですけれど、弱音で表現する部分がほとんど無かったようです。 しかしこれも、若さ、なんです。 熱い演奏を楽しませていただきました。 若いっていいことだな、と感じた演奏会でもありました。
<詳細>
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July 30, 2006
2006年7月17日(月・祝) 14:00 吹田市文化会館メイシアター・大ホール
シューベルト: 劇音楽「ロザムンデ」序曲op.26
ベートーヴェン: 交響曲第1番ハ長調op.21
トヴォルザーク: 交響曲第8番ト長調op.88
(アンコール)トヴォルザーク: 交響曲第8番第4楽章終結部の再演
指揮: 井村誠貴
<感想>
奮闘する井村さんの指揮、いつもよりもよく動いた熱い演奏会でした。
ドヴォルザークの交響曲第8番、精度の高いオケがカチッと纏まった感じの演奏なんですが、気合の入った井村さんがオケをぐいぐいとドライヴしていったのが印象的でした。
いつもながら、しっかりとした低弦をベースにし、響きを重ねながら曲を進めてゆくのですが、色々な楽器の響きがきちんと聴こえてきて、かなり技量の高いオケだということが分かります。 しかし井村さん、このオケに対峙して、最後まで手綱を緩めることなく、緩急をつけ、メリハリを効かせ、オケをドライヴ。 これにより、ドヴォルザークを真摯で熱い音楽として展開、フィナーレを高らかに歌い上げて全曲を締めました。 熱い演奏でした。
この前に演奏されたロザムンデ序曲、ベートーヴェンの交響曲第1番もまた同傾向の演奏でしたが、ロザムンデ序曲では、やや強引に進めた感がありました。 重厚な響きと軽やかな歌の対比、メリハリが少々効き過ぎだったかもしれませんね。 またベートーヴェンの交響曲第1番は、要所に力を込めた恰幅のよい音楽となっており、軽やかさも失わず、歌わせもするのですけれど、流れを断ち切られるように感じた場面もありました。
これらの曲については、個人的に、軽やかな流れを期待していたことからそう感じたのですけれど、いずれもオケは抑制がよく効き、よく揃っていて巧かったですね。 ただし、少々律儀で真面目といった感じもしましたけれど。
それでも井村さんの手馴れたドヴォルザークでは、オケも井村さんの気迫に乗せられてしまったようです。 とても熱い演奏会でした。 堪能しました。
<詳細>
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July 18, 2006
2006年7月16日(日) 14:00 長岡京記念文化会館
ボロディン: 歌劇「イーゴリ公」より「だったん人の踊り」(*)
ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番(**)
ブルックナー: 交響曲第6番
(アンコール)ワーグナー: 「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
独奏: 内木優子(p)
指揮: 平松久司(*)、宮村 聡(**)、伊藤和夫
<感想>
キレの良いすっきりと引き締まったブルックナーの交響曲第6番を楽しみました。
衣笠交響楽団、立命館大学交響楽団OB有志が年に1回集っての演奏会だそうです。 団員の方は北海道から九州にも至るとか。 年1回のツアーのため、数回の練習で本番に臨んでおられるそうです。
にしても、芸術監督で14年前から一貫して指揮されている伊藤和夫さんによるブルックナーの交響曲第6番は集中力がありました。 音圧も十分で、キレも良く、美しい響きでタイトに決めた見事な演奏でした。 冒頭の緻密な弦の響きから、それまでの演奏とは一線を画していました。 中低弦と低音金管楽器がしっかりと曲を支え、抑制をよくかけた演奏は数回の練習とは思えないほど見事なものでした。 終楽章のフィナーレなども、勢い込むことなく、よく練り込まれた響きで締め上げ、残響が消えるまで音楽を楽しみました。
これに先立って首席客演指揮者の平松久司さんによるボロディンの「だったん人の踊り」は、遅めのテンポによる着実な演奏。 どこかのほほんとした感じも受けました。
また特別客演指揮者の宮村聡さんと内木優子さんのピアノによるラフマニノフのピアノ協奏曲第2番もまた着実な演奏だったと思います。 ボロディンの演奏よりもオケの響きに粘りがありましたし、ピアノも強めの打鍵で気迫を感じましたけど、全体的には端正に纏めた感じだったでしょうか。
この2曲はいずれも今一歩で、もうちょっと踏み込みがあったら・・・と思ったのですけれど、これだけのプログラムを少ない練習でこなすのは、ちょっと大変すぎではないでしょうか。 そんなことも感じた演奏会でした。
<詳細>
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July 09, 2006
2006年7月2日(日) 15:00 なら100年会館・中ホール
モーツァルト: フルート四重奏曲ニ長調 K.285 -**
モーツァルト: 弦楽四重奏曲第21番ニ長調 K.575
(オマケ)モーツァルト: 逆カノン
モーツァルト: クラリネット五重奏曲イ長調 K.581 -*
(アンコール):シューマン: 夕べの歌
奏者:鈴木豊人(cl)-*、柴田華奈(fl)-**
五十嵐由紀子(Vn1)、海田仁美(vn2)、植田延江(va)、斎藤建寛(vc)
<感想>
鈴木豊人さんのクラリネットによる五重奏曲に酔いました。
モーツァルト生誕250年記念~神童をとりまく名手たち~と題された、ならチェンバーの演奏会。 鈴木さんはサイトウキネンや紀尾井シンフォニエッタで活躍されている名手ですが、ならチェンバーにも機会あるごとに出演されるのをいつも楽しみにしています。 そして今回も、鈴木さんらしく暖かくて陽性の音楽を心ゆくまで堪能しました。
大きな動きから流れ出るクラリネットの旋律、いや逆にクラリネットの旋律に合わせて身体が動いているいるのでしょうが、気持のよく乗った演奏を聴くのはほんと気持いいですね。
アンサンブルのメンバーも、弦楽四重奏曲第21番(プロシア王セット第1番)では緊密なアンサンブルがかえって生真面目にも思える場面もありましたけど、クラリネット五重奏曲では誠実さと軽やかさがうまく同居し、角の取れた演奏を楽しみました。
また冒頭には、2005年度の奈良市の新人オーディションに合格された柴田華奈さんのフルートによる四重奏曲第1番。 柔らかくて伸びやかに響かせる大型新人ですね。 さらに表現に自由度が備わったら素晴らしい奏者になるのではないでしょうか。 誠実なアンサンブルで清新な演奏でした。
そしてまた嬉しかったのは、アンコールとして鈴木さんがシューマンの没後150年の話題を出してくださり、「夕べの歌」を演奏されたことですね。 モーツァルトのあとにシューマンを楽しめた素適な演奏会でした。
<詳細>
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July 01, 2006
2006年6月25日(日) 13:30 神戸文化ホール・大ホール
ワーグナー: ジークフリート牧歌
マーラー: 交響曲第5番嬰ハ短調
指揮: 佐々木 宏
<感想>
管打楽器を中心に据え、気迫のこもったマーラーの交響曲第5番でした。
冒頭から熱い響きが迸り出てきたのに、子供が驚いて泣きだす一幕も。 慌ててお父さんが外に連れ出したほど気迫の溢れた演奏が展開されてゆきました。
オーケストラ創設3年目でマーラーの第5番の演奏に挑戦。 新聞にはそのように採り上げられていたそうです。 興味を持って伺いましたが、冒頭に書いたとおり、管打楽器に圧倒されました。 そのぶん高音弦が薄いのが少々気になりましたけど、全員で25人のヴァイオリン奏者のうち10人がエキストラだというのが辛いところですね。 しかも25人でも絶対的な人数は少ないのかもしれません。 でもそこはヴィオラが奮闘していたのが印象的でした。 トップの人など、腰を浮かさんばかりの大熱演。 パートを精力的に引っ張っていました。 中音弦が豊かに鳴るオケは聴いていても安心感を覚えます。 これは摩耶響の特筆すべき点だと思いました。 あと嬉しかったのが有名なアダージョのあとの第5楽章へのアタッカ。 ここが大好きなんですが、この演奏でもアダージョの弦楽器の響きが静かに消えたあと、ホルンがパァ~ンと鳴り、まずこの一音の響きが決め手なんですけど、これが素晴らしかった。 そして更にそれに続く木管楽器、旋律を歌い廻してゆくあたりなど朴訥とした感じも出ていてよかったですね。 とにかくこの後も気迫溢れるマーラーの演奏に耳を離すことができませんでした。
なおこれに先立って演奏されたワーグナーの「ジークフリート牧歌」、端正で爽やかな演奏でした。 颯爽と纏めたような感じかな、個人的にはもうちょっとうねるような響きも欲しかったけれど、今日の主役はマーラーですものね。 マーラーの前の小手調べとしては集中力の高い演奏でした。
最後にこのオーケストラ、小さな子供がいてオケに入るのをためらっている人のために練習時に託児を行っているそうです。 だから演奏会も中学生以下は無料で、未就学児童もOKなんです(保護者同伴の上、周りの方への配慮をお願いしているのは当たり前のことですものね、子供を抱えて飛び出したお父さん大変でしたね)。
今回の挑戦、そんなオケの皆さんにとっても素晴らしい経験になったのではないでしょうか。 お疲れさまでした。 そして今後のご活躍も期待したいと思います。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060625.htm
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June 24, 2006
2006年6月17日(土) 18:00 吹田市文化会館メイシアター大ホール
ベルリオーズ: 序曲「ローマの謝肉祭」op.9 (*)
ミヨー: バレエ音楽「屋根の上の牛」op58-2 (*)
ベルリオーズ: 幻想交響曲 op.14
(アンコール)ベルリオーズ: ラコッツィ行進曲
