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April 09, 2006

【感想】ソレイユオーケストラ 結成記念演奏会

2006年4月8日(土) 19:00  京都府立長岡京記念文化会館

ショスタコーヴィッチ: 祝典序曲
J.シュトラウスII世: 「千夜一夜物語」より「間奏曲」
リムスキー=コルサコフ: 交響組曲「シェヘラザード」

(アンコール)チャイコフキー: バレエ「くるみ割り人形」より「トレパーク」

指揮: 井村誠貴

<感想>

同志社女子大学音楽学科卒業生による女性だけのオーケストラ、女性らしい柔らかでしなやかな演奏かと思いきや、集中力の高いキレの良い響きでぎゅっと締まった演奏に驚きました。
いわゆる同門の人たちが集まっているからでしょうね、纏まりの良さが目立っていました。 特に弦楽器では、弓の上げ下げが綺麗に揃っています。 しかも素早い切り返しでサクサクと曲を進めてゆくのが圧巻でした。 結成記念演奏会ということで気合も入っていたと思いますが、清潔な響きが力を持って迫ってくる、そんな感じがしました。
幕開けのショスタコーヴィッチの祝典序曲の冒頭から気合が漲っていましたね。 ぎゅっと引き締まった演奏にはキレがあり、最高潮の達しても響きの透明感が全く損なわれません。 オケとしてのポテンシャルの高さをよく示した演奏でした。 ただし座った位置が後方だったので、左右に振り分けられた別働隊の演奏によるステレオ効果を十分に楽しめなかったのは残念でした(自分のせいですけど)。
続いて演奏されたシュトラウスの千夜一夜物語から間奏曲。 この演奏も綺麗によく揃った弦のアンサンブルが特徴的でした。 一点一画を疎かにしない演奏姿勢に、中間部のゆったりとしたワルツの部分など、かえって伸び伸びと演ってもいいんじゃないか、などと感じたりもしましたけれど(生意気ですみません)。 とにかく気合の入った整った演奏に聞き入りました。
そしてシェヘラザード、この演奏もこれまでの演奏から十分に予想されたとおり、集中力の高い見事な演奏でした。 コンミスの野村朋子さんの独奏は、凛として輝きのある響きが魅力的。 綺麗な音色に魅了されました。 前半はインテンポで確実に進め、後半ではメリハリをつけて進めていたように思いましたが、いずれも常に縦の線を綺麗に揃えて進んでゆくオケの演奏には舌を巻きました。
ソレイユとはフランス語で太陽とのこと。 春の暖かな陽射しを想像していましたけど、北海道の真夏の太陽のように透き通った熱さを感じた演奏会でした。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20060408.htm

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Comments

良い演奏会だったみたいですね。
感想を拝見して、充実ふりが手に取るように感じられました。
これからも、お互いの得意分野で楽しみましょう。

Posted by: 父さん羊 | April 16, 2006 11:53 AM

父さん羊さん、いつもコメント有難うございます。
15日(土)は「同志社女子大新人演奏会」には行かれなかったようですね。
フィガロで伯爵夫人をされた北川侑依さんと田中美央さん、ケルビーノをされた上茂優子さんが出演されていたようです。
当方、本日が情報処理技術者試験だったので昨日今日と大人しくしてました。 残念

Posted by: 安田裕隆 | April 16, 2006 08:48 PM

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