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May 10, 2008

【感想】オーケストラ千里山 結成10周年記念第13回定期演奏会

2008年2月24日(日) 16:00 兵庫県立芸術文化センター・大ホール

ワーグナー: 歌劇「リエンツィ」序曲(*)
ベートーヴェン: 交響曲第9番ニ短調op.125「合唱付き」
(アンコール)エルガー: 「威風堂々」第1番(*)

独唱: 牧野宏子(S)、西村規子(MS)、小餅谷哲男(T)、松岡剛宏(Br)

合唱: オーケストラ千里山特別合唱団

指揮: 河崎 聡、北野洋平(*)

<感想>

地響きにも似た熱い響きにアッチェランドがかけられ、一心不乱に駆け込んだあとの弾力ある終結、素晴らしい演奏に感動しました。

指揮は河崎聡さん。 河崎さんらしく、オケの自主性を引き出しつつ、リズム感よく、実に流れの良い第九。 各パートがきりっと引き締まり、渾然一体となった響きで進んでいった第1楽章から「今日は素晴らしい演奏会になる」と直感しました。 そして第2楽章、やや早めのテンポだったかしら、要所でのインパクトも充分。 第3楽章は爽やかに流れる優しい音楽として、タイトな響きで終楽章に突入。 引き締まった響きに磨きがかかり、また合唱の迫力もあいまった熱い演奏に心奪われっぱなしとなりました。

これに先立ち、団内指揮者である北野さんの指揮による「リエンツィ」序曲もまた堂々として立派な演奏。 冒頭のトランペット、厳かな響きもして素晴らしい演奏でしたね。 そしてこれが全体にも行き渡り、しっとりとして落ち着いた音色で纏められていました。 落ち着きながらも覇気を持った演奏で、熱くフィナーレを締めくくりました。

パンフレットに書かれた「誕生の軌跡」。 なんと3年越しの準備のすえ、何のツテもないアマオケが、手探りのスタートからようやくたどり着いた第九演奏会であったとのこと。 不覚にも、当日までそのことに全く気付いていませんでした。 単に10周年を兵庫県立芸術文化センターという立派なホールで演奏するのか、程度の貧困な発想。 これを反省し、聴き手としてもより気を引き締めて演奏会を楽しませていただきましたけれど、そんなバイアスを取り除いても素晴らしい演奏会でした。 これからの活動もまた期待しています。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20080224.htm

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