指揮: 米山 信(*)、新谷 武
<感想>
密度の濃い響き、響きの角が取れた大人の雰囲気のする演奏会でした。
今回の吹響定期は、苦手なフランス音楽プログラム。
それでも最初と最後のベルリオーズは耳馴染みがあるんですけど、ミヨーのバレエ音楽「屋根の上の牛」は、オケが纏まりなく緩いのか曲がそもそもそんなのか判別つかず・・・
でも後半、緩みが消えたような気もしましたけどね、とにかく明るいサンバのリズムの部分を中心に楽しみました。 ラッパ、軽快でとてもカッコ良かったですよ。
指揮の米山さんも、いつもより多く動いて大変そうでした。
最初の「ローマの謝肉祭」序曲、こちらも米山さんの指揮ですが、冒頭こそズバっと切り込むスピード感で惹き込みましたけど、響きの角を綺麗にとって纏まりのよい演奏はホント上質。
いつもどおり勢い込まず、安心して聴き進められる充足感のある演奏でした。
そしてメインの幻想交響曲。 こちらは新谷さんの指揮でいつもながら大きな振りでグィグィと引っ張ります。 第4楽章の断頭台への行進では、期待通り主題を繰り返して下さいました。 でも意欲的な動作ではあるものの、出てくる音楽は、響きに充足感があって集中力の高いもの。 ここでも勢い込んだところはなく、第4、5楽章などテンポをちょっと遅めにとった密度の濃い演奏でした。 学生オケやOBオケならば、突っ走って勢いで勝負、みたいな部分も、じっくりと構えて勝負しているような感じ。 いいですね、こんなの好きです。
惜しむらくは、第5楽章にはアタッカで入って欲しかったことと、第2楽章はもっとテンポを落として欲しかったことかな。 前者はオケの体力を考えてのことでしょうし、後者はバルビローリの演奏に感化されている戯言なんで無視してください。
とにかく、大人の演奏を楽しませていただきました。 皆さん、お疲れさまでした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060617.htm
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June 04, 2006
2006年5月28日(日) 14:00 吹田市文化会館メイシアター中ホール
ブリテン: シンプル・シンフォニー op.4
ヘンデル: 合奏協奏曲第6番ト短調 op.6-6
早川正昭: バロック風日本の四季より「春」
モーツァルト: 交響曲第40番ト短調 K.550
(アンコール)モーツァルト: ドイツ舞曲 K.605-3
指揮: 木村俊明
<感想>
理詰めで音楽を聴いたり演奏するのとは違う、音楽の楽しみを感じた演奏会でした。
団員の方はロマンスグレーの方がほとんどで、さすがに速いパッセージには身体がついてゆかないような場面もありましたけれど、ゆったりとして叙情的な部分になると、人生の年輪を感じさせて心に沁みるアンサンブルに酔いました。
またヘンデルの合奏協奏曲などのソロでは、齢を重ねていても瑞々しく艶やかな響き。 そして何より控えめなのがよかったですね。 我ここに在り、のような主張は皆無。 演奏後に指名されて立たされても、はにかんでいらっしゃるのを拝見すると、いくつになっても音楽を楽しめていいなぁ~ と思えた演奏会でもありました。
中でも素晴らしかったのは、早川正昭作曲の「バロック風日本の四季より『春』」。
第1楽章に滝廉太郎の「春」、第2楽章には日本古謡の「さくらさくら」、そして第3楽章には岡野貞一の「春が来た」を主題に合奏協奏曲形式で纏めた作品ですが、演奏者の共感も大きいためでしょうね、春のやわらかな陽光を感じさせて、聴いていると伸びやかな気持ちになりました。
そしてメインのモーツァルトの交響曲第40番もまた、モーツァルトを愛する心が伝わってくるような演奏。 気持ちを乗せて丁寧に響きを重ねたモーツァルトですが、熱っぽくもありました。 ここでは木管アンサンブルが美しかったことも特筆しておきたいですね。
なおコスモリバティとは、COSMOS(宇宙)とLIBERTY(自由)の合体造語だそうで「自由な時間に気宇壮大な夢を見て人生を楽しむ」という意味でネーミングされたそうです。
このような人生の諸先輩方を見習わなくては・・・
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060528.htm
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May 20, 2006
2006年5月14日(日) 14:00 やまと郡山城ホール
ベートーヴェン: 交響曲第5番ハ短調op.67「運命」
ベートーヴェン: 交響曲第7番イ長調op.92
指揮: 関谷弘志
<感想>
第1回目の定期演奏会、いきなりベートーヴェンの交響曲第5番「運命」に挑みましたが、しっかりとした造形観を持ち、落ちついた音楽に聞き惚れました。
指揮者の関谷弘志さんが振られた「運命」を聴くのはこれが2回目。
前回と同じく、解釈としてはとりたてて変わったことはしていないようなのですが、推進力があって聴き手をぐいぐいと音楽の中に惹き込んでゆく演奏もそのままでした(ちなみに前回はプロオケで聞きました)。
弦楽器は通常配置ながら、左右に振り分けられたホルン(左)とトランペットとトロンボーン(右)との対比、またアグレッシヴに弾くコントラバス(右)と常に冷静で的確なティムパニ(左)の対照も印象に残りました。 またどの楽器も同じ音色に統一されていたことも特筆しておきたいところです。 落ち着いて、しっかりとした「運命」、気持ちもよくのった素晴らしい演奏で、演奏終了後のブラボーも掛け値なし。 魅了されました。
続く交響曲第7番、こちらの演奏もまた同傾向だったのですが、さすがに交響曲が2曲続いて僕にも疲れも出てきたのかもしれません。 また響きに耳が馴染んでしまったのかもしれませんが、何故かいまいちのめり込むほどには至らず(ごめんなさい)。 もちろん演奏者の方にも疲れがあるのでしょうね、第4楽章にはアタッカで入って欲しかったのですけどインターヴァルがありました。 それならばとフィナーレでのアマオケ特有の我を忘れるほどの燃え上がりを期待したのですが、端正というか関谷さんについてゆくのがやっとといった感じも受けました。 でもオケのポテンシャルが高いからこそ、このようなことも言いたくなる、そんなしっかりとした演奏でした(生意気ですみません)。
なおアンコールはなく、この2曲に賭けた演奏会。 この潔さもまたいいもんですね。 ということで早くも次回を期待したいと思っています。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060514.htm
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April 30, 2006
2006年4月23日(日) 16:00 ザ・シンフォニーホール
ベルリオーズ: 序曲「ローマの謝肉祭」作品9
ド・ホン・クァン: ベトナム狂詩曲
ファリャ: バレエ音楽「恋は魔術師」(*)
伊福部昭: シンフォニア・タプカーラ(1979年改訂版)
(アンコール):伊福部昭: SF交響ファンタジー第1番
独唱: 腰越満美(S)
指揮: 本名徹次
<感想>
芦響のいずれも巧い演奏の中でも、伊福部昭の演奏は一段とレベルが違っていました。
気迫というか、意気込み、共感といったものがびんびんと伝わってきた演奏でした。
その「シンフォニア・タプカーラ」の冒頭、1979年の改訂で付け加えられたノスタジックな序奏に北海道(蝦夷)の大地を感じました。 そして主題の民族的なリズム・パターンの繰返し。
どこかゴジラのテーマにも似たリズムに、ぞくぞくっと。 そしてこのまま最後まで、ぐぃと胸ぐらを掴まれたまま、一気に最後まで聴き通した、そんな感じでした。 オケから湧き上がってくる気迫のようなものが、これまでに演奏された曲とは段違いでした。
なおアンコールも、同じく伊福部昭の「SF交響ファンタジー第1番」、しかも全曲。 この演奏には、今年亡くなった伊福部さんへの追悼の気持ちが滲み出ていました。 それが聴き手のこちらにも伝わってきたのでしょうね、冒頭のゴジラの動機から間奏曲と聴き進むうち、何故か涙があふれてきそうになって困りました。
大げさになるかもしれませんが、これらは本名さん指揮による芦響にしかできない音楽じゃないか、そんな風にも思えた演奏でした。 芦響の演奏は、いつもながら技量のみならず、伝わってくるもののレベルが違うように感じざるを得ません。
こんなにも素晴らしい伊福部さんの演奏、しかも2曲も聴けたとても幸せな演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060423.htm
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April 09, 2006
2006年4月8日(土) 19:00 京都府立長岡京記念文化会館
ショスタコーヴィッチ: 祝典序曲
J.シュトラウスII世: 「千夜一夜物語」より「間奏曲」
リムスキー=コルサコフ: 交響組曲「シェヘラザード」
(アンコール)チャイコフキー: バレエ「くるみ割り人形」より「トレパーク」
指揮: 井村誠貴
<感想>
同志社女子大学音楽学科卒業生による女性だけのオーケストラ、女性らしい柔らかでしなやかな演奏かと思いきや、集中力の高いキレの良い響きでぎゅっと締まった演奏に驚きました。
いわゆる同門の人たちが集まっているからでしょうね、纏まりの良さが目立っていました。 特に弦楽器では、弓の上げ下げが綺麗に揃っています。 しかも素早い切り返しでサクサクと曲を進めてゆくのが圧巻でした。 結成記念演奏会ということで気合も入っていたと思いますが、清潔な響きが力を持って迫ってくる、そんな感じがしました。
幕開けのショスタコーヴィッチの祝典序曲の冒頭から気合が漲っていましたね。 ぎゅっと引き締まった演奏にはキレがあり、最高潮の達しても響きの透明感が全く損なわれません。 オケとしてのポテンシャルの高さをよく示した演奏でした。 ただし座った位置が後方だったので、左右に振り分けられた別働隊の演奏によるステレオ効果を十分に楽しめなかったのは残念でした(自分のせいですけど)。
