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January 02, 2008

【感想】喜歌劇楽友協会 第53回定期公演

2003年12月9日(日) 12:00 森之宮ピロティホール

J.シュトラウス2世: 喜歌劇「こうもり」全3幕(日本語上演)

演出:向井楫爾

アイゼンシュタイン:金丸七郎
ロザリンデ:山田維久子
アデーレ:蘆田まり子
ファルケ:近藤修平
アルフレート:角地正直
フランク:澤 一孝
オルロフスキー:河嶋紀子
イーダ:木矢晃子
ブリント:音在弘之
フロッシュ:和田垣 究
パーティに招かれた客:樽本裕子、久米真澄、奥山保子、長野由紀子、細川典子ほか

合唱:喜歌劇楽友協会合唱団
管弦楽:エウフォニカ管弦楽団

指揮:井村誠貴

<感想>

「20回目のこうもり」と題された公演、しかも3回公演の中間、マチネということもあってリラックスした雰囲気が漂うなか、手馴れた演出とオケ伴奏で楽しみました。

この公演では、アイゼンシュタイン役の金丸七郎さんの演技と歌、それと、こうもり博士ファルケ役の近藤修平さんの演技と台詞回し、とても素晴らしかったですね。
金丸七郎さん、細かな動作や表情までも、一つ一つがツボを得ていて、さすが巧いなぁ、と感心させたりもしながら、大いに楽しませていただきました。 そして近藤修平さん、歌舞伎役者ばりの堂々とした台詞回しがとても見事。 舞台をきりっと引き締めて存在感がありました。 パンフレットによると近藤さんは音大出身ではなく法学部出身、大阪ガスセキュリティサービス勤務と書かれていましたけれど、まったくもって落ち着いた歌と演技にそんなこと忘れて見入っていました。

女声陣もまた奮闘していました。 ロザリンデ役の山田維久子さん、アデーレ役の蘆田まり子さん、ともに第1幕は少々硬さも感じられたものの、徐々に調子を乗せていったようです。 第3幕では伸び伸びと楽しんでおられたのではないでしょうか。

そしてこの第3幕での楽しみは、和田垣さん。 今回も看守フロッシュ役での登場で、こてはハマリ役ですね。 いつもどおり時事ネタをたっぷりと入れてスパイスの効いた台詞まわし。 笑わせてもらいました。 それと刑務所長フランク役の澤一孝さんもまたサービス精神旺盛。 第2幕ともども金丸七郎さんとの絡みがハマっていましたね。 アルフレート役の角地正直さん、この方は美声も持ち主ですけれど、女声の方々と同様に第3幕に向かうにしたがってのびのびとされていたように思いました。

最後にこの公演を支えた井村さん指揮によるエウフォニカ管弦楽団。 プロオケに言うのも失礼ですが、よく纏まった演奏がとても素晴らしく、中でもまろやかな金管の響きに魅了、柔らかな打楽器とともに舞台に華やかさを添えていたことを記しておきます。

副題の「2大オペレッタを同時に楽しめる」とは、第2幕の舞踏会で「メリー・ウィドウ」を出し物として挟み込んでいたからで、副題のとおりの華やかな舞台をたっぷりと楽しませていただきました。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20071209.htm

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