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June 02, 2004

【感想】奈良交響楽団 第45回定期演奏会

2004年5月30日(日) 13:30 奈良県文化会館国際ホール

シベリウス: ヴァイオリン協奏曲  ニ短調 op.47
ショスタコーヴィチ: 交響曲第5番 ニ短調 op.47

(アンコール)ブリテン:マチネミュージカルより「夜想曲」

独奏: 福冨博文

指揮: 牧村邦彦

<感想>

ショスタコーヴィッチの交響曲第5番。 ものすごく気迫のこもった演奏で、かつ深い想いの伝わってくる演奏に満足しました。 演奏のキズの無さなら、先日聴いた大阪フィル(保田信義さん指揮)には及びませんけれど、聴いたあとの満足感が全く違います。 牧村さんはいつもどおりのスタイリッシュで格好良い指揮姿なんですけれど、一挙手一投足にはいつもにも増した気合の漲りを感じました。 オケもそんな牧村さんに見事に応え、緻密でかつダイナミックな音楽を作り上げていました。 ありったけの力をこめたような終楽章エンディングの集中力も見事でしたけれど、綺麗で穏やかな弦のアンサンブルから透けて見え隠れする不安や悲しさ、また各木管のソロにもそれを漂わせていた第3楽章は本当に素晴らしかった。 とにかく全編、一筋縄ではいかない複雑な表情を垣間見せつつ、聴き手を飽きさせない集中力の高さ。 この音楽をより深遠なものにしていたと感じました。
またこれに先立って演奏された、シベリウスのヴァイオリン協奏曲。 都会的なシベリウスだったと思います。 魅力的でした。 ソロにちょっと線が細く感じる部分はあったと思いますけれど、充分に艶やかで情熱的な演奏に満足しました。 またここでも牧村さんの指揮によく応えたオケを称えたい。 自然な呼吸と盛り上がりによって、聴き手をぐっと惹き付けていました。 とくに終楽章のクライマックでの盛り上がりは何よりも素晴らしかったですね。 ソロの速いパッセージも見事なら、牧村さんと一体になったオケもうねるようなサポートが情熱的でした。 もちろんシベリウスらしいクールさをどこまでも失わなかったことも言わねばなりません。 日頃、なぜか奈良響の演奏会には辛口なうちの嫁はんも「とてもよかった、いい音楽を聴けた」と喜んでいたことを付け加えておきます。

<詳細>

http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/concert/20040530.htm

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Comments

素人のコメントで失礼します。(;_;)
最近、ショスタコーヴィッチの5番、7番の演奏を、あちこちで聞くことが出来ますね。
少し前まで、マイナー、マニアック・・という感じがしていましたが。
で、いずれのバンドも、とてもいい演奏だと感じています。
9月には神戸市民交響楽団も、演奏するようですね。

Posted by: (^o^)丿mee | June 02, 2004 11:12 PM

奈良響,今回こそ行こうと思っていたのですが,結局忙しくて行けませんでした…。ううう,眠い。奈良行きたいよう。

Posted by: Hayes | June 03, 2004 01:46 AM

(^o^)丿mee さん、Hayes さん、コメント有難うございます。

9月のKCO、前回オケ一丸となった演奏を聴かせてくれた藤田さんの指揮なんですが、同日、会員になっている奈良フィル定期(秋山和義さん指揮)とぶつかってしまいました。残念ながらパスさせてください m(. .)m

奈良というか、京都なんですけど、けいはんなフィルの演奏会が6月13日にあります。これから紹介するところですけど、ウォルトンの「スピットファイヤ」前奏曲とフーガ、なんてのがかかりますよ。 けいはんなプラザ、国立国会図書館関西館の近所です。 ちょっと遠いですけどね。

すでに紹介済みの、京都フィロムジカの定期演奏会もすごいプログラミング。 やってくれますね~

Posted by: 安田裕隆 | June 03, 2004 12:45 PM

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