続いて演奏されたシュトラウスの千夜一夜物語から間奏曲。 この演奏も綺麗によく揃った弦のアンサンブルが特徴的でした。 一点一画を疎かにしない演奏姿勢に、中間部のゆったりとしたワルツの部分など、かえって伸び伸びと演ってもいいんじゃないか、などと感じたりもしましたけれど(生意気ですみません)。 とにかく気合の入った整った演奏に聞き入りました。
そしてシェヘラザード、この演奏もこれまでの演奏から十分に予想されたとおり、集中力の高い見事な演奏でした。 コンミスの野村朋子さんの独奏は、凛として輝きのある響きが魅力的。 綺麗な音色に魅了されました。 前半はインテンポで確実に進め、後半ではメリハリをつけて進めていたように思いましたが、いずれも常に縦の線を綺麗に揃えて進んでゆくオケの演奏には舌を巻きました。
ソレイユとはフランス語で太陽とのこと。 春の暖かな陽射しを想像していましたけど、北海道の真夏の太陽のように透き通った熱さを感じた演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060408.htm
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April 08, 2006
2006年4月2日(日) 14:00 やまと郡山城ホール・大ホール
サン=サーンス: 歌劇「サムソンとデリラ」より「バッカナール」
ビゼー: 交響曲ハ長調
ビゼー: 「カルメン」組曲より
「闘牛士」「アルカラの竜騎兵」「間奏曲」「アラゴネーズ」
ラヴェル: 「ダフニスとクロエ」第2組曲
ラヴェル: ボレロ
(アンコール)オッフェンバック: 喜歌劇「天国と地獄」序曲
(アンコール)ヨハン・シュトラウス: ラデツキー行進曲
指揮: 安野英之
<感想>
今回はフランス音楽プログラム。 しかも副題が「フランス音楽の情熱と愛」。 そのとおり冷静な演奏ながらもとても熱い演奏会でした。
外は生憎の雨でしたけど、そんな湿っぽさなどどこ吹く風、そんな感じの生き生きとした演奏の数々を楽しみました。
まずは冒頭の「バッカナール」からエキゾティックな響きが全開。 しかも落ち着いた音色で統一されたオケの響きが素晴らしいですね。 しかも最後はぐいぐいと盛り上げていったのをスパっと止め、残響がホールに残った見事な演奏でした。
続くビゼーの交響曲、これも軽やかさと明るさを前面に出しながらも、決して勢い込まず、丁寧な曲の運びが印象的な演奏でした。 低弦の響きが常に心地よく響いてきたのが何よりよかったですね。 第1楽章のホルンのソロも見事でした(某オケでは派手にコケて、しかも2回、ハラハラしてましたけど難なくクリアしました)
休憩を挟んでの「カルメン」組曲、お馴染みの曲ですが、機動力のある締まったオケの響きに各ソロの妙技もあって、わくわくさせられました。 軽く考えがちな曲ですけど、しっかりとした演奏は聴き応え充分。 大いに楽しめました。
ラヴェルの「ダフニスとクロエ」第2組曲、これまでとは一転して漂うような表現による演奏で開始。 冒頭のクールな響きは現代音楽のようでもありました。 フルートのソロが凛としていて素敵でしたし、栄嶋さんのソロもしっとりとしていたのが印象的。 そして最後は急速に盛り上げ、タイトな響きを交錯させてのクライマックスは迫力ありました。
最後のボレロは、各ソロ奏者の方の思いが伝わってくるような素晴らしい演奏でした。 確かに微妙な感じで、おやっと思う場面もありましたけど、奏者の演奏にかける思いが勝っているのでしょうね、曲がまったく動じないところが素晴らしいですね。 そして良く纏まったアンサンブルが徐々に熱くなりますけれど、決して勢いに任せたりせず、堂々としたフィナーレを形成。 聴いているこちらの方が熱くなりました。 素晴らしい演奏に大きな拍手を贈りました。
とにかく巧いオケですね。 満たされた気持ちで会場を後にしたのですが、そのとき雨がまだ降っていることに気付くほど、雨のことなどすっかり忘れてしまうほどの熱い演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060402.htm
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March 11, 2006
2006年3月5日(日) 14:00 同志社女子大学・新島記念講堂
モーツァルト: 歌劇「フィガロの結婚」全4幕(日本語上演)
演出・音楽指導:坂口茉里
音楽指導:中村利男
衣装:岸井克己
アルマヴィーア伯爵:三原 剛
フィガロ:井原秀人
ドン・バルトロ:雁木 悟
ドン・バジリオ:松岡重親
ドン・クルツィオ:平松実留
アントニオ:伊藤 正
<4回生オペラクラス配役>
伯爵夫人:北川侑依(2幕)
田中美央(3・4幕)
スザンナ:十河加名(1・4幕)
山崎 愛(2幕前半)
金 一恵(2幕後半)
山中綾子(3幕)
ケルビーノ:上茂優子(1幕)
上山祐未子(2幕)
中村友美(3・4幕)
マルチェリーナ:洲崎亜矢
バルバリーナ:真田知香子
花娘・村娘:3回生オペラクラス(19人)
澤井志津香、浅野靖世
村の若者:大阪音楽大学有志(8人)
管弦楽:同志社女子大学音楽学科管弦楽団有志
チェンバロ:松浦亜季(卒業生)
指揮:井村誠貴
<感想>
同志社女子大学オペラクラスの卒業公演、今回も充実した公演を楽しみました。
昨年は他の演奏会とバッティングしてしまいましたが、今回は家族帯同(一家4人)で新島記念講堂に伺いました。 実は、演劇をかじった我が奥さん、演技にはかなりウルサイんです。 しかもちょっと歌も習っていた時期もあって反応が気になりましたけど、「面白かった〜」と言わしめた公演でした。
なお我が奥さんが言うのには、主役が喋って場面が止まったとき、他の配役の誰もが、例えば笑った表情ならそれをそのまま全員がピタっと止めて主役を引き立てている、とのこと。 なるほどね。 蛇足ながら、随分以前(20年以上前)、奥さんが関西歌劇団の公演を見たときには演技が下手でたまらなく、日本人のオペラに失望したんだそうです。
同じ大学という環境で、同じ先生について勉強されたからでしょうけど、配役が幕毎に代ったりするのですけれど、全くといっていいほど違和感がありませんでしたし、とにかく皆さん、歌がとても巧い。 それに演技がしっかりしているのだから、大いに楽しめました。 いい公演だったと僕も思いましたよ。
とにかくこの「フィガロの結婚」、あたりまえながらモーツァルトの音楽が「てんこもり」ですものね。 オペラを支えるオケもまた素晴らしかったことを付け加えておきたいと思います。 特に第4幕など、舞台とオケとが一体になった盛り上がり。 やっぱりオペラはナマ公演が最高だなぁ、と感じたしだいです。
繰り返しになりますが、出演された方々、皆さんそれぞれ良いところがあって楽しめましたし、また関西のトップクラスの男声陣の方々と堂々と渡り合っていて、見ごたえがありました。 出演されたオペラクラスの皆さんにとっては、得がたい貴重な経験になったと思いますし、見て聴いている客席の我々にとっても、見ごたえ聴き応えのあった公演でした。 満足しました。 皆さんお疲れさまでした。
最後に、我が奥さんのお気に入りは・・・、バジリオとアルマヴィーヴァ公爵。 なかでもバジリオの演技にはハマってしまったようです。 帰り道もひとしきりその話題でした。
来年もまた機会が合えば一緒に伺いたいと思っています。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060305.htm
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March 08, 2006
2006年3月4日(土) 18:00 いずみホール
大澤壽人: 交響曲第2番(1934)
大澤壽人: 「"さくら"の声」ソプラノとオーケストラのための(UNE VOIX A "SAKURA")(1935)
大澤壽人: ピアノ協奏曲第2番(1935)
独唱: 腰越満美(S)
独奏: 三輪 郁(p)
指揮: 本名徹次
<感想>
本名徹次さんが音楽監督と務めるオーケストラ・ニッポニカ。
いつもながら本名さんの指揮される演奏は、聴いているこちら側にまで、身が引き締まるような真摯さを感じさせます。 月並みな言葉ながら、いい演奏会でした。
初めて聴く曲ばかりなので、曲や演奏についてとやかく言えようもなく、表現に困ってしまいますが、英語なら interest という言葉になるのでしょうか。
個人的には、最後の「ピアノ協奏曲第2番」(1934)が一番面白く聴けました。 ボストン時代の経験からかな、どこかジャスの香りがしたのは気のせいでしょうか。 またラヴェルやガーシュウィンなどの協奏曲にも、似ているとは思わないのですが、どこか近い雰囲気を感じました。 とにかく、リズミックでキレ味良い独奏は聴いていて気持ちよかったですし、またオケも充実した演奏で盛り上げていて、食い入るように聴きました。
「「'さくら'の声」ソプラノとオーケストラのための」(1935)は、お馴染みの「さくらさくら」をモティーフにした作品。 確かに日本的はあるのですが、インターナショナルな音楽として洗練された歌曲ですね。 最後はオケと声楽が渾然一体となり、とても面白く聞けました。
今回の演奏会の中では、聴き手にとって一番近しいものを感じたこともあり、会場のウケは一番よかったのではないでしょうか。 黒澤映画に出てくるような音楽・・・そうかもしれません。
冒頭の「交響曲第2番」(1934)は、意気込みを感じた音楽でした。 寄せては返す喧騒の響きと柔らかな響き。 延々とこれが繰り返されて発展してゆき、なんとなく音楽のパッチワークのような印象も受けましたが、先取の気質があふれ、理知的な感じがしました。
指揮者の本名さん、いずれの曲でもそうなのですが、いつもの器械体操みたいな指揮ぶりで交通整理をします。 この曲でも終始キレのよい動きで演奏を纏め、時に揺らせたりもしていましたけど、オケもかなり気合の入った演奏で指揮に応えていました。
