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January 01, 2007

【感想】大阪市立大学交響楽団 第52回定期演奏会

2006年12月16日(土) 19:00  いずみホール

ウェーバー: 歌劇「魔弾の射手」序曲 (*)
ドビュッシー: 小組曲
シュスタコーヴィッチ: 交響曲第5番ニ短調「革命」op.47

(アンコール)R.アンダーソン: 舞踏会の美女

指揮:井村誠貴、粂 順悟(*:学生)

<感想>

気合の入ったショスタコーヴィッチの交響曲第5番。 圧倒的な演奏でした。

特に、ぐいぐいとオケを引っ張ってゆく井村誠貴さんにオケもよく応えた終楽章が凄かった。 かなり速い速度で駆けだし、そして終結部での打楽器の迫力は凄まじかったですね。 全曲を通じても、常に暗い影が付きまとう曲なのですが、深刻ではあっても、絶望の淵から落とされるようなおどろおどろしさを感じないのは、若々しい情熱のある学生オケだからでしょうね。 井村さんはそんなオケに大きなドラマを与えていたように感じました。
キリリっと引き締まった素晴らしい演奏に会場内も沸きかえり、演奏会終了後、ホールを後にするときでも、あちらこちらより「凄かったなぁ」との声が聞こえてきた熱い演奏でした。

なおこれに先立って演奏されたドビュッシーの「小組曲」。 こちらは暖かな感じがし、とにかく気持ちが明るくなるような演奏を楽しみました。 特に「行進」や「バレエ」など、聴きやすく楽しい演奏だったと思います。 きちんとインパクトを持たせ、聴かせどころを巧く与えてくださるので楽しませてもらえるのでしょうね。 オケもまたとても巧かったのが印象的でした。

また冒頭の学生指揮者である粂順悟さんによるウェーバーの「魔弾の射手」序曲。 しっかりとした構成感をもった演奏を楽しみました。 覇気を感じさせるクライマックス、締まった響きが特徴的でした。 演奏後に袖に下がるとき、背筋をピンと伸ばした姿勢が演奏スタイルも表していたように感じました。

なおアンコールは、R.アンダーソンの「舞踏会の美女」。 井村さんらしい遊び心たっぷりの楽しい演奏で、最後はコントラバスとチェロが楽器を一回転させ、喝采を浴びていました。 厳しい曲のあとの口直しですね。

でもやはりこの演奏会、ショスタコーヴィッチの交響曲第5番にすべての印象を持っていかれたような感じでした。
またこの曲のコンマスの方、4回生なのですね。 何度もお辞儀をし感無量といった表情もまた印象的でした。 4回生の方にはとても素晴らしい思い出になったことでしょう。 見事な演奏に当方も日頃の疲れを忘れ、帰路の足取りが軽くなりました。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20061216.htm

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