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March 12, 2005

【感想】スプリング・コンサート 〜喜びと感動のハーモニー〜

堺市文化振興財団設立10周年記念
スプリング・コンサート 〜喜びと感動のハーモニー〜
2005年3月6日(日) 15:00 堺市民会館大ホール

【第1部】
ホルスト:組曲「惑星」より「木星」
ストラヴィンスキー:組曲「火の鳥」より「王女たちのロンド」「魔王カスチェイの踊り」「子守歌」「終曲」
チャイコフスキー:弦楽セレナーデより「第1楽章」
【第2部】
J.シュトラウス2世:美しき青きドナウ(合唱つき)
北川文雄作曲/北川康宏作詞:合唱とオーケストラのための「季節と旅人」

(アンコール)いずみたく作曲/永六輔作詞:「見上げてごらん夜の星を」
(アンコール)J.シュトラウス:ラデツキー行進曲

管弦楽:堺フィルハーモニー交響楽団
合唱:さかいスプリング合唱団

指揮:井村誠貴

司会:黒谷昌子

<感想>

月並みな言葉ながら、いいコンサートでした。
合唱曲はもちろん、オーケストラ音楽でも皆が力を合わせることは素晴らしいことだな、ということがよく伝わってきたコンサートでした。
今回の演奏会の白眉は、なんといっても堺市文化振興財団設立10周年記念として、一般から公募された149編の歌詞から選ばれた北川康宏さんの作品に曲を付けた「合唱とオーケストラのための「季節と旅人」」でしょう。 半年かけて練習された合唱は、気持ちが実によく伝わってくるものでした。 そのなかでも児童合唱が巧く取り込まれた「秋」。 可愛らしい子供達の声が新しい生命の息吹にも感じました。 そして終結部、オーケストラと一体となり、「私は愛を見つけます 私は未来を信じます」と熱く高らかに歌い上げたエンディングも素晴らしいものでした。 オーケストラの響きもまた第1部とはまるで違い、艶ののった素晴らしい演奏で曲を盛り上げていました。
第1部で特筆するならば、チャイコフスキーの弦楽セレナーデより「第1楽章」ですね。 井村さんの大きな指揮に煽られたかのような弦楽アンサンブル。 多少ガサついた響きがしないではないのですけど、中低弦がしっかりとした土台になっていて、熱い想いが上滑りすることなくビンビンと伝わってきた音楽でした。 聴いている我々の気持ちもどんどん熱くなってくるようで、思わず身を乗り出して聴いていました。
生意気なようですけど、オーケストラ音楽については、第1部と第2部では練習量の差が出ていたように感じました。 しかしそのような状態の第1部であっても、オケ全体に気を配って音楽を整えるだけでなく、要所で抑揚をうまくつけてオケを乗せ、どの曲も聴き応えのある音楽に仕上げていた井村さんの手腕の確かさには、改めて感心した演奏会でもありました。
もちろん指揮者が一人で頑張っていても音楽は成り立たないのですから、それに反応したオーケストラの皆さんの頑張りがあればこそ。 そのような意味でも皆が力を合わせることは素晴らしいことだなと感じたしだいです。 とにかくみなさんお疲れさまでした。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20050306.htm

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