なお今回の演奏会は、1935年11月8日のパリ初演時の演奏会の再現となっていて、日本でも60数年ぶりの再演だそうです。
このような貴重な機会に立ち合えたこと、本当に感激しながら聴いていました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060304.htm
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March 04, 2006
2006年2月26日(日) 14:00 京都府長岡京記念文化会館
モーツァルト: 歌劇「魔笛」序曲
ドヴォルザーク: チェロ協奏曲ロ短調op.104
(アンコール)不明(チェロ独奏曲)
シューマン: 交響曲第4番ニ短調
(アンコール)ドヴォルザーク: スラヴ舞曲集第2集より第2番
独奏: 加藤文枝(vc)
指揮: 川嶋雄介
<感想>
気鋭の指揮者と気鋭のオケによる素晴らしい演奏会でした。
個人的に大好きなシューマンの交響曲第4番、この素晴らしい演奏に痺れました。
シューマンらしい響きの重ね方、荘重さ、重厚さとはちょっと違う、もやもやっとしたした感じが終始よく出ていましたね。 決してユルい演奏ではありません。 弦楽アンサンブルは緻密です。 各パートの分奏がとてもしっかりしていて、特に後半楽章ではコントラバスが芯になっていたのが印象的でした。
管楽器では、ホルンの斉奏が常にタイトでカッコ良かった。 またトロンボーンは響きを割りそうな手前まで力強く吹いて迫力ありました。 もちろん木管楽器のチャーミングな呼応も素敵、打楽器は的確でキメ所でのインパクトが見事。 とても集中力の高い演奏で、シューマンらしい清新さ、理知的な響きを持った演奏に大感激しました。
中プロのドヴォルザークのチェロ協奏曲は、端正に纏めた演奏には清涼感がありました。
東京芸大1年在学中の加藤文枝さんによる独奏。 プログラムによると今回が記念すべき初演とのことで、道理で清々しい演奏となっていました。 ただ、個人的にはもっと踏み込んで欲しいとか、歌わせて欲しいなんて思う場面もありましたけれど。 でも技巧的なパッセージを安定したテクニックで難なく弾きこなしたあたり、将来が嘱望される逸材ですね。 ルックスも可愛らしいし、これからが大いに楽しみです。
そして冒頭のモーツァルトの「魔笛」序曲。 小気味よさ、キレ味のよい演奏に惹かれました。 シューマンと同様、この演奏も分奏がしっかりとしていて、そして何より、この演奏会がいい演奏会になることを予感させるのに十分。 わくわく感を漂せて、まさしく序曲としてふさわしい演奏でした。
ところでこのオケ、高音弦奏者の激減による転換期にきているようです。 でもこれら素晴らしい演奏に、更なる飛躍をして欲しいと願いつつ、熱い拍手を贈らせてもらいました。 末永く活動を続けて欲しいと願っています。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060226.htm
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February 26, 2006
3月に、京阪神などで開催されるアマオケ関連の演奏会について投稿します。
まだまだあると思いますけど、気付いたところで、個人的に興味あるところをピックアップしております。
この他にもありましたら、本家サイトの掲示板やコメントにて投稿をお願いします。こちらにも転載したいと思います。
※[2/26] 3/4:オーケストラ・ニッポニカ 大澤壽人 交響作品個展(大阪公演) を追加しました
いざ、出発!!
3/4:オーケストラ・ニッポニカ 大澤壽人 交響作品個展(大阪公演)
3/5:同志社女子大学オペラクラス公演
3/21:ニューフィルハーモニック大阪 第9回定期演奏会
3/26:関西医科学生交響楽団 第13回定期演奏会
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February 19, 2006
2006年2月12日(日) 14:00 尼崎アルカイックホール
ワーグナー: 歌劇「リエンツィ」序曲
ベートーヴェン: 交響曲第9番ニ短調「合唱」op.125(ベーレンライター版)
独唱: 日紫喜恵美(S)、福原寿美枝(A)、松本薫平(T)、大谷圭介(Br)
合唱: ソノリテ記念合唱団
指揮: 井村誠貴
<感想>
一言、素晴らしい演奏会でした。
前日の井村さんから届いた様子では体調不良とのことでしたけど、「リエンツィ」序曲の冒頭からたっぷりとしたワグナーの音楽を堪能。 重厚さに柔らかさがあり、勇壮でいて軽やかさもあるドラマティックな音楽でした。
トランペットの人、よかったですよ。 あの単音、単純なだけかえって大変なんですよね。 オケもまたよく整ってましたし、ぎゅっと締まった音楽、聴き応えありました。 ワクワクしてくるような感じ。 演奏後にはブラボーもかかって、確かに素晴らしい演奏でしたけど、逆にいきなりこんなに充実した音楽していいの・・・って思えるほどでした。
そしてメインの第九、それが杞憂だとわかりました。 起伏に富んだ素晴らしい演奏でした。
一言でいうならば、とても熱い第九、だったのですけれど、抑えるべきところ、丹念に響かせるところ、いずれもまったく流れを絶やすことなく連綿と歌い継がれていたのが特徴的です。 そして終楽章は、高く熱く燃えました。 合唱団の熱い響きがホール内に充満して感動的。 やっぱりこの曲は合唱のためにあるんだなぁ〜 と思うほど。 もちろん、そこに至るまでのオケも素晴らしかった。 何より分奏がしっかりしていて、対抗配置にした効果もよく出ていたと思います。 とにかく皆さんすごく気合がこもってて、譜面をめくるバサッという音が時に2階席後方でもハッキリ聞こえるほどでした。 素晴らしい演奏に惹き込まれてしまい、あまり細かな部分を覚えていないほど。 これは幸せなことですね。
エンディングの井村さん、全力投球で物凄いスピードで畳み掛け、圧倒的な迫力で全曲締め上げました。 全員が一致団結した第九、それを締めくくるのに相応しい熱い演奏に感動しました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060212.htm
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February 11, 2006
2006年2月5日(日) 14:00 京都府長岡京記念文化会館
ドヴォルザーク: 交響曲第9番ホ短調op.95「新世界より」
J.シュトラウスJr.: 喜歌劇「こうもり」序曲
ビゼー: 「カルメン」第1組曲
J.シュトラウスJr.: 美しく青きドナウ
アンコール: ドヴォルザーク: スラヴ舞曲第1番
アンコール: L.アンダーソン: 舞踏会の美女
アンコール: J.シュトラウス: ラデツキー行進曲
指揮:湯浅篤史
<感想>
ちょっと遅めの「ニューイヤーコンサート」形式での演奏会。
いきなり新世界交響曲で幕を開け、休憩後に「こうもり」序曲、「カルメン」第1組曲、「美しく青きドナウ」というちょっと変わった構成です。 しかもアンコールが3曲もつくという盛り沢山な内容に、ほぼ9割近く埋まっていた客席は大満足でした。
いつもは古典派の演奏をされているそうですが、新年、新たな夢と希望をもって「新世界」を演奏して一年のスタートを切る、とパンフレットに書かれていました。 確かにその言葉どおり、力強い意志を感じさせた演奏でした。 指揮者の湯浅篤史さん、縦振りが基本でぐぃぐぃと曲を進め、しかも要所では両手を下にぐいっと押さえ込むようにして力を漲らせてましたね。 本当に気合十分な新世界の演奏でした。
休憩後の「こうもり」序曲、こちらはゆったりと進めてましたけど、やはり要所では力をこめた演奏で聴き応え充分。 時に大きくルバートをかけて止めたりして、メリハリつけてました。
「カルメン」第1組曲、これまでの演奏と違って瑞々しい響きが特徴的でしたね。 弦楽器が艶やかに鳴って、管楽器も気持ちよかったなぁ。 個人的にはこの演奏が一番気に入りました。 なんたって楽しかったですものね。
「美しく青きドナウ」ってアンコールかな〜と最初は思ってましたけど、これが本プロのラスト。 この演奏も時に大きくテンポを揺らしながらメリハリをつけてました。 最後はゆったりと歌うように纏めて幕。
そしてこのあと、なんと3曲のアンコールも楽しませていただいて、本当に幕となりました。 この間に客席を立つ人はほとんどおらず、音楽を楽しみ暖かい拍手が途切れることなく続きます。 明るい雰囲気のいい演奏会でしたねぇ。
続々とお客さんが詰め掛け、最終的には客席は9割ほど埋まっていたでしょうか。 子供さんや年配の方も多く、皆さんとともに、気合のこもった演奏を大いに楽しませていただきました。 明るい雰囲気のいい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060205.htm
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February 04, 2006
2006年1月29日(日) 14:00 神戸文化ホール・大ホール
ドビュッシー: 小組曲(管弦楽編曲版:ビュッセル編曲)
ファリャ: バレエ組曲「三角帽子」
ドヴォルザーク: チェロ協奏曲ロ短調op.104
アンコール:失念(チェロ独奏曲)
アンコール:ドヴォルザーク: スラヴ舞曲第1番
独奏:河野文昭(vc)
指揮:大河内雅彦
<感想>
いつもながら超満員の客席で、誠実な演奏を楽しませていただきました。
個人的には一番最初に演ったドビュッシーが新鮮でよかったですね。 日頃フランス音楽を聴かないこともあるのですけど、人数を絞り込んだオケで明るく軽やかでいて、漂うような演奏に魅了されました。
