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December 08, 2004

【感想】奈良女子大学管弦楽団 第35回定期演奏会

2004年12月5日(日) 13:30  奈良県文化会館 国際ホール

メンデルスゾーン: 序曲「フィンガルの洞窟」作品26
メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64
ドヴォルザーク: 交響曲第7番 作品70

(アンコール)J.シュトラウス: ポルカ「狩」

独奏:山本光太(vn)

指揮:柴田 謙

<感想>

若い指揮者(1974年生なので30才)と学生オケのフレッシュな演奏を楽しみました。 きちっと締まった演奏はとても清新。 気持ちのいい演奏会でした。
しかも、勢いだけで乗り切ったのではなく、抑えがよく効いています。 各パートの技量向上を強く感じますけれど、何よりオケ全体としての纏まりの良さが見事でした。
フィンガルの洞窟から、端正でとてもよく纏まった演奏。 句読点をしっかりつけた折り目正しい音楽といった感じ。 前半はちょっと堅さも感じたけれど、後半は伸びやかになってストレートに盛り上げました。
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲。 ソリストは京都芸大の3年在学中の山本さん。 冒頭こそ緊張からでしょうか、押さえがビビって不安定に感じた部分がありましたけど、すぐに挽回。 艶やかな音色で繊細に歌い、清潔な歌に酔いました。 フィナーレは伸びやかで高揚感もあり、今後を十分に期待させる才能を感じました。 またオケもしっかりした伴奏で見事なサポート。 リズム感よく盛り上げて聴き応えのある演奏に仕上げていました。 とてもいい演奏でした。
メインのドヴォルザークの交響曲第7番。 2000年のスプリングコンサートでも聴いていますけれど、全く異なる演奏内容に隔世の感を抱きました。 感激しました。 とにかく技量向上がすさまじい。 各パートともそうですけれど、何よりオケとしての纏まりを良さを強く感じました。 今回の演奏で個人的に特筆したいのはトロンボーンとホルンの響きかな。 パワーもあって響きをタイトによく抑えていますけれど、女性らしい(といってはいけないのかもしれませんけど)強い響きの中に柔らかな色香のようなものが感じられました。 これはちょっとない響きだったかもしれません。 充実感がありました。 もちろん木管楽器も清楚に纏めていて立派でしたし、弦楽器も中低弦が芯になった分奏も見事。 ティムパニも的確で全体の筋を通してました。 そして何より、先にも書いたとおりオケとしての纏まりの良さが演奏を引き締めていて、見事な演奏でした。
長く聴かせていただいていることもあるせいでしょう。 今回の充実した演奏には我が事のような嬉しい気分になってホールを後にしました。 お疲れさまでした。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20041205.htm

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Posted by: バロック | July 02, 2005 01:26 PM

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