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June 04, 2006

【感想】アンサンブル・コスモリバティ 第16回定期演奏会

2006年5月28日(日) 14:00  吹田市文化会館メイシアター中ホール

ブリテン: シンプル・シンフォニー op.4
ヘンデル: 合奏協奏曲第6番ト短調 op.6-6
早川正昭: バロック風日本の四季より「春」
モーツァルト: 交響曲第40番ト短調 K.550

(アンコール)モーツァルト: ドイツ舞曲 K.605-3

指揮: 木村俊明

<感想>

理詰めで音楽を聴いたり演奏するのとは違う、音楽の楽しみを感じた演奏会でした。
団員の方はロマンスグレーの方がほとんどで、さすがに速いパッセージには身体がついてゆかないような場面もありましたけれど、ゆったりとして叙情的な部分になると、人生の年輪を感じさせて心に沁みるアンサンブルに酔いました。
またヘンデルの合奏協奏曲などのソロでは、齢を重ねていても瑞々しく艶やかな響き。 そして何より控えめなのがよかったですね。 我ここに在り、のような主張は皆無。 演奏後に指名されて立たされても、はにかんでいらっしゃるのを拝見すると、いくつになっても音楽を楽しめていいなぁ~ と思えた演奏会でもありました。
中でも素晴らしかったのは、早川正昭作曲の「バロック風日本の四季より『春』」。
第1楽章に滝廉太郎の「春」、第2楽章には日本古謡の「さくらさくら」、そして第3楽章には岡野貞一の「春が来た」を主題に合奏協奏曲形式で纏めた作品ですが、演奏者の共感も大きいためでしょうね、春のやわらかな陽光を感じさせて、聴いていると伸びやかな気持ちになりました。
そしてメインのモーツァルトの交響曲第40番もまた、モーツァルトを愛する心が伝わってくるような演奏。 気持ちを乗せて丁寧に響きを重ねたモーツァルトですが、熱っぽくもありました。 ここでは木管アンサンブルが美しかったことも特筆しておきたいですね。
なおコスモリバティとは、COSMOS(宇宙)とLIBERTY(自由)の合体造語だそうで「自由な時間に気宇壮大な夢を見て人生を楽しむ」という意味でネーミングされたそうです。
このような人生の諸先輩方を見習わなくては・・・

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060528.htm

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