続く三角帽子、一転して弦楽器が 14-16-11-14-8 となった大編成オケでの演奏でしたけど、派手さを抑えた好演でしたね。 大河内さんの指揮によく付いていったなぁという感想もあります。 真摯なオケに拍手。
そしてメインのドヴォルザークのチェロ協奏曲、こちらも大編成のオケを従えての河野文昭さんの真摯なチェロの演奏。 オケはここでも誠実なバックを勤めていました。
ただ、2,000名も入る大ホールでの演奏ですから、音量は充分にありましたけど、ちょっと平板な感じに聴こえたようにも感じたりもして、1階席の前の方の席だと印象はもっと変ったでしょうねぇ。 残念なことをしました。 それでもオケとぴったりと息の合った演奏を充分に楽しみました。
いずれにしても、今回は大河内雅彦さんの指揮のもと、どの曲もとてもよく纏まった演奏でしたね。 義理と人情のオーケストラ、KCOらしい誠実な演奏に、会場内は終始暖かい雰囲気に包まれ、とてもいい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060129.htm
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January 25, 2006
2006年1月22日(日) 14:30 都島区民ホール
フュチーク: 剣士の入場(雷鳴と稲妻)
カーター: 交響的序曲
北原白秋/作詞、山田耕筰/作曲、長瀬敏和/編曲: かやの木山(*)
文部省唱歌、中村啓二郎/編曲: 冬景色(*)
服部良一ヒット曲メドレー(服部良一/作曲、小島里美/編曲):
湖畔の宿 〜 銀座カンカン娘 〜 山寺の和尚さん 〜 蘇州夜曲 〜 懐かしのボレロ 〜 一杯のコーヒーから 〜 青い山脈
松田聖子ラブリーコレクション(山下国俊 編曲):
赤いスイートピー 〜 夏の扉 〜 SWEET MEMORIES 〜 風立ちぬ 〜 青い珊瑚礁 〜 あなたに逢いたくて- Missing You -
映画「ハウルの動く城」から(谷川俊太郎/作詞、木村 弓/作曲、中村 啓二郎/編曲): 世界の約束(*)
映画「ハウルの動く城」から(久石 譲/作曲、小島里美/編曲): 人生のメリーゴーランド
Dan Balan/作曲、山里佐和子/編曲: 恋のマイアヒ
宮川彬良/作曲、山里佐和子/編曲: マツケンサンバIII
やなせたかし/作詞、いずみたく/作曲、永野慶作/編曲: 手のひらを太陽に
アンコール: マツケンサンバII
独唱/司会: 大槻温子
指揮:井村誠貴
<感想>
ふっと思い立って、都島区民センターの新春コンサートに行ってきました。
お目当ては、井村誠貴さんが指揮される大阪市音楽団の演奏会ですが、期待どおりの楽しい演奏会でした。
個人的には、服部良一ヒット曲メドレーがよかったですね(湖畔の宿 〜 銀座カンカン娘 〜 山寺の和尚さん 〜 蘇州夜曲 〜 懐かしのボレロ 〜 一杯のコーヒーから 〜 青い山脈)。 懐メロ好きですもん。
小さい頃、親といっしょにコタツでゴロゴロしながらTV(昭和30年代の後半ですから、もちろん真空管式のモノクロTVですね)で耳にしたんだよな〜 なんて思いながら聴いてました。
会場に多くいらしたおじぃちゃん・おばぁちゃんたちも喜んでらしたのではないかな。
そしてアンコールの「マツケンサンバ2」で最高に盛り上がりましたね。
これが今年最初の演奏会となりましたけど、とてもしっかりした演奏、しかも楽しい雰囲気で、大いに楽しませていただき、幸先の良いスタートを切らせてもらいました。
今年も楽しい演奏、いっぱい聴こうって決意を固めて会場を後にしました。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060122.htm
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December 28, 2005
2005年12月25日(日) 14:00 伊丹市立文化会館・いたみホール
チャイコフスキー: バレエ音楽「くるみ割り人形より」(*)
小序曲、行進曲、パ・ド・ドゥーこんぺい糖の精の踊り、
トレパーク(ロシアの踊り)、チョコレート(スペインの踊り)、
パ・ド・ドゥー序奏、お茶(中国の踊り)、あし笛の踊り、花のワルツ
マーラー: 交響曲第1番ニ長調
アンコール: L.アンダーソン: クリスマス・フェスティヴァル
指揮:船曳圭一郎、北野洋平(*)
<感想>
溌剌とした「くるみ割り人形」、タイトによく締まった「巨人」、このオケを始めて聴かせていただいたときには、ここまで成長するとは正直思いませんでした。 しかも、このオケの特長である誠実な演奏がそのまま残っていることも感動を大きくする要因でした。
「くるみ割り人形」は、団内指揮者として今回始めて指揮台に立った北野さんの指揮でしたが、とても始めてとは思えない、堂に入った指揮ぶり。 しかもとても気持ちの良い演奏だったのは、仲間との一体感があったからでしょうね。 締めるべきところはしっかりと締め、歌うべきところは歌い、演奏している皆さんも実に楽しそうでした。 これがオケ千らしい演奏といっていいでしょう。 しかも後半、オケもノッてきて、タイトに締まった演奏となって聴き応えも充分。 クリスマスには「くるみ割り人形」、そんな暖かな感じのする演奏を満喫しました。
マーラーの「巨人」、こちらはオケ千として始めて招聘されたプロ指揮者である船曳さんの指揮。 かっちりと纏まった「巨人」でした。 船曳さん、もっと感興に任せた指揮かと思ったのですが、ちょっと遅めのテンポ設定とし、基本的にインテンポでぐぃぐぃと曲を進めてゆきました。 オケもそれによく応えて見事。 抑制がよく効いて締まった演奏なのですが、クライマックスではオケの底から湧き出るような響きを出して聴き応え充分です。 オケの一体感から醸成されてくる響きですね。 そしてまたその演奏から、朴訥さや誠実さが滲み出てくるような感じもします。 数多くこの曲の演奏を聴いてきましたが、オケとしての一体感と、朴訥さや誠実さが両立している演奏って、そんなにあるように思えません。 オケ千ならではの演奏だったのではないでしょうか。 今後の活躍を期待させた素晴らしい演奏でした。
素晴らしい演奏で今年を締めくくることができました。 皆さんお疲れさまでした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20051225.htm
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December 23, 2005
2005年12月18日(日) 14:00 大和郡山城ホール・大ホール
ヴェルディ: 歌劇《シチリア島の夕べの祈り》序曲
シューマン: 序曲、スケルツォとフィナーレ 作品52
ブラームス: 交響曲第2番ニ長調 作品73
アンコール: ブラームス: ハンガリー舞曲第6番
指揮:小崎雅弘
<感想>
新鋭の小崎さんの指揮のもと、いずれの曲も集中力の高い演奏でした。
小崎さん、始めて聴かせてもらう指揮者ですが、その指揮は縦振りが基本、ぐいぐいとオケを進めてゆく感じですね。 振りは藏野さんと似ているかもしれません。 ただし音楽の解釈はよりストレートといった感じだったでしょうか。 若々しくてシャープでタイトな音楽造りだったと思います。 オケも集中力を高めて、小崎さんの指揮に合わせて演奏しきった、そんな感じを受けました。
最初の「シチリア島の夕べの祈り」、とてもよく締まった演奏でした。 スペクタクルといっても良いような感じで盛り上げていたのが印象的でした。 余計な贅肉はなく、カチッと纏まった演奏は、聴き応えがありました。 演奏後にブラボーの声がかかったのも頷けました。
シューマンの「序曲、スケルツォとフィナーレ」も、シャープでタイト、こちらもしっかりとして、見通しの良い演奏でした。 弦の分奏もバシッと決まっているし、管楽器もよく統制されているといった感じ。 ただしフィナーレなど、フーガのように旋律を楽器間で回していったり、ユニゾンで演奏するときなど、かえってよく揃っているのはシューマンらしくないんじゃないか、とか、もっと思索的な感じじゃないのかなぁ、なんて思ってしまいました。 よく曲も知らないのに、印象だけですけど、間違っていたらごめんなさい。
メインのブラームスの交響曲第2番、こちらもシューマンと同傾向。 スマートでシャープで纏まりの良い演奏でした。 ただし、こちらは各パートの響きを重ね、組み合わせた音楽はまさしくブラームス。 しかも聴いていると、「あっ、こんな楽器にこんな音形があったんや」という発見もあったりして、日頃よく耳にする音楽なのですけど、興味深く聴くことができました。 こんな書き方をすると、解剖学的な冷たい演奏のように思われるかもしれませんが、弦楽器では中低弦がしっかりと曲を支え、がっしりとした構成感のある素晴らしい演奏です。 響きは若々しいのですが、安心して聴き進んでゆける演奏に満足しました。
じつは風邪をひいてしまい、演奏会に行くまえには、コタツで横になって、何度も寝ては起きてを繰り返してました。 聴き手としてこちらの集中力がガクンと落ちている状態だったのですけど、まったく飽きることなく演奏を楽しませていただきました。 若々しくも誠実な音楽造りが気持ちよかったです。 皆さんお疲れさまでした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20051218.htm
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December 17, 2005
2005年12月14日(水) 19:00 吹田市文化会館メイシアター・大ホール
シベリウス: フィンランディア Op.26 -*
ブラームス: 悲劇的序曲 Op.81 -**
リムスキー=コルサコフ: 交響組曲「シェヘラザード」Op.35
指揮:竹本泰蔵(客演)、織田映子(学生)-*、大塚佑馬(学生)-**
<感想>
