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July 19, 2004

【感想】大阪ハイドンアンサンブル 第10回定期演奏会

大阪ハイドンアンサンブル 第10回定期演奏会
2004年7月17日(土) 18:30 いずみホール

ハイドン: 交響曲1番 二長調 Hob.I-1
ハイドン: 交響曲104番「ロンドン」二長調 Hob.I-104
ベートーヴェン: 交響曲3番 変ホ長調 op.55

アンコール: モーツァルト: アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618(弦楽合奏版)

指揮:杉田圭一

<感想>

意欲に満ち、活力あふれた演奏会でした。 なかでも英雄交響曲がとても素晴らしかった。 しっかりとした構成感に、壮大さ、緻密さが同居し、均整のとれた確かな演奏は、充実という言葉以外は想い浮かぶものはありません。 使われていた楽譜は最近主流になりつつあるベーレンライターの新版。 しかし古器演奏を妙に意識せず、従来からの演奏スタイルを踏襲。 全体的に自信に満ち、堂々とした演奏内容。 しかしフィナーレに至っては気色ばんで盛り上げても良さそうなところを逆にぐっと抑え、等身大で見事に纏めあげた真摯さ。 実に見事でした。 これまでの10年間の実績を総決算し、これから新たな第一歩を踏み出す決意を感じさせた演奏でした。
またオーケストラの名前に使われているハイドンの交響曲。 第1番と最終となる第104番「ロンドン」を組み合わせた意欲的なプログラミング。 そしてこれらの演奏もまた活気がありました。 これからの活躍をわくわくするほどに予感させた第1番。 ベートーヴェンに繋がる重厚さ、力強さを感じさせた第104番。 いずれも熱い想いの伝わってくる活気のある演奏でした。
このオケは初めて伺わせてもらいましたけれど、10回の記念演奏会だからでしょうか。 女性奏者が各自色とりどりのドレスにて登場。 演奏内容だけでなくステージ上の見た目の華やかさも添えていました。 なかなか良い趣向だと思いました。
とにかく10年、ごくろうさまでした。 そしてこれからも古典派の音楽を大切に取り上げていってくださるハイドン・アンサンブルのますますの発展を期待します。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20040717.htm

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