« 関西大学交響楽団 The 27th Summer Concert | Main | 大阪大学交響楽団 第83回定期演奏会 »

June 27, 2004

【感想】京都大学交響楽団 第175回定期演奏会

2004年6月24日(木) 19:00 尼崎アルカイックホール

ベートーヴェン: 「エグモント」序曲
ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18
フランク: 交響曲 ニ短調

独奏: エピファニオ・コミス(p)

指揮: 曽我大介

<感想>

曽我大介さんの指揮のもと、打てば響くがごとく、京大オケらしい強靭さを感じさせた演奏会でした。 曽我さんはいつもどおり、オーソドックスで構成感を崩すことのないストレートな音楽作り。 このすさまじく反応の速いオケから若々しくフレッシュな音楽を引き出していました。 
よく締まった弦楽器と、響きの軟らかい管楽器による対比が見事だったエグモント序曲。 オケの深い響きに独特な色も感じさせたフランクの交響曲ニ短調など、いずれも素晴らしい演奏でした。 ただ、ここまで巧いオケですから、さらに一歩、こなれた音楽の綾なども欲しいと感じてしまったのはまったく欲張りというものでしょうね。 しかしそんなことにも要求が及んでしまう演奏会でした。 
あと、ラフマニノフのピアノ協奏曲ではソリストの問題が大きかったと思いますけれど、指揮者にももっと違ったアプローチもあったのではないか、と感じる部分がありました。 まぁこのあたりはオケとは関係ない部分ですし、先のこなれた音楽への欲求も含め、土曜日の京都公演では見事にクリアしていたのではないかな、と思います。 
とにかく巧い京大オケ健在でした。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20040624.htm

|

« 関西大学交響楽団 The 27th Summer Concert | Main | 大阪大学交響楽団 第83回定期演奏会 »

Comments

京都公演を聴いてきました。いやあ、巧いですね、京大オケ。

弦、柔らかで滑らかに綺麗に響いてました。木管も、独奏の長いフレーズでのまろやかな音色に聴き惚れましたよ。曽我さんの棒、フランクでの弦のデュナーミクの表情づけなど、とても繊細だと覚えました。ただ、一律トランペットが、若干強奏しすぎる憾みが私には感じられて、それが、折角のヒダの微妙なところを圧してしまっていたような印象が残りました。でも、すばらしかったです。

ラフマニノフは……ううん、オケはうまいし、指揮者の意図もよく伝わるのだけど、ピアニストが、その、個性の違いのぶつかり云々以前のものを私は、感じました。シビアな意見ですけど。協奏曲のあとに、私の知らない独奏曲をアンコールに弾いてくださったのですが、ミスタッチがあるわけではないのですが、どうも……いや、もうあまり言わんときましょう(汗)。

Posted by: ゆらむぼ | June 28, 2004 02:33 AM

ゆらむぼさん、ご報告ありがとうございます。
そうですか、コミスさん、京都公演ではアンコールを弾いたのですか・・・尼崎ではありませんでしたヨ。 でも「得しましたね」って書けそうもないところが・・・困ったものですねぇ(苦笑)

Posted by: 安田裕隆 | June 28, 2004 12:42 PM

スクリャービンだかグラズノフだかリャードフだか、もしかしたら私が知らないだけで、有名な曲なのかもしれません。無難に弾いておられましたけど、何か私にはピンと伝わってくるものがありませんでした。
上で、トランペットに辛いことを書いてしまいましたが、とても上手なのですが、本番で元気が出すぎたという感じかもしれません。トランペットのかたがここを読まれているかもしれないので、フォローまで。

Posted by: ゆらむぼ | June 28, 2004 01:43 PM

京都公演行きました。ピアノは酷かったですね。
いまどきの日本の音大生のほうがうまいでしょう。
1楽章を聴き通すのさえ苦痛でした。問題点はいろいろ
あるんでしょうが、指がまわらないとかそういう基本的
なことは別にしても音色があまりにモノトーンで、あの
曲に必要な高音の輝くような煌きがまったくないです。
テンポも遅く、学生にはかわいそうでしたね
(私はOBなので余計そう思う)。

アンコールはショパンのノクターンの3番だと思います。
あの「The pianist」で有名になったやつですが、これも
場面転換の妙がなく、だらっとした演奏でやらないほうが
ましでした。

Posted by: 楕円球 | July 07, 2004 01:46 PM

そろそろ時効かな(^^;;
オケOBのTさんの弁によると・・・

> まあ、指揮者の人選を失敗しとります。そんだけですな。
> それが呼ぶんだから失敗作が来るのは当たり前。以上。

Posted by: 安田裕隆 | July 28, 2004 12:42 PM

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 【感想】京都大学交響楽団 第175回定期演奏会:

« 関西大学交響楽団 The 27th Summer Concert | Main | 大阪大学交響楽団 第83回定期演奏会 »