「シェヘラザード」の演奏、いずれの場面も素晴らしかったのですが、特にフィナーレに感動しました。 コンミスの独奏(3回生宇田さん)も、ここが何より素晴らしかったですね。 伸びやかさが増し、魅惑的な響きにも磨きがかかって魅了されました。 そして、オケ全体の響きがしっとりとして独奏と絡んで全曲を締めたときには言葉を無くしました。 もう、素晴らしいの一言。 会場内も同様だったのでしょうね。 演奏終了後、ホール内にしばし沈黙が流れてから、しだいに盛大な拍手になる感動的なシーンでした。
指揮者の竹本さん、いつもながら大きな身振りでオケをドライブしましたが、耳当たりの良い柔らかな響きが常に曲を支配しています。 大音量になっても、まったく騒々しく感じませんし、しっとりとさせる演奏であっても華やぎを感じさせて、この曲の魅力を存分に伝えてくれたのではないでしょうか。 もちろんオケも竹本さんの指揮に見事に応えていたことを特筆大書しておきたいと思います。
またこれに先立って演奏された、学生指揮者の織田映子さんによる「フィンランディア」。 この演奏もまた響きがよくブレンドされ、自信に満ちた素晴らしい演奏でした。 織田さんの指揮、ゆったりとしたテンポ設定で、しっかりと拍子をとるオーソドックスな振り。 下手すると、単調に陥るところなんでしょうが、オケから自然と湧き上がるような響きを導き出し、それをコントロールしてブレンドさせる手腕は、本当に素晴らしいものがありますね。 フィナーレでも勢い込むことなく落ち着いて進め、最後は柔らかな響きで纏めたのを、すぱっと切り落とす潔さもまた気持ちの良いものでした。
大塚さんによるブラームスの悲劇的序曲。 タイトな響きで切れ味よく開始したのですが、このあと逆の意味で若さが邪魔をしたのかもしれませんね。 落ち着いて振って、曲を進めているものの、慎重になっていただろうし、堅くなっていたのかもしれません。 淡々と進めてゆき、オケのメンバーも変わらず懸命に演奏しているのですが、なんとなくバランスが悪い。 管と弦の間にも隙間を感じました。 大塚さんが指揮されると、少々事故が多いのも可哀相なんですけどね。 それでもフィナーレは響きに潤いが増し、リズム感も感じられ、充実させてタイトに締めました。 かえって若さの特権でガンガンやったほうが面白かったかもしれませんね。 無責任モードですけど。
とにかく、いつも色々な発見のある関大オケの演奏会、今回も大いに楽しませていただきました。
<詳細>
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December 11, 2005
2005年12月4日(日) 14:30 なら100年会館・大ホール
D.ハウエル編曲: クリスマス・ファンタジー
プロコフィエフ: こどものための音楽物語「ピーターと狼」op.67
ベートーヴェン: 交響曲第3番「英雄」op.55
(アンコール)ベートーヴェン: トルコ行進曲
(アンコール)L.モーツァルト: おもちゃの交響曲
指揮: 今村 能
<感想>
創立18年、第70回定期演奏会。 100年会館中ホールから大ホールに場所を移し、いつも以上に充実した演奏を聴かせてくれました。
特にプロコフィエフの「ピーターと狼」、小学3年生〜高校1年生のキッズメンバーを加えての演奏でしたが、そんなことは全く関係なし。 今回演奏に参加された子供達に合わせることなどまるでなく、実に素晴らしい演奏に惹き込まれっぱなしでした。
とにかくソリストの方々の表現力が実に豊かで巧いのです。 また3人の女性ホルン奏者も息がビタっと合ったタイトな吹奏、打楽器も迫力ある響きで存在感を示していました。 もちろん弦楽アンサンブルはいつものとおり、いやそれ以上にキッズメンバーが加わって層が厚くなし、各パートも有機的に絡んだ素晴らしいアンサンブル。 そしてまたナレーションの方も巧かった。 終始わくわくしどおしで聴いていました。
実は、この曲を生演奏で聴くのはこれが初めて。 ホルンこそ3本使っていますが、その他の管楽器は1本のみ(1管編成)なんですね。 にもかかわらず、実に表現豊かな作品。 もっと大編成の曲かと思い込んでいたことを白状します。 それを素晴らしい生演奏で聴けたことは、本当にいい経験になりました。 今年もあと少しで終わりそうですけれど、この「ピーターと狼」、今年の「勝手に」アカデミー賞ものの演奏となりました。
またこれに先立って演奏された、D.ハウエル編曲のクリスマス・ファンタジー。 こちらもならチェンバーらしい上質な弦楽アンサンブルに魅了されたました。
D.ハウエルさんは、ならチェンバーの常任指揮者をされていたそうで、第60回定期演奏会(2001.12.24)でも今村さんの指揮で演奏されていますね。 今回は大ホールですが 6-5-4-4-3 の編成+チェンバロの構成、1階席でしたので直接音が多かったものの腕の確かな人達ばかりですからね、柔らかくて綺麗なストリングスを堪能しました。 コントラバス・トップの女性、とても表情豊かに弾いていらしたのも印象に残りました。
メインのベートーヴェンの英雄交響曲。 こちらは今村能さんらしく理知的で緻密に構成された演奏でした。
後半楽章、熱っぽくてメリハリのある演奏となり、壮麗なホルンの斉奏も決まって聴き応えありました。 しかし前半はやや硬直気味だったかもしれません。 ホールの響きが少ないせいもありますけれど、弦楽メンバーの数(6-5-4-4-3の編成)から、やや性急に感じた第1楽章、ちょっと単調な傾向に陥った感のあった第2楽章など、ちょっと落ちこぼれそうになって聴いてしまいました。 しかし後半、本当によく考えれらた指揮にオケも奮闘。 キャパが大きく響きの薄いホールでの懸命な演奏を楽しみました。
とにかく今年も素晴らしい演奏を聴かせてくれた、ならチェンバー。 これからも変わらず応援してゆきたいと強く思った演奏会でした。
<詳細>
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December 03, 2005
2005年11月27日(日) 13:30 奈良県文化会館・国際ホール
ドヴォルザーク: スラブ舞曲から
第1集第1番、第1集第2番、第2集第3番、第1集第8番
チャイコフスキー: 交響曲第6番『悲愴』ロ単調op.74
(アンコール)チャイコフスキー: 「眠りの森の美女」よりワルツ
指揮: 牧村邦彦
<感想>
いつもながら、このオケの飛躍振りには目を見張るものがあります。 今回もいい演奏会でした。
会場は奈良県文化会館国際ホール、このところ2階席への立ち入りが禁止されていましたけど、今回は開放。 それだけお客さんが入っているということで、関係者ではありませんが、嬉しい限りです。
そして開演前から、オケメンバーの方が自由入場。 各自演奏開始前に練習してやる気満々・・・ってな感じ。 確かにその気合は、ドヴォルザークのスラヴ舞曲集に篭ってました。
この舞曲集より4曲が演奏されましたが、いずれも遅いテンポながら充実した演奏でした。 言い方は悪いですが、噛んで含めるような感じもするのですけどね、堂々としていて立派。 言うならば、ドイツ風の演奏でした。
よくよく考えれば牧村さん、オトマール・スウィトナーさんに師事されていました。 スィトナーさんの録音でこの曲を聴いたことはありませんが(ドヴォルザークの交響曲全集は持っています)、スィトナーさんが指揮されたらこんな感じになると思えるほど、構成感があり、かつ熱い演奏でした。 とても満足しました。
休憩を挟んでチャイコフスキーの悲愴交響曲。 こちらも構成感のしっかりとした見事な演奏でした。 初めてこのオケを聴いたのは2000年のスプコンだったかしら、このような演奏が聴けるとは夢にも思いませでした(というと失礼かな)。
だからこそ、あえて言わせてもらうならば、個人的な好みで申し訳ありませんが、第3楽章と終楽章の間の落差がもっと欲しかったなぁと。 第3楽章はパワーを前面に出し、巧く纏めているような感じでしたけど、もっと渦巻くような感じが欲しかったですし、終楽章はもっと陰鬱でうごめくような感じに対比つけて欲しかった。
でもこれはオケよりも牧村さんのせいかもしれませんね。 1〜3楽章まではかなり抑え目の指揮でしたけれど、第4楽章は逆にそれまでと違って大きく振って指揮台の上を動きまわっておられましたものね。 第3楽章の熱気をそのまま終楽章に雪崩れ込ませてしまったからかもしれません。
しかしそんな好みは置いておいても、本当に各パートがよく纏まってました。 それは見事な演奏でした(だからこそ、こんな要求も言えるのだと思います)。 演奏会はとても充実していましたし、好みは好みとして、演奏を楽ませていただき、満足して会場を後にできました。 皆さん、お疲れさまでした。
<詳細>
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November 23, 2005
2005年11月20日(日) 13:30 奈良県橿原文化会館・大ホール
ヴェルディ: 歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲
ハイドン: トランペット協奏曲変ホ長調Hob.VIIe:1
ドヴォルザーク: 交響曲第8番ト長調op.88
(アンコール)ドヴォルザーク: スラブ舞曲第8番
独奏: 秋月孝之(tp)
指揮: 朝倉 洋
<感想>
大阪フィルの首席トランペット奏者である秋月さんを迎えたハイドンのトランペット協奏曲が素晴らしかったですね。
秋月さんの艶やかで張りのある響きと演奏に魅了されました。 オケマンらしく終始落ち着いた演奏なのですけどね、ソリストとしての華やかさも充分に感じられました。 またそんなソロに対抗するオケも見事。 軽やかさや躍動感がよく出ていて素晴らしいハイドン・サウンドを聴かせてくれました。 最初から最後まで、演奏を満喫させていただきました。 今回の演奏会、この曲がお目当てで出かけてきたのですけれど、予想を遥かに上回る演奏に大満足しました。
なおこれに先立って演奏された、ヴェルディの「シチリア島の夕べの祈り」序曲、朝倉さんの指揮のもと丁寧に纏められた演奏でした。 弦楽器にやや纏まり感が乏しくなる部分もあるのですけど、それすらも味わいに変えてしまうような感じでしたね。 そして、コーダでは気迫も感じさせ大きく力強く纏めて残響がホールにこだましました。
