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December 25, 2004

【感想】第11回 天理の第九演奏会

2004年12月23日(祝・木) 16:00  天理市民会館やまのべホール

ベートーヴェン: 交響曲第8番 ヘ長調 op.93 (*1)
ベートーヴェン: 交響曲第9番 ニ短調「合唱付き」op.125 (*2)

演奏:(*1) 天理シティオーケストラ
   (*2) 天理第九管弦楽団、天理第九合唱団、合唱指導:千葉宗次

独唱:畑田弘美(S)、福島紀子(A)、ニ塚直紀(T)、萩原寛明(Br)

指揮:安野英之

<感想>

「合唱付き」という標題から「付き」の文字を除き、「合唱」そのもの、といった感じの熱い第九を楽しみました。
ホールの天井に届きそうな感じの急勾配の席で歌った合唱団は、見るからに壁のよう。 そしてその壁から、力強い歌声がビンビンとホールに響き渡ってきました。 声そのものがよく揃っていることによる力強さも見事なのですけど、指揮者の安野さんの指示に的確に従ったコントロールの巧さ。 これらが感動の要因になっていたと思います。 また終盤、艶のあるテノールのフレーズが全体の合唱の中から浮き上がって聴こえてきたのにも感激しました。 ダイナミックでかつ華のある合唱が素晴らしかった。
また演奏での楽譜はベーレンライター版によるもの。 オーケストラの楽器は対抗配置でしかも金管楽器も左右に割り振られたスタイルから(弦楽器を対向配置にしても管楽器は通常配置のことはよくありますけど、ホルンを左側、ティムパニとトランペットとトロンボーンを右側に配置)、速いテンポ設定で強靭な感じで進めた第1楽章、やはり速いテンポから鋭いリズム処理が印象的だった第2楽章、そして一転して流麗でいとおしむような第3楽章と進めたあと、合唱団・独奏者とともに高らかに歓喜を歌い上げた素晴らしい演奏は感動的でした。
1年を締めくくるのに相応しい素晴らしい第九の演奏会でした。
またこれに先立って演奏された第8交響曲もまたベーレンライター版による清新な演奏で覇気があり、小気味良さが特徴的な演奏でした。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20041223.htm

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