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February 04, 2007

【感想】吹田市交響楽団 第62回定期演奏会

2007年1月28日(日) 14:00  吹田市文化会館メイシアター・大ホール

シューベルト: 「ロザムンデ」序曲 op.26 (*)
シューマン: ピアノ協奏曲イ短調 op.54 (*)
ブラームス: 交響曲第1番ハ短調 op.68(ヘンレ版)

(アンコール)ブラームス: ハンガリアン舞曲第1番

独奏: 丸山耕路(*)

指揮: 米山 信(*)、新谷 武

<感想>

丸山耕路さんのリリックなピアノ、見事なピアノ・コントールによるシューマンのピアノ協奏曲に感動しました。

1983年生まれのまだ若いピアニスト。 大阪音楽大学では最優秀賞を得て首席卒業した実力の持ち主なのですが、パンフレットに書かれた経歴には、電子オルガン、エレクトーンという文字が。 高校2年生の時にピアノに転向されたそうです。 偏見で申し訳なかったのですが、どうかな、なんて正直思っていたのですけれど、感情を巧く乗せたとても綺麗な響きが特徴的。

第1楽章の終わり、シューマンらしいくぐもった感じも見事に活写されて、素晴らしい演奏に感激しました。 あと、個人的には終楽章。 この楽章をバリバリと弾くのが多いようなのですが、しなやかでリッリクさをもった演奏とするのが好きなのですね。 まさしくそのような演奏が終始展開されて、この曲のこともっと好きになりました。
伴奏もまた、常任指揮者米山さん(大阪音楽大学ピアノ科教授)による指揮のもと、しなやかな表現で見事にサポート。 素晴らしい才能・演奏に大きな拍手を贈りました。

冒頭のシューベルト「ロザムンデ」序曲、こちらも米山さんの指揮でしたけれど、ん?、いつもと違って精力的な演奏でしたね。 大きな音量で畳みかけるような表現に驚きました。 いつもの省エネ運転ならぬ省エネ指揮法、淡々とした味わい深い演奏が好きだったのですけれど。 指揮法そのものは変わっていないようなのに、今回はオケが少々無防備に鳴っていたのでは。 ちょっと戸惑いました。

そしてもっと戸惑ったのがメイン、新谷さんの指揮によるブラームスの交響曲第1番。 マニアックな新谷さんの拘りでしょうね、この曲のみオーケストラを対抗配置に変更。 しかも、コントラバス8本をステージ後方に一直線に並べたムジークフェライン流。 このオケをこの配置で聴くのは初めてです。

冒頭のテンポの物凄い速さ、とにかく吃驚しました。 そして終楽章では、左右に振り分けられた金管、中央に配された低弦、そして両翼のヴァイオリンとが絡み合うとても精力的な演奏。 重厚で張りのある響きでホールが満たされました。

あとで教えてもらったのですが、このブラームスは指揮者の意向による版の指定、そして楽譜に忠実にテンポやダイナミクスを守った演奏を目指したとのこと。 
個人的には、ちょっとやりすぎかなぁ、なんて正直思ったりもしましたけれど、このような意欲的な取り組みは大いに評価したいと思っています。 アマオケなんだから、どんどんチャレンジして欲しいですものね。 皆さんお疲れさまでした。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20070128.htm

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