ただしメインのドヴォルザークの交響曲第8番、さすがに大曲でした。 朝倉さんの手腕を持ってして、端正で誠実に纏めたといった感じだったでしょうか(なんか偉そうだなぁ〜 すみません)。 とにかくこの曲は耳に馴染みが深いうえに、先日の井村さん指揮による京都三大学交響楽団によるドラマティックな演奏が耳に残ってますので、今回の演奏とは対称的ともいえるアプローチ。 すみません、聴きながら頭の中でちょっと比較してしまってました。
でも、曲に奉仕するような誠実な朝倉さんのアプローチ、このオケにはとてもよく合っているように思います。 そして次回もまた朝倉さんとのコンビが続くようですね。 今回のハイドンのトランペット協奏曲、本当に素晴らしい演奏でしたしね、次回更なる成長を期待したいと思いつつ、帰路につきました。
<詳細>
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November 19, 2005
2005年11月13日(日) 13:45 天理市民会館やまのべホール
チャイコフスキー: バレエ「くるみ割り人形」より
「花のワルツ」「チョコレート」「中国の踊り」「トレパーク」
ヴィヴァルディ: 「調和の幻想」より第3番第1楽章
ビゼー: 歌劇「カルメン」より「アルゴネーズ」「トレアドール」
ブラームス: 大学祝典序曲op.80
(アンコール)J.シュトラウス: ラデツキー行進曲
独奏: 栄嶋道広(vn)
指揮: 安野英之
<感想>
奈良県歯科保険フェスティヴァルでの親子で楽しめるファミリーコンサート。 クラシック音楽になじみの薄い方にも楽しめるようなプログラム、とのことですが、しっかりとしてかつ生気ある演奏は日頃クラシック聴いている者にも楽しめるものでした。
個人的には冒頭の「花のワルツ」とヴィヴァルディの「調和の幻想」より第3番第1楽章が好きでしたね。 まろやかなホルンの響きが終始乱れず、丁寧で柔らかな演奏なんですけどね、めくるめくような感じがよく出ていて、生演奏の良さを存分に感じた「花のワルツ」。 「調和の幻想」では要所で背筋をピンと伸ばし、キリッとした表情を見せつつも楽しく美しい響きを聴かせた栄嶋さんのソロ、気持ちよかったですよ。
栄嶋さん、コンマスでも大活躍。 丁寧で誠実な曲の輪郭を作っている指揮者の安野さんのもと、にこやかに笑いながらも、時には腰を浮かしての大熱演でオケを引っ張っていたのが印象的でした。 演奏後も終始笑顔、ファミリーコンサートってやはりこのような笑顔が必要ですね。
とにかく、誠実なんですけど生気ある演奏を存分に楽しませていただきました。
<詳細>
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November 03, 2005
2005年10月29日(土) 19:00 京都コンサートホール・大ホール
J.シュトラウス2世: 喜歌劇「こうもり」序曲
チャイコフスキー: 幻想序曲「ロメオとジュリエット」
ドヴォルザーク: 交響曲第8番ト長調
(アンコール)不明
(アンコール)ドヴォルザーク: 交響曲第8番第4楽章フィナーレ
指揮: 井村誠貴
<感想>
ドラマティックな演奏の数々、じつに熱い演奏会でした。
コントラバスをステージ後方に一直線に並べたムジークフェライン流の弦楽配置もよく機能していたと思います。 熱い演奏でしたけれど、低弦がしっかりと響き、演奏の核になって充実した演奏を聞かせてくれました。
また弦楽器が3プルト目より、順次ひな壇に乗って高くなり、いわばスリ鉢状に並んだオケから、響きが湧き上がってくるような感じも受けました。
そしてそのスリ鉢の焦点にあたる部分で、大きな動作の井村さんを見ていると、なんだかストコフスキーみたいな感じさえしましたね。 見ていてもちょっと面白い演奏会でした。
なお演奏については冒頭に述べたとおりですけれど、付け加えるならば・・・
抑揚をうまく効かせてとても手馴れた「こうもり」序曲。 響きの角が綺麗に取れて、豊穣さを感じました。
幻想序曲「ロミオとジュリエット」は凝縮したオケ全体の響きに低弦が芯になって重厚な感じ。 愛の主題など、もう少しうねるような感じも欲しかったけれど、終始若々しくケレン味のない演奏は熱く充分にドラマティック。 熱い想いを込めたエンディングも見事でした。
そして圧巻だったのがドヴォルザークの交響曲第8番。 緩急を付け、また押して引いてと、井村さんが自在にオケを操って、こちらも大熱演。 しかし、第2楽章では歌が随所に感じられたのも特筆しておきたいですね。 そして終楽章ではオケが一体となり、実によくコントロールされた響きで全曲を締めあげました。 オケも見事な演奏で指揮に応え、集中力の高い素晴らしい演奏に感激しました。
風邪で、行くかどうしようかと迷いましたけれど行って正解でした。 途中、咳き込みそうになって苦しかったのには困りましたけれど・・・ とても充実した熱い演奏会を楽しみました。
<詳細>
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October 10, 2005
2005年10月9日(日) 14:00 池田市民文化会館アゼリアホール
ボロディン: イーゴリ公序曲 (*1)
マスネ: 絵のような風景 (*2)
ニールセン: 交響曲第4番「不滅」
(アンコール):ニールセン: 交響曲第4番「不滅」終結部
指揮:井村誠貴、大塚佑馬(*1:学生)、中山智左希(*2:学生)
<感想>
若者らしいストレートな雰囲気の演奏会でした。
当日午前中に指揮者の井村さんより緊急動員。 だいたい3割程度の入りだったでしょうか。 少ないお客さんではありましたけど、熱い演奏会でした。
今回の演奏会の主目的は、井村さん指揮によるニールセンの「不滅」。 もとから大柄な指揮者の井村さんが、その大きな身体を反り返らせるほど力の入った演奏でした。 ダブル・ティムパニもタイトで強烈でしたね。 そして第2楽章、繊細な木管アンサンブルもまた実に素適でした。 惜しむらくは、弦楽器にもう少し粘りとうねりが欲しかったところでしょうか。 でも若者らしいストレートな演奏には好感が持てました。 このところ仕事などで疲れ気味ではありましたけど、元気をいただいて帰ることができました。 ありがとうございます。
なお、これに先立って演奏された、関大オケ副指揮者の大塚さんによるイーゴリ公序曲、今一歩押し強さが欲しい感じでしたけど、端正ながらもノリの良い演奏に仕上げました。
そして昨年度の関大オケ正指揮者だった中山さんによるマスネの組曲第4番「絵のような風景」、さすが先輩、しなやかかつメリハリをきちんとつけた演奏が見事でした。 いいものを聴かせてもらった、そんな感じ。 以前、聴かせてもらったときよりも格段に上達していますね。 ほんと聴かせ上手な指揮で、オケも奮闘して素適な響きを随所に聴かせてくださいました。
とにかく、それぞれによく頑張っているのを見て、聴いていると、気持ちがスッキリします。 とても爽やかな創立記念演奏会でした。 今後の活躍を期待します。
<詳細>
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October 08, 2005
2005年10月2日(日) 13:30 ホロンピアホール
J.シュトラウス2世: 喜歌劇「こうもり」全3幕(日本語上演)
演出・訳詞・台本: 井村誠貴
舞台監督: 伊藤英理
アイゼンシュタイン:澤井宏仁
ロザリンデ:野村佳代
アデーレ:牛尾加奈
ファルケ:東平聞
アルフレート:神田裕史
フランク:嶋本晃
オルロフスキー:杉尾真理
イーダ:又吉優香
ブリント:上辻直樹
フロッシュ:池田 浩
歌のゲスト:近藤裕子
踊り:安藤美枝、葉室いずみ、坂口裕紀、米田華奈子
合唱: 三田市民オペラ合唱団・児童合唱団
管弦楽:アンサンブルMFI
(p:岡元優子,vn:城戸崎奈津子,松原宣子,cb:吉岡佳名子,
fl:林ゆかり,ob:木下菜保子,cl:岩田真由美,fg:田中裕美子,hr:田淵亜佐美)
指揮: 井村誠貴
<感想>
軽妙洒脱、限られた資源をうまく使った「こうもり」の公演でした。
冒頭、井村さんのスピーチがあって、オペラではなくオペレッタ、気軽に見て欲しい、大きな声で無理して笑って欲しい・・・ とのこと。 大声では難しかったけれど、気軽に見る意図は通じたのではなかったでしょうか。
大阪弁を交えて親近感を持たせ、また出演者に先のストーリーをそれとなく語らせることにより、初めての人でも話の展開を理解しやすくする工夫もありましたね。 もっとギャグが出てきてアヴァギャルドな吉本風かなと思いきや、基本にはかなり忠実。 「こうもり」を観たことがある人にも違和感はありませんでした。 けっこうオーソドックスにそつなく纏めた・・・というか、「こうもり」自身の完成度の高さも垣間見たように感じました。
声楽陣では、男声が充実していましたね。 終始軽妙な演技と張りのある声で歌ったアイゼンシュタイン(澤井宏仁)、朗々と歌ったアルフレート(神田裕史)、いかにも「こうもり」らしい雰囲気を漂わせたファルケ(東平聞)もよかったですね。 それに刑務所長のフランク(嶋本晃)が声・演技ともいい味を出していました。 アイゼンシュタインのとのアンサンブル、面白かったですよ。 女声陣は、演技と歌がどっちつかずになる傾向にあったようですけど、落ち着いて演じたロザリンデ(野村佳代)、狂言回しを見事に演じきったアデーレ(牛尾加奈)を筆頭に、イーダ(又吉優香)も落ちついた演技と歌を聞かせていました。
演奏は、ヴァイオリン2本、コントラバス1本、木管五重奏にピアノという編成。 これで、しっかりと「こうもり」の音楽が流れ出てくるから不思議です。 コンパクトながらも、実に聴かせ上手な演奏でステージも息づいていました。
以前、メノッティの「アマールと3人の王様」をコミュニティ・オペラで見たことがありますが、このときはピアノ、オーボエ、フルート、コントラバスのより小編成(指揮:三原剛)。 今回もその時のことを思い出しながら観ていましたが、今回もまた、お金をかけて大ぶりに公演をするのではなく、無駄なもの・余計な物を削ぎ落とし、必要なもの残すようにして演ることで、より身近で、地に足のついた公演になるように思えました。 このような取り組みは是非とも続けていって欲しいものですね。
