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July 01, 2007

【感想】関西大学交響楽団 第30回サマーコンサート

2007年6月27日(水) 19:00  吹田市文化会館メイシアター大ホール

モーツァルト: 歌劇「魔笛」序曲(*)
リスト: 交響詩「前奏曲」(**)
ブラームス: 交響曲第4番ホ短調op.98

(アンコール)ブラームス: ハンガリー舞曲第5番ト短調

指揮: 横山俊充、平尾真江(*,学生)、松本裕太(**,学生)

<感想>

関西大学交響楽団の第30回サマーコンサート、いつもながら若々しさを感じさせる引き締まった演奏会でした。

冒頭のモーツァルトの「魔笛」序曲、今回初指揮となる副指揮者の平尾真江さん、きちっと振っているのに堅苦しさは感じさせず、しっかりとモーツァルトの音楽になっていたのが印象的でした。 小気味良い振りは縦振りが基本でキレの良いのが特徴。 特に下から上に振り上げる所作のキレが良く、音楽に張りがありますね。 演奏後、初々しくこぼれるような笑顔もとても素敵でした。

続いて、正指揮者の松本裕太さんの指揮によるリストの「前奏曲」。 学生らしい真っ直ぐなリストの音楽を楽しみました。 松本さんはちょっと半身に構え、斜めに構えた指揮棒を素早く振り下ろす力強い振りが特徴的。 テンポが遅くなる部分などけっこう難しいと思うのですが、これをしっかりと纏めた手腕は立派です。 そしてスピード上げた全奏でのキレ込みの良さなどは余裕。 手綱を締め抑えを効かせてきりっと引き締まった演奏としていました。

そして休憩を挟み、客演指揮者の横山俊充さんによるブラームスの交響曲第4番。 横山俊充さんって初めて聴かせてもらいましたが、かちっと引き締まった若々しいブラームスを作られていました。 個人的にはもうちょっと哀歓漂わせた演奏が好きなのですけれど、そこは横山さん、若者のオケを率いて安定した演奏を展開。 そしてオケもまたよく頑張っていました。 何より低弦がよく締まっていたのが見事でしたし、ホルンやトロンボーンもいい音色でした。 そしてフィナーレ、オケのメンバーが渾然一体なって響きを合わせて駆け抜け、爽快感ある演奏として纏めました。

とにかく関大オケ、いつも学生指揮を楽しみに伺っています。 今回もまた見事な演奏を楽しませてもらいました。 普通なら安全運転に徹して音楽に生気が失われる場面もあったりするのですけれど、これは大学の持つ気風なのでしょうか、いつも熱気を感じさせる学生指揮者の演奏が素晴らしいのです。 今回も熱気に満ちた会場で熱い演奏会を楽しませてもらいました。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070627.htm

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