« 神戸市民交響楽団 第56回定期演奏会 | Main | 【プロ】奈良フィルハーモニー管弦楽団 第15回定期演奏会 »

September 08, 2004

【感想】六甲フィルハーモニー管弦楽団 第18回定期演奏会

2004年9月5日(日) 14:00  神戸文化ホール大ホール

ニールセン: 序曲「ヘリオス」
ハイドン: 交響曲第104番ニ長調「ロンドン」(*)
ニールセン: 交響曲第4番「不滅」

(アンコール)ステンハマル: カンタータ「歌」より間奏曲

指揮:森 康一(*)、松井真之介

<感想>

意欲的なプログラムのためかお客さんは少なかったけれど、とても熱い演奏会でした。 特にニールセンの「不滅」は、聴き所ともいえる左右2対のティムパニの強打もさることながら、ヒューマニティ溢れた熱い演奏で全体を歌い上げた実に素晴らしい演奏に感動しました。 なかでも第3楽章の悲痛なヴァイオリンの響きの透明感、またアンサンブルの要になるヴィオラが健闘していたのが印象に残りました。 そして感動のクライマックスは「消し去ることの出来ないもの」を高らかに歌いあげ、指揮者とオケが一体になった演奏は実に見事でした。
またハイドンの交響曲「ロンドン」、気負うところのない端正な佳演で気に入りました。 オーソドックスな解釈ながらスマートでチャーミングな演奏はかえってアマオケでは難しいと思います。 終楽章などよく言われることですけど、ベートーヴェンの足音が聞こえるようですけど、常にハイドンらしい暖かさと優しさを失わない演奏を楽しみました。
冒頭のニールセンの序曲「ヘリオス」、こちらは初めて聴く曲なのではっきりいえませんけど、誠実な演奏でした。 ただ元の曲調が単純なこともあって表層的な感じが否めませんでした。
なおアンコールは、なんとステンハマルのカンタータ「歌」より間奏曲。 豊かなアンサンブルが実に見事でした。 初めて聴いた曲ですけど、そして多分、ほとんどの人はステンハマルの名前さえ知っていなかったと思いますけど、いい曲を書く人だな、ということが分かったのではないでしょうか。 充実した演奏に、オケが引き上げはじめても拍手が惜しみなく贈られていたのが印象的な演奏会でした。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20040905.htm

|

« 神戸市民交響楽団 第56回定期演奏会 | Main | 【プロ】奈良フィルハーモニー管弦楽団 第15回定期演奏会 »

Comments

安田さん、こんにちは。
以前HayesさんのBBSでお世話になったジュスマルダホスです。
あのときにも書きましたが、私六甲フィルの関係者でして、今回も演奏会レビューをとても興味深く読ませていただきました。いつも心のこもった詳細なレビューありがとうございます。

いやー、ほんとに疲れました。あの演奏会。
最後の練習まで本当に闘いでした。私が気負いすぎて(7年ぶりに棒振りました)練習を必要以上にハードにしてしまったふしもあるのですが、それなりにお客さんに何らかの印象を残すことができて、頑張ったかいもありました。 また、アンコールの反響が予想以上にあったのには驚きです。やっぱりいい曲はたとえ無名であれ、ちゃんと人の心を惹きつけるものですね。

旅行疲れの中、はるばる遠方からお越しいただきどうもありがとうございました。団員にもこのレビューは伝えておきます。

Posted by: ジュスマルダホス@極私的百科全書 | September 13, 2004 09:46 AM

ジュスマルダホスさん、こんにちわ。
そうですか、ジュスマルダホスさんが指揮されていたとは、失礼ながら、全く気付いておりませんでした。 ご苦労さまでした。
じつは、個人的に弦楽奏者の方よりメールも頂いておりまして・・・練習中は何度も投げ出しそうになったけれど、暖かい拍手を受けてやり遂げて良かった、とのこと。
聴かせていただいた我々以上に、演奏者の方にも得るものは大きかったのだな、と思ったしだいです。
とても良い体験を共有できたことを嬉しく思っています。 これからも宜しくお願いいたします。 (就業前なんで手短ですみません ^^;;)

Posted by: 安田裕隆 | September 14, 2004 08:31 AM

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 【感想】六甲フィルハーモニー管弦楽団 第18回定期演奏会:

« 神戸市民交響楽団 第56回定期演奏会 | Main | 【プロ】奈良フィルハーモニー管弦楽団 第15回定期演奏会 »