<詳細>
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September 28, 2005
2005年9月25日(日) 16:00 ザ・シンフォニーホール
サン=サーンス: 歌劇「サムソンとデリラ」より「バッカナール」
ヴェルディ: 歌劇「アイーダ」より「バレエ音楽」
ラヴェル: スペイン狂詩曲
リムスキー=コルサコフ: 交響組曲「シェヘラザード」作品35
(アンコール):ラヴェル: 古風なメヌエット
指揮: 松尾葉子
<感想>
今回もまた芦響らしい圧倒的な演奏に酔いしれました。
松尾葉子さんの指揮のもと、凝縮した響きをしなるように、しかもダイナミックレンジを大きくとった演奏の数々。 オケの響きが一糸乱れず波打って押し寄せてきて、オーケストラ・サウンドの醍醐味を味わいました。
まずはエキゾチックなバッカナール。 締めて抑え気味な表現とし、清涼感を感じさせます。 すべての楽器の響きを綺麗に溶け合わせたサウンドですが、要所ではダイナミックレンジを大きくとった盛り上げ方も実に手馴れたもの。 余裕の演奏でした。
そしてアーイダのバレエ音楽。 軽やかな演奏、お顔は見えませんが、松尾さんが楽しそうに振っておられるような感じ(そんな背中)。 軽やかですけど、芯のしっかりしたサウンドをキレよく纏めて、こちらも余裕の演奏でした。
前半トドメのスペイン狂詩曲。 透明感、浮遊感、緻密な響きに加えてダイナミックかつ華やかな演奏と、色々と言葉を並べてみても表現できません。 素晴らしいラヴェルの演奏でした。 アンコールで演奏した古風なメヌエットもしなやかな演奏でしたし、例によってこれがアマオケの演奏かと。。。素晴らしいラヴェルに聞き惚れました。
休憩を挿んでメインのシェヘラザート。 オケの響きが一糸乱れない大波となって出航してゆきました。 可憐なシェヘラザートのソロを始め、各自のソロが実に素晴らしく、そのいずれもがオケの響きに綺麗に合っているのに耳を奪われます。 オーケストラ・サウンドとして実によく纏まっているのです。 松尾さん、この響きを更に引き締めながら、オケをダイナミックに動かしては盛り上げます。 会場内はアラビアン・ナイトの物語に酔いしれていましたね。 もうお腹いっぱい、とにかく堪能しました。
最後、松尾さんの指示(指揮?)に合わせ、会場内4方向をそれぞれ向いて、指揮者とオケ全員が礼を繰り返し。 巧いだけじゃなく、暖かい空気を会場内に充満させてのお開きとなりました。
一緒に行った奥さんも大満足、圧倒的な巧さに驚いてました・・・いつもこんなに巧いの・・・いつもやね・・・(言葉なし) 今回もまた素晴らしい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20050925.htm
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September 22, 2005
2005年9月19日(祝・月) 14:00 尼崎アルカイックホール
ロッシーニ: 「セビリアの理髪師」序曲
シューベルト: 交響曲第8番ロ短調「未完成」D759
ベルリオーズ: 幻想交響曲Op14
(アンコール):マスカーニ: 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲
指揮: 辻 敏治
<感想>
音楽を楽しんでいることがストレートに分かる気持ちのすっきりした演奏会でした。
初めて聴くオーケストラなのですけど、どこか懐かしい感じのする演奏なのは、指揮者の辻敏治さんだからでしょうか。
いきなり脱線しますが、辻さんご自身のホームページには、1970年に大阪音大を卒業、在学中より福村芳一さんの助言を受け、卒業後は渡邊曉雄さん、山田一雄さんの門下になるとの記載がありました。 懐かしいお名前ですね。 福村さんも山田さんも京響時代に生で聴かせていただいたこと、当時まだ中学生でしたけど、今でも心に残っています。
とにかく始めて聴かせていただいた尼響。 緻密な響きをストイックに追求するというよりも、アンサンブルを楽しむ団体という感じでしょうか。 枚方フィルに似ているような気もしました。
それはともかく、暖かな感じのする響きが特徴的だったロッシーニの「セヴィリアの理髪師」序曲。 ちょっとバランス的にはどうかな、なんて思えた面もありましたけど、ストレートな演奏には好感が持てました。
シューベルトの未完成交響曲は、ゆったりとしたテンポから沸きあがってくるようなアンサンブルの力を感じた演奏でした。 柔らかでまろやかな響きが特徴的で、自然に盛り上がり、そしてすぅ〜と退いてゆくような感じ。 第2楽章も暖かな響きが実に魅力的に響いていましたね。 オーソドックスにオーケストラをたっぷりと鳴らした演奏を楽しみました。
そしてベルリオーズの幻想交響曲、気迫の篭った演奏に感動しました。 この演奏の大きな特徴は弦楽アンサンブルが安定していたことでしょうか。 全体をしっかりと支えていましたね。 辻さんも、これまでと同じように慌てず騒がず、オケ本来の力が存分に出せるところを狙ってゆっくりと盛り立ててゆく感じ。 木管楽器はしっとりと歌い、金管や打楽器も呼吸を大きくとって、うねるような堂々たる演奏でした。 全員一丸となった演奏は、第20回の記念演奏会にふさわしい感動的な演奏でした。
なお、お客さんには小さなお子さん連れも多く、演奏途中に出入りもあったし、楽章毎には必ず拍手もあったのですけどね。 演奏終了後には、凄かったね、よかったね、との声があちこちから聞こえてきて、みんなに愛されているオーケストラなんだな、ということがよく分かりました。 暖かい気持ちになって会場を後にできたとても気持ちのいい演奏会でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20050919.htm
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September 19, 2005
2005年9月18日(日) 14:00 長岡京記念文化会館
ボロディン: 交響詩「中央アジアの草原にて」
ブラームス: セレナーデ第2番イ長調op.16
シベリウス: 交響曲第5番変ホ長調
(アンコール)シベリウス: 悲しきワルツ
指揮: 井村誠貴
<感想>
緻密なアンサンブルが印象的な演奏会でした。
冒頭のボロディンの「中央アジアの草原にて」から、情感あふれる木管、抑制の効いた金管、そして透明感の高い弦楽器による見事なアンサンブルに心奪われました。 指揮者の井村さんも、いつもなら大きな動きでオケをリードするように思うのですけれど、オケに全幅の信頼を寄せているのでしょうね、出を指示する程度で淡々と曲を進めてゆきました。 それによって、かえって中央アジアの草原を渡る風を強く感じた演奏になっていたのではないでしょうか。 とても綺麗で素適な演奏でした。
ブラームスのセレナーデ第2番、こちらも柔らかな響きによる爽やかな演奏でした。 本当にアンサンブルが巧いですね。 でもここでは井村さん、動きを大きくして、押して引いて、とオケを動かして演出していたようです。 陰影の強い楽章、例えば第3楽章でも沈鬱で重苦しい感じではなく、明るさをも感じさせたのは井村さんの資質よるところでしょう。 若きブラームスの青春の曲、そんな印象を持ちました。
メインのシベリウスの交響曲第5番、緻密に構成された演奏でした。 井村さんの指揮は、より動きを増していましたが、ダイナミックに曲を動かすというよりも細かな指示を多く繰り出していたようです。 第1楽章で最初に盛り上げたあたり、斜めに構えた体を止めて右手だけを波打たせるような表情付け、オケもそれを見事に表現していました。 真摯なシベリウスとでも言えばいいかしら。 気迫も感じさせた演奏でもありました。 そして緻密なアンサンブルは最後まで崩れることなく、タイトで精密度の高いラストをバシっと決めて見事。 もうちょっと馬力が欲しい感じもしましたけど、緻密なアンサンブルが印象的でした。
<詳細>
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20050918.htm
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September 16, 2005
2005年9月11日(日) 14:00 神戸文化ホール・大ホール
ブラームス: アルト・ラプソディ
マーラー: 交響曲第2番ハ短調「復活」
独唱:本多厚美(MS)、津幡泰子(S)
合唱:女声合唱団セシリア、男声合唱団コールシャンテ、グリーン・エコー
合唱指揮:森啓一
指揮:藏野雅彦
<感想>
じつに感動的なマーラーの「復活」でした。
指揮者の藏野さん、いつものエネルギッシュな指揮ぶりも垣間見せながら、実に丹念に曲を構築していたのが印象的でした。 そしてオケもそれによく応え、無料の演奏会とは思えない、技術的にもしかっりとした素晴らしい演奏でした。 確かに、気になった部分や、アレって思ったところはありましたけど、これまでにマーラーの復活をアマオケで4回聴いていますが、最も技術レベルの高い演奏の一つだと思います。 また技術だけではなく、気持ちもまたよく乗った演奏に心奪われました。
個人的にはコントラバスが10本、チェロ11本が対抗配置で並び、常に安定した演奏で曲をしっかりと支えていたことと、木管楽器のアンサンブルが充実していたことを特筆したいですね。 ともすると派手な金管ファンファーレや打楽器に目が移りがちなのですけれど、裏で吹いていても、ソロであっても、自己主張をよく感じた木管楽器でした。
また声楽では、深々として存在感のあった本多さん、柔らかな響きが特徴的な津幡さん、いずれもしっかりとした歌唱を聴かせてくださいましたし